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2006年1月

四大陸選手権

本日はフィギュアスケート話。3ヶ月ぶり2度目ですが。
今月23日から28日まで、フィギュアスケート国際大会・四大陸選手権がアメリカ・コロラドスプリングスで行なわれています。

今日27日は女子シングルSP(ショートプログラム)。テレビ地上波の放送は今週の日曜深夜(フジ系)ですが、既に結果が伝わっておりまして、個人的に一押しの浅田舞がSP終わって4位。フリーをまだ残していますが、ちょっと嬉しいんで書いてしまいます。
ちなみに、当ブログでは原則として人名は「さん」付けですが、どうもこの世界は敬称略が一番しっくり来るんで、今回は敬称略で行きます。

彼女の演技を見たのは実はつい最近で、去年の全日本選手権。オリンピック出場で大騒ぎとなっていた浅田真央、その姉、という知識ぐらいはありましたが、たまたま見たショートプログラムしかも1番滑走。
技術的なところはまだまだ磨く所があるのだろうけれど、醸し出す優雅な空気と繊細な演技に惹きつけられてしまった次第。

その時はフジの録画でしたが、「真央自慢の綺麗な姉貴、2歳違いが大人の差です」という実況の言葉が、ちょうど演技にかぶさって柄にもなく感動してしまったりしたのでした。

フィギュアスケート話はこのブログでは3ヶ月前に触れたのが『銀盤カレイドスコープ』(集英社スーパーダッシュ文庫/海原零、集英社マーガレットコミックス/長谷川潤)ですが、それより前、『ワンモア・ジャンプ』(小学館フラワーコミックス/赤石路代、現在は絶版)とかを見ていたんで、ちょっとだけ敷居は低くて。
浅田真央は今の作品ならリア・ガーネットだけど前の作品なら七瀬帝だよなぁとか、良く分からないことを呟いたりするわけですが、もいっこ好きな作品が『クリスタル協奏曲』(りぼんマスコットコミックス/森本里菜)。

この作品の主人公の方向性が浅田舞に似てまして。「ジャンプが苦手、トリプル飛べない(最後はちょっと飛べるようになります)」って設定は浅田舞と違いますが、「演技でストーリーを語れるスケーター」とされていた設定で、「見ていてわくわくさせる演技」という設定に当時感動した記憶があって、どうもその時の記憶とだぶります。
確かにフィギュアはスポーツなんだけど、技術の凄さを競うのとまた別の面で、芸術的な面でも感動したいという思いがあったりします。演技に人柄が現れるというか。

そんなこんなでファンになってしまったわけですが、ちょっと話を集めてみると、舞に関するドラマ顔負けの悲運なヒロイン話。
妹がグランプリシリーズ優勝、あのスルツカヤにここ2年間で唯一勝ち、世界で初めて同一プログラム内にトリプルアクセルを2回飛んでしまった浅田真央なわけで、世間の見方は「妹の方が凄い」となってしまうのは仕方がない所。

舞にしたところで去年の全日本選手権は8位(ジュニアでは浅田真央、澤田亜紀に次いで3番目)、そして今回の四大陸選手権もトリノ組が全くいないとはいえ4位で、十分凄いはずなのに枕詞にいつも「浅田真央の姉」が付くのは、ちょっと不憫だなぁと思ったりするわけです。

そういう不運なところも個人的には惹かれてしまうというか。
私の場合は基本的に「2番手属性」の人なので、センターでどーんと目立つタイプより、さりげなくフォローしてるタイプに「おおっ」と思ってしまうクチ。
妹の活躍に「妹に負けて悔しいとは思わない。真央は自分の誇りですから」って堂々と言い切っちゃうところに、潔さを感じてしまったりするのです。

彼女はご存知の方も多いと思いますが、ホリプロとモデル契約を結んでいまして、スケーターとモデルの兼業だったりします。
その実、2年前には舞は真央に勝っていたりしますが(2003年、全日本中学生スケート大会)、それを最後に舞が真央に勝ったことはなく、それもあってかスケートの道を挫折し、一度はモデルデビュー、フィギュア引退を公表しましたが結局撤回。去年のジュニアグランプリシリーズアンゴラ大会で優勝。
しかし去年中盤の不調がたたり、世界ジュニア大会へは派遣されず(世界ジュニアの代表は浅田真央、澤田亜紀)。しかるに全日本選手権で8位に入ったことで、世界ジュニア・オリンピック・世界選手権と順々に上位者を出していったことで、四大陸選手権の最後の一つの椅子を射止めて今回出場。(最終的には恩田美栄が出場辞退したために2番手に繰り上がり)

