『HUMANITY』(4)
2006.5.28(Sun) 13:00~15:50
本日が観劇6回目。会期も残すところ半分を切り、残りチケットもこの日を含めてあと3枚を残すのみとなりました(まだ行くんか(笑))。
そういえば取ってある大阪の4枚のチケットもどうしよう(そっちも行くんか(笑))。
前回以降も何度か観劇しましたので、ちょっと気軽によしなばなしを。
なお、5月28日は昼・夜ともにWOWOWのカメラが入っていました。「OA日は未定」とのことでしたが、ともあれ何よりです。DVDはどうなるのかなぁ・・・・
以下、ネタバレ御免でございます。知りたくない方は「戻る」ボタン推奨です。
ちなみに今日はかなり趣味に走ります(=ほぼ高橋由美子さんネタで行きます)。
なおその前に今日の一言
「腹筋割れてても女なんだから」
種太郎(唐沢さん)がキジ(蘭香レアさん)を評して曰く。
唐沢さん、あなたって人は(笑)。
●ミヨちゃん
1幕で由美子さんが演じるOLの役名ですが、『HUMANITY』(2)でも書いたとおり、正直、いまだに自分には違和感があります。
各所で「さすが元アイドル」と言われていたりするんですが、元々彼女はアイドル当時、あんなにきゃぴきゃぴではなかったんですね。
本質的には「まな板の上の鯉」みたいな感じで、周囲の大人がアイドルとして持ち上げるのを、ただひたすらクールにこなしてくみたいな感じ。
その辺りは2年前『真昼のビッチ』で演出をされた長塚圭史氏が「与えられた役を楽しむマゾ的な性格」と言及していたのが一番当たってるかも。
「アイドルはビジネスです」って断言したこともあり、コアなアイドルファンからは”可愛げなくて隙がなくてイヤ”とまで言われたぐらいの人なので。
ただ、当時から一貫していたのは、「プロのアイドル」に徹していたところで、昔からファンに媚びることだけはしなかったという(*1)。だからこそ30代になってまで、アレを不自然なく出来るのだなと、感嘆はしてしまうのであります。(*6)
(*1)「プライベートで話しかけるのは止めてほしい。そっとしておいて欲しい」をアイドル当時に言ったのはある意味勇者でした。
(*6)舞台上の若作りの1例。
劇団☆新感線『花の紅天狗』赤巻紙茜役 役者年齢29歳→役年齢18歳(推定)
東宝『モーツァルト』ナンネール役 役者年齢28歳・31歳→役年齢19歳(1幕)~40歳(2幕)
ちなみに彼女は童顔なので、年齢より上の役をやると妙に不自然になります。
ともあれ、最近あまりいい意味では使われない”アイドル”という言葉が肯定的な感想として使われてるのは、素直に嬉しいデス。
そういえばアイドル当時に「トランジスタグラマー」とか呼ばれちゃった方向の話(=胸が大きい)でいじられるのは2度目です(*2)
舞台が終わってカーテンコールになると、戸田恵子さんと2人していきなり背が縮んだようになるのはご愛嬌。
5月24日昼公演で戸田さんいわく、
「私と由美ちゃんは小さいので見つからなかったらどうしようと不安だった。
でも、幸い私も由美ちゃんも声が大きいので安心しました。」
と言ってて笑ってしまった。確かに、背の小さい2人が声の大きさで1・2を争ってます。
何はともあれ、カーテンコールで子供に戻ってる由美子さんのフォローをいつもして頂いて大変恐縮です。>戸田さん
(*2)1度目は『花の紅天狗』(2002)。粟根まことさんが『ラマンチャの男』のオマージュですごい歌を歌ってます。アイドル時代は身長156で3サイズの最初の数字は82でした。
●カーテンコールの危険な面々
この作品、2日目以降しばらくカーテンコールが1回しかなく、公式BBSでさんざ批判された挙げ句、最初の週末からカーテンコールの2回目が新設され、寺脇さん司会で唐沢さん→由美子さん→戸田さんとコメントがあるようになってます。
唐沢さんといえば「ヘトヘトに疲れて」(本人談)氏らしくなく話がヘロヘロになってることが多いし、由美子さんは相も変わらずトークが超天然でやまなし・おちなし・いみなし状態だし、微妙な空気になって、しまいにゃ寺脇さんが困って「大人の挨拶というものを見せてやってください」と戸田さんに頼む始末。
