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2005年6月

『こちら本池上署』(2)

第2話。
第1話でとうとう登場した椎名署長の奥さん、というかすっかり加護ちゃんの母親がさまになってしまった椎名英子役・高橋由美子さんがメイン。

いつも舞台で見ている細かい演技をTVで見てみると、なんだかすごいお得な気分。
現在、大阪で公演中の『モーツァルト!』では常に金髪のかつらなので(これも寸分違わぬ似合い方ですが)、カールした天然パーマ系の髪型が、なんだか妙に新鮮。

自分が振り込め詐欺に合ったことを啓介さん(高嶋政伸さん演じる椎名署長)に告白する時のどもり方とか。
「ダメ、やっぱり黙ってらんない」って覚悟を決めるのをわざわざ口に出していう所が、なんかキャラクター的に英子さんと由美子さんがシンクロ)

振り込め詐欺の電話を受けた時の狼狽の仕方とか。
犯人追っかけて突っ走って、啓介さんに責められる時のびくびくした感じとか。
(あー怒られそう怒られそう、怖いよ怖いよーみたいな表情)

えらく早く「ごめんなさい」と降参してしまうあたり、なんか子供ちっく。
で振り込め詐欺に引っかかりそうになったのが娘(加護ちゃん)にバレて突っ込まれた時の「あぁ、由美にばれちゃったよー」って感じのとてつもなくうざそうな表情(笑)。

娘が事故を起こしたので示談金を振り込むよう言われ、銀行に急ぐわけですが、午後3時までなら別にどこの銀行でも送金できるのですが・・・・さすが外国生活の長い浦島太郎状態の英子さんであります。

何といっても白眉だったのは、銀行での由美子さん&小倉優子さん&佐藤藍子さんのシーン(TV誌の記事に出てる写真)。

ちょうど「振り込め詐欺」の注意喚起に来てる刑事2人(佐藤さんはともかく小倉さんの刑事はなぁ・・・何かの冗談かと・・・)と初対面、
「振り込め詐欺」のことを知らない英子さんは「それって何ですか?」と尋ねるわけですが、それに反応した飛田満ちる巡査(要は小倉優子さん)の、

「そんなことも知らないんですかぁ?」

の発言。

えと。役柄の上だけの話ということで読んでくださいね。

小倉優子さん、演技初体験ってこともあってですね、意図してかせざるか、凄まじくむかつく言い方だったです(笑)。

そのせいかどうか、由美子さんの優子さんに向けた睨みの恐ろしいことときたら。
役柄ほっぽり投げてガチでどうにかなっちゃうんじゃないかというぐらい凄かった(笑)。
ほんの0.5秒なんですけどね。

話進んで最後のシーン、
子供の父親が振り込め詐欺の実行犯で逮捕される直前。

「彼は片棒を担がされていただけ。何とか許してあげて。あんな男でも、父親なんだもの。子供が可哀想じゃない」と叫ぶのは子供の母親を演じた吉野きみかさん。
(以前は「公佳」さんと漢字書きでした・・・うーむこの番組の元アイドルの比率高いなぁ)

それにきっぱりと反論する英子さん。

「それは違う。そんなの全然子供のためじゃない。
本当に子供のことを考えているのなら、
ちゃんと父親に罪を償ってもらうべきじゃない」

そう言いきった時の表情は、”母親”としての貫禄が十二分に感じられました。
1年前の由美子さんなら、こんな表情はしなかったと思う。
正直、「力強さ」がここまで感じられるまでではなかったと思う。
ここまで来るのに15年かかったのかと思うと、なんだか感慨深いものが。

この表情を見たとき、何かどこかにひっかかるものがありました。
シチュエーションは違うけど、
『ミス・サイゴン』(2004年再演版)で、高橋由美子さんが演じたエレンが、キムに言い残した言葉に聞こえた。
母親が母親に諭す姿。
目の力の強さに、言葉の確かな強さに、なんだかそんな気持ちを感じずにいられなくて。

ちなみにこの作品でキムというベトナム人の少女は、タムという息子を残して自殺してしまいます。結果として、エレンはキムの子を引き取り、育てていくことになります。

「本当に子供のことを考えた決断なの?」

そう問いかけるかのようなあの作品のラストが、突然ふいにだぶってしまった。
親として、「子供のため」と言うことを、言い訳にしてはいないだろうか、そんな思いを投げかけたかに見えた。

閑話休題。
第1回最終盤・第2回登場の英子さん、今回の第2回でひとまずのお別れ。
「全国縦断のサイン会」で再び家を空けることに。
第1回前のプロモ番組で画像が出ていた公園でのピクニックシーンが未登場ですので、いずれは再登場と思われますが、高橋由美子さんがスケジュール的に難しい(6月26日まで『モーツァルト!』の大阪公演)。

7月4日から東京公演に入る前と入ってからは、多少収録の時間も取れると思われるので、再登場は恐らく8月初旬の第8話あたりから。
かの昔、『モーツァルト!』初演(2002年)では、今回と全く同じくナンネール役を一人で務めながら、『ショムニファイナル』(2003年1月放送)を撮っていた過去もある(別撮りが異常に多かった)ので、きっと今回も何とかなると期待しておきます。

あ、一応次も話の繋がりわからなくなるので見てはいきます(まぁ今回は1話完結型だけど)

2005/7/12追記--------------------------------------
7/18放送の第6話にて、椎名英子さんこと高橋由美子さん復帰。
5月末の溜め取り効果発揮でしょうか・・・。

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『雨と夢のあとに』(6)

東京地方では本日、この作品の幕が無事下りました。

スタッフの皆様、特に
中込さん、成井さん、真柴さん。本当に素晴らしかったです。
レギュラー、ゲスト問わずキャスティングを決めた人、脚本家を選んだ人、神がかってます。
全ての人のベクトルが一緒になって、素敵な作品を見せてもらえたことに、深く感謝です。

物語の背後に流れる、雨ちゃんを見守る『優しさ』という空気は何物にも代えがたかったものでしたし、演技の技術とかそういうことより大切な『心』を感じさせてもらえたような気がします。

人は皆わだかまりをもって生きるけれども、そしてこの物語もわだかまり同士のぶつかりを描いてきたけれども、それでも、最後は雨ちゃんを取り巻く人々が、今までそれほど目立った出番がなかった人までひっくるめて、「心から納得して」最後を迎えられたのは嬉しかった。

誰かの不幸の上にあるものは、本当の幸せじゃない。
本当の幸せは辛い経験をし、それでも真実に目を背けず、真実と向かい合う力を、自ら掴み取ろうとする気持ちから導き出されるもの。

最終話、「全ては夢だったのよ」と語るマリアに対して、雨ちゃんはこう答えます。

「夢じゃありません、絶対。・・・・二人で暮らして、同じ物を見て、同じ物を聞いてきました。間違いなく、全部、本当にあったことなんです。」

そう力強く言い切った雨ちゃんの前にいたのは、第9回で「最強の幽霊」として天に召されたかに見