・・・・とこの波乱万丈さも目が離せない度全開。かつて才能では上を行った妹に越され、悩みながら苦しみながら今の道に戻る展開あたり、ドラマチックすぎてこういうのに弱かったりします。

そういえば、『銀盤カレイドスコープ』の文庫版最新刊(6巻、去年12月発刊)、コミック版1巻(1月発刊)の帯に浅田舞は登場していますが、

文庫版4巻は、才能がはるか上の姉との才能とのギャップに苦しむ妹の話
文庫版5巻は、芸能界兼業の新人に主人公がスケートの厳しさを叩き込む話

4巻は立場は逆とはいえ身につまされる部分もあるだろうし、5巻はもろにどんぴしゃ。
・・・・こんなに自分に引っかかる所がある作品をちゃんと読めるだけで相当な精神力を持ってるか相当に出来た人だなぁと変な所で感心したりする。

ふと某所で目にして噴き出した話。

”無意識な天才”浅田真央を

”ヴォルフガング・アサダマオ・モーツァルト”

とミドルネーム付けてた人がいまして。
当然この場合、”ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト”と掛け合わせてるわけですけどね(笑)。あぁすぐピアノの音が頭の中に流れてしまう・・・・(苦笑)

アマデウスの性別はとりあえずここでは横に置いておくとして、
浅田真央の姉はといえば、浅田舞なわけで。

”苦悩する人格者”浅田舞を

”ナンネール・アサダマイ・モーツァルト”

と読み替えてしまうと、自分の嗜好があまりに絶妙に表現できてしまったんで絶句してしまいました。

・・・・・なんつー締めなんだか。

何はともあれ浅田舞にはフリーを頑張って表彰台に登ってほしい。せっかくの位置だし。
場所はアメリカコロラドスプリングス、標高2000mでフィギュアやるなんて絶句。彼女がジュニア大会で標高1000mのアンゴラで優勝してるのはちょっとしたプラス要素なのかも。

追記2/2-------------------------------------------------------
結局、四大陸選手権での順位はショートプログラムから順位を2つ落とし、6位。
二度の転倒が大きく響きました。
とはいえシニア国際大会初出場で入賞というのは、結構凄い。

それでいて、四大陸選手権終了後、サンフランシスコ・成田経由で新千歳に入り、
冬国体(フィギュアスケート・少年女子の部)で、ショートプログラム・フリーともに首位で初優勝。
中1日、地球半周の移動で優勝してしまうその体力に脱帽。

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『ベガーズ・オペラ』

2006.1.15(日) 12:00~15:45 日生劇場

今年の観劇初めはこの作品から。

帝国劇場に頻繁に通う身でも、そこから歩いて5分の日生劇場にはなぜか最近縁がなく、ふと振り返ってみると『MOZART!』初演(2002年10月)以来で、劇場の内部構造はすっかり忘れ去っていました。
雰囲気的にはどことなく博多座に似た空気を感じます。

帝国劇場が今年4・5月と休館するため、多少は日生劇場にもお世話になる予定(『レ・ミゼラブル』を4月に2回観劇予定)ですが、普段使ってる東京メトロ有楽町線有楽町駅からはちょっと離れてるんだなこれが・・・

2回の休憩(20分、10分)を挟んだ3時間30分+カーテンコールの3部構成。
長いなぁと思って考えてみると、2部構成でこの時間でやった舞台がつい1年前にあってリピートしてた(=『SHIROH』)から、全然長くないんだよなぁ。

印象としては、特に2幕・3幕は長さを全然感じさせません。各1時間ですが、観客も身体が温まっているせいか、舞台との一体感はなかなかのものを感じさせます。
2階席ほぼセンターから観劇したのですが、1階席のステージサイドシートに座ってるお客様が開演前に箒で掃き掃除をさせられたり、最後にいたってはステージサイドシート最前列は役者さんと一緒に踊ってるという、なかなか面白い趣向です。

