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『MOZART!』(7)

2005.7.28(木) 12:30~16:00

平日マチネ、CNプレイガイドで発売日に買った3列目どセンター。
平日公演と土日公演の席の埋まり方に落差が大きい今公演、平日マチネの良席の取りやすさは想像以上で、発売日にビックリした記憶があります。

とはいえ、平日マチネで残席がある表示がされていても、それでも8割の入り。そして当たり前のごとく、女性率超高し。8割以上じゃないでしょうか。

このあたりの前席は、『SHIROH』以来半年ぶりですが、オープニングのジューダスから大音量で飛ばしまくっていた同作品に比べると、『MOZART!』は全くもって音は控え目であることを実感。
その印象の違いもあって、音が後にすり抜けていくような感じ。

そりゃぁ2000人レベルの大劇場で、3列目を基準に音響発していたら後ろの方は聞こえませんわな。音響がいまいちといわれる帝国劇場ですが(実感してます)、12・3列目のセンターあたりが一番いいみたいですね。

そんなこともあって、今日は後方席では見逃すさりげない仕草の発見に集中。

◆マトモな一家
松澤重雄さん演じる旦那さん、よく見るとナイフ持って娘を脅してる・・・
けっこういい人だと勘違いしてました(後夫のトーアヴァルトはワルのシーンがあるからなー)。
ウェーバー一家の4姉妹&母さんのハモリはよく聞こえない事が多いのですが、この旦那さんが一度しくじって捕まったことがあるってのが初めて歌詞でわかり、うーむ、テナルディエ風味。(財布横から掠め取ってたりしますもんね)

◆赤いコート
先週土曜ソワレは地震で見れなかったので1週間半ぶり。
前方席というより変化と思われますが、高橋由美子さん演じるナンネール、奇妙にポップになっております。
ヴォルフとレオポルトが話してる時、なんだか落ち着きなさそうに髪をいじりまくってるし、ヴォルフが「さいころ一つ」行った時の「またツイてたのねっ!」でジャンプしてるしっ。
今週の軽井沢でも飛び跳ねてたけど、まだ寒くならないなぁ・・・
わ、若いなぁ(苦笑)
ここしか遊べるシーンないからだんだん容赦なくはじけてますね。

今まで見た中で一番声が出てなかった回でしたが、マチネは最初は喉が温まってないせいなのか、1幕「終わりのない音楽」あたりからは普通に戻ってました。

◆どこだ、モーツァルト!
ヴォルフと大司教殿が決裂する最初のシーン。
最初、大司教殿がヴォルフの作る曲を待ちわびる時に、けっこう楽しみにしてるというのを初めて発見。一瞬、微笑んでる。
才能を評価してたのはずっとだけど、礼儀知らずとかってのが表面に出る前は、何気に好印象だったんだなというのを知った。
めちゃくちゃ意外でした。

「お前は才能があるが、お前のことは最初から嫌いで仕方なかったんだ!」と思ってそうな印象だったので、どこかで書かれていた「ヴォルフに対する歪んだ愛情」の一端がちょっと見えた気がする。

◆鹿&ヴォルフ
中川ヴォルフは、妙にシカネーダーのステッキへの執着が凄い。
何でそんなにもの欲しそうにこだわるのだろう(笑)

◆星から降る金
今日(7/29)マチネでこの作品を恐らく卒業される久世星佳さん(フォン・ヴァルトシュッテンテン男爵夫人)、私にとってはこの日の観劇回がラスト。
初演含め13回見て、初めて納得する出来だったかも。あと一音、高い音を出して欲しいのよっ!ってところをきちんと出来ていて、なんで最後の一週間だけこれだけ出来が違うのか、甚だしく謎。

終わり良ければ全て良しとは、さすがに今さら思えないなぁ。
お金取ってるプロなんだから、もう少しプロ根性を早く見せて欲しかったな。
芝居の佇まいは凄くいいし、この曲に入る前のナンネールとのかけあいも微笑ましくて好きだったから、なおさら、歌が辛かった。

◆父親との距離
成功したヴォルフに会いに行くレオポルト。「私ほどお前を愛する者はいない」の2回目のシーン。
「さぞかし誇らしいでしょうね」と男爵夫人に問い掛けられるレオポルトが答える。
「誇らしくはあります。しかし、満足は出来ません」、と。
そりゃ父親の言うこと何も聞かないで成功しちゃ気持ちとしては微妙だろうな、と思ってはいたんですが、ヴォルフが手を差し伸べる時、実は最初は手を出そうとしてるんですね、レオポルト。