最初のうちは戸田さんも普通に締めていたんですが、どうも戸田さんも遊びたくなってきたようで(笑)、けっこう「何言い出すかわからない状態」になりつつあります。
5月28日マチネ公演の例。
唐沢さん「この人たち(岸谷さん寺脇さんを指差して)人が間違えたらさんざ拾いまくるから全然先進まないんだもん」
→WOWOW収録日なのにかかわらず、「鬼ケ島に行かなきゃいけないけん」と方言登場。本編で突っ込む突っ込む岸谷・寺脇コンビ。(*3)
由美子さん「みんな汗をかきまくっていて、バケツかぶったみたいに汗だくで、大丈夫か心配です」
寺脇さん「それを言うなら『バケツの水』をかぶった、だけどね(会場内笑)」
戸田さん「『バケツの水』状態の汗は岸谷さんです。あれだけ汗をかいてると、すごい頑張ってるように『見える』んですが(会場内大爆笑。キャスト陣から「頑張ってないみたいじゃん!」と掛け声がかかる)・・・私は年とって代謝悪くなっちゃったんで汗をかいてないんですが、私なりに頑張ってます。
で、『3年のロングランが決まりました』でキャスト陣を驚愕させてすぐ『唐沢君のスケジュールが合わないので6月11日までになりました。また来てください』」
で締めてました。
(*3)ちなみに台詞飛び・間違いは男性陣の専売特許と化してまして、以下の通り。
『なんで?』→『なにで?』(岸谷さん)
『猿も木から落ちるのは、馬鹿は木に登ってはいけないという意味だったんだね』
→『猿も木から落ちるのは、猿も木から落ちるってことなんだね』(寺脇さん)
特に後者は寺脇さんが諦めたのか、28日に見たときは台詞自体が総入れ替えで全然違う台詞になってました。
●天候不順直撃
ここのところ”いきなり雨”が多い東京地方。
この作品観劇では、雨にぶつかる可能性が非常に高く、6回中開始前と終了後どちらも雨が降ってなかったのは、28日マチネと初日の8日ソワレだけ。
凄かったのが24日マチネ。この日は14時開演で、その時点では雨の気配はなかったのですが、カーテンコールで寺脇さんいわく、『外は雷雨です』という話で会場内にさざなみのようにどよめきが。
新宿コマ劇場は最近自分が行った劇場の中では珍しく地下とつながってない劇場。
帝国劇場、日生劇場、新国立劇場、東京芸術劇場はほぼ地下直結だし、明治座も浜町駅出てすぐ。それからすると新宿コマ劇場の場合、新宿サブナード(地下道)の一番近い出口から3分強かかるし、西武新宿駅も2分強。
普通の日は別にそれで十分近いうちに入りますが、雨だと話は別。その日は通り雨だったからまだ救われたけれども。
そういえば新宿コマでもう2つほど気になることが。
1つはお手洗い。とにかく少ない。女性用は1Fと2Fに1箇所ずつ。男性用は2Fに1箇所。座席数がほぼ同じ帝劇より全体のキャパが少ないのですが、それだけでなくコマは1幕・2幕の間の外出ができない(再入場はできないと立て札があります)ことが致命的。(*4)
帝劇の場合は入ってるビル(新東京ビル)の反対側にもお手洗いがあるし、ちょっと歩けばビックカメラも使えるし、日生も有楽町ビルとかいくつか借りられる場所があるし、いざとなれば入場券買ってJR有楽町駅入るという手もあるし、なにしろ休憩も30分あるから心の余裕がある。それに比べると「外に出ちゃいけないけど1箇所しかないよ」というのはけっこう拷問に近いもんがあります。
(*4)ちなみに地下・シアターアプルの場合、こちらもお手洗いは少ないのですが、隣の映画館・コマ東宝のお手洗いを開放して急場をしのいでいたりします。
もう1つは音響。新宿コマで1年前『WE WILL ROCK YOU』をやってロックをガンガンにかけてた時、地下のシアターアプルで舞台やってたキャラメルボックスが大層モメてたんですよね。そのときは地下組でしたが、そんな状況をネタにしつつ、秒単位で開始時間を計ってたりしたもの(特にその時が大音響系ではない『広くて素敵な宇宙じゃないか』だったからなおさら)。(*5)
そんなことを全然意識してない自分にちょっと呆然としてしまったり。立場変わると人間考えること変わるものだなぁと・・・。