物語の設定は、金田龍之介氏演じる老役者が渋々ながら劇場を1日だけ貸した、「1日だけの『乞食たち』が演じる芝居」。
劇中歌が61曲あり、世界初のミュージカルとも呼ばれる作品の日本初演。

見てからの感想はといえば、ミュージカルという割にはそれほど印象に残る曲がないので、雰囲気的には「歌付き芝居」の空気濃厚。歌い上げ系がちょっぴり苦手な私にとっては、好きな路線ではあります。
3幕の大団円は文句なしに楽しいと思うけれども、1幕のだらだら感がリピートするには辛いかな。

3幕構成でストーリーテラーの橋本さとし氏が出色。長身で声も映え、アドリブも自在の好役者です。それ以外で行くと、3幕構成でそれぞれ主役が入れ替わってるような印象があり、1幕はポリー役の笹本玲奈さん、2幕はルーシー役の島田歌穂さん、3幕はマクヒース役の内野聖陽さんがそれぞれ印象的。

1幕はマクヒースとポリーの結婚がポリーの両親にバレて大騒動になるまでですが、いやはや笹本さん、”夢見る夢子ちゃん”させると右に出る人いません(笑)。
意図して醸し出すオーバーアクションの上手さにひたすら舌を巻きます。
新鮮さも残しつつどんどん巧みになっていく感情表現と台詞回し。
歌は相手が歌穂さんの場合はさすがに負けてしまうのだけれど、演技派・内野さんと堂々亘り合える実力はさすが。まだ若さに頼っているところもあるけれど、まだまだ伸びそう。
あえて課題を言っちゃうとすれば、強い歌声とぶつかった時の存在感の埋もれ方(今回の歌穂さんとか、『ミス・サイゴン』で高橋エレンとぶつかった時もそんな感じだった)と、男優さんを存在感で食ってしまうところかな。ヒロインとしては主演をかなりぎりぎりまで押し出すところがあるので、あと0.5歩引いて演じるといいのになぁと思うことがたまにあったりする。
内野さんでこれなら帝劇『ミー・アンド・マイ・ガール』の井上芳雄氏がどういうことになるのか、ちょっぴり不安だったりして・・・(あの2人のカップルぶりは経験済みだけれども・・・)

2幕の見所は何といっても新旧エポニーヌである笹本さん・歌穂さんのガチバトルでしょう。2人の年齢の離れ方が妙なリアリティを醸し出している上に、どっちも一歩も引かないところを本人達のキャラクターとシンクロさせまくってる(あくまで想像)ところが良。
何せこの手のシーン作ると、力量の差がありすぎるとどっちかが必死になってるシーンしかできなくて、若い方が必死だと「青いわね、ふっ」で終わっちゃうし、ベテランが必死だと「やだやだ、あのヒステリー」ってなっちゃうのですが(悪気はないので念のため)実力派でベテランの歌穂さんに、この時期に笹本さんをぶつけたのは正解だと思う。
歌に苦手意識がある笹本さんと演技に苦手意識がある歌穂さんだと、お互いが色々と得るものも多いだろうし。

3幕に入る辺りから、ようやく内野さんの存在が浮き出てくるんですが、正直言ってしまうともう少し目立つ役作りをするかなと思っていたので(フェロモン全開、ワル全開の)、かなり意外。まぁあの女優2人の目立ち方が伊達じゃないのでしょうがないのかもしれないけど。

作品として見てしまうと政治風刺的なところがありますが、正直メッセージ性があまり伝わらず、3幕最後の(無理矢理じみた)盛り上がりでストーリーがうやむやになってしまった感じ。大衆娯楽だからそれでいいとはいえ、「ただ楽しみに行く」というのが上手い付き合い方な気がする作品でした。

この作品は東宝ミュージカル初、DVD化されますが、申込書はもらってきたけどどうしよう・・・・2幕の2人のバトルに9千円出すかどうかだなぁ。
ちなみに、劇場内での予約受付では、送料が無料です。(FAX申込みの場合は、送料500円必要)

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