ここのシーン、最後はレオポルト自ら自分の気持ちに区切りをつけるかのようにヴォルフを突き放すのですが、そのきっかけがありまして。
ヴォルフがコロレドの名前を出した時にレオポルトの反応が一変してるんですね。

レオポルトは史実でもひたすら中間管理職みたいな平凡な人生を送った人のようですが、この作品でもとにかく世渡りベタで辛酸ばかり舐めた人に見えます。
ヴォルフがコロレドを足蹴にしたことでずいぶん苦労したんだろうな、というのが見えて、小言言わずにはいられないんだな、ということを再認識。

◆コンスタンツェ
男爵夫人@久世星佳さん同様、7/29マチネで西田ひかるさんが楽。

この日(7/28)の井上ヴォルフとの最後の組み合わせでは、井上芳雄さんお得意の”お姫様だっこ”があった模様(『ミス・サイゴン』でも全キムにやってた。全キムとの千秋楽をきちんと把握してる律儀さに”らしさ”を感じたっけ。)。

よって、コンスタンツェの西田さんを見るのもこの日が最後。
芸能活動もそれほど活発にされている方ではないので(何せアメリカ在住)、もしかすると私にとっては見納めなのかもしれません。

自分の『MOZART!』観劇はコンスタンツェを見に行くためではないので(爆)、初演再演含めて12回も見たにもかかわらず、思い入れも淋しさもたった1回しか見てない初演の松たか子さんに遠く及ばないのですが、それでも、帝劇後半に見せてもらえた存在感は、「ようやくたどり着いた終着点」を思わせて、嬉しかったです。

明日(7/30)帝劇に行けば、そこにいるのは芝居はともかく歌に驚かされるであろう木村佳乃さんであることを考えると、きっと西田さんの出来上がった役回りを、淋しがることにはなるのでしょう。
そしてその先に控える中日・博多座の大塚ちひろさんは役と歌にパンチがないことが分かってるだけに、ものすごーく心配。そんな気持ちもあってか、先週発売の中日劇場公演のチケット、いまだに抑える勇気が出ないという(それでも博多はラスト狙って行くけど)。
平日とか、ありえないほど良席がまだ残ってるんですよね。がしかし、なぜか金曜ソワレが少ないのが中日劇場公演の不思議。遠征にも日程がかなり不便で、ちょっと二の足を踏んでしまう>中日劇場公演

そういえば、8月中旬~下旬発売予定の『MOZART!』ハイライト版CD、帝劇で予約受付が始まったため、予約してきました。3,200円プラス送料500円なり。
CDケースは既にサンプル盤が置いてありましたが、何はともあれ中身が楽しみ。
贅沢言っちゃうと、今回のでライブ盤、欲しかったな。特に両ヴォルフのあの何回りも大きくなっている感じは、どこにも音源が残らないんだな、と思って淋しくなったりして。

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コメント

はじめまして。
この間、大阪M!であまりに楽しさに
自分でもありえないほどリピートました
木村コンスは大阪でも名古屋でも博多でも
観れないので、気になっていたんです
詳しく書いてくださってありがとうございます

香寿男爵夫人は、確かに曲を聴けーって感じがしました
私的には「星から降る金」は父と息子の演技が見たいので、久世さんの方が好きですが
香寿さんの高音も捨てがたいですね。
一路さんになるとコロレド・男爵夫人・レオポルトのバランスがまた変わってくるので
それを観に名古屋も行きます
本命は。。。井上君なんですけどね(笑)

投稿: 小凛 | 2005/08/01 16:04

コメントありがとうございます。

木村コンスは自分なりに思ったままを書いたところですが、どうも世間一般の評価は凄まじいものであるらしく、「学芸会」とまで書かれていたお方もいらして、私の感想だとまだ生ぬるい感想のようです(笑)。
今週、初めて井上君との組み合わせで見に行ってきますが、果たしてどうなることやら、先が思いやられるところです。

男爵夫人は、久世さんの温かみ、香寿さんの歌とそれぞれ持ち味が違って楽しめる所がありがたいです。一路さんは今のところ博多で拝見させていただこうと思っています。

井上君は見るたびに役者が大きくなっていてすごく頼もしく思ってます。再演でここまで変わった彼を見られたのも、この作品を見ていて良かったと思った瞬間でした。

投稿: ひろき | 2005/08/01 23:55

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