(*5)ちなみにこの件は今春の『あしたあなたあいたい/ミス・ダンディライオン』をコマスタジアムが主催してチケット代500円値下げ(この分はコマスタジアムが補填)で和解しています。
●空耳アワー
この作品、けっこう歌詞が音に埋もれてまして、よくよく聞いてみると「そんな歌詞なんだ、へぇ~」みたいなところが結構あります。
自分の力の入れどころ、M18の『HUMANITY』。
CDで聞いてると、歌詞の間に入る由美子さんの決めの台詞がなくて物足りなかったりするんですが(いまだに2箇所目は「爪を研ぐ」しか覚えていない)、初見から4回目までずっと聞き間違えてた最後の歌詞
「未来へ行こう 後悔するであろう」
と聞こえて「????」が頭の中に点滅。
正解は
「未来永劫後悔するであろう」
なのですが、「みらいへいこう」→「みらいえいごう」で、事実上濁音かそうでないかの違いしかないという。
歌詞をとにかくはっきり発声する由美子さんでさえこれだから・・・
というか、せめてCDに歌詞カードを付けてほしかったなぁ・・・
この邪鬼の歌、迫力で度肝抜きますが(→そのときの写真はシアターガイドの一番上の写真)、由美子さんのイメージは「○○○だったのにこんな歌い方できるんだ」とブログ各所で話題に。
挙がるイメージは多い順に
「ショムニ」→「南くんの恋人」→「魔神英雄伝ワタル」
・・・・知名度ってそういうもんなんですね。
(ちなみに由美子さんのデビュー曲・2曲目が「魔神英雄伝ワタル」の主題歌で、同作品にゲスト出演して声優をやったこともあります)
「レミゼ」「サイゴン」「SHIROH」に触れてる人が少ないというのが、いかにも客層かぶってないのだなぁと。
●かっこいい男の人
男の俳優さんをきっかけには観劇をしない私ではありますが、由美子さんが出演してる舞台を見ていると、相手役とか共演者にひとりでにかっこいい男性俳優さんも一緒に見れるので、けっこうお得です。
”舞台で動員力がある御三家”の皆様とも共演。
堤真一さん『野獣郎見参』(2001)
上川隆也さん『SHIROH』(2004-5)
内野聖陽さん『レ・ミゼラブル』(2003)
ミュージカルのメインを張る皆さま。
山口祐一郎さん『MOZART!』(2002/2005)、『レ・ミゼラブル』(2003-4)
市村正親さん『MOZART!』(2002/2005)『ミス・サイゴン』(2004)
井上芳雄さん『MOZART!』(2002/2005)『ミス・サイゴン』(2004)『バタフライはフリー』(2001)
今回、唐沢寿明さんとも共演でほぼコンプリート、主役級で共演してないのは鹿賀丈史さんぐらい、でしょうか。
ちなみに女性陣も
松たか子さん『MOZART!』(2002)、『ミス・サイゴン』(2004)
秋山菜津子さん『SHIROH』(2004-5年)
高橋恵子さん、前田美波里さん、一路真輝さん・・・・と有名どころ揃い踏み。
で今回、戸田恵子さん。なんだかもぉ、何が何やら。でも至福。
●次回作。
先週、由美子さんの次回作がパルコ劇場から発表。
「GOLF THE MUSICAL」ということで、アメリカ発ミュージカルコメディで、今回が日本初上陸。10月が東京、11月が地方。
仮パンフこちら→パルコ劇場HP
けっきょくなんだかんだいいつつ、彼女の舞台作品は5作連続ミュージカルになります(2004年の『ミス・サイゴン』から始まって『SHIROH』、『MOZART!』、『HUMANITY』)
今年は帝劇連続登板が途切れました。4年連続でしたが(2002年『MOZART!』、2003年『レ・ミゼラブル』、2004年『ミス・サイゴン』、『SHIROH』、2005年『MOZART!』)、東宝さんとも一旦休憩かなと思いきや、この作品はパルコ劇場と東宝芸能の共同制作。
よくよく考えると、東宝芸能絡みでは2001年『野獣郎見参』(劇団☆新感線との共同制作)もあったので、6年連続東宝と繋がってるわけで、結局切れてないんだなぁと、とりあえず心が落ち着いたりしたのでした。
落ち着きましたよ、落ち着きましたとも。
お乳は突きませんが(爆)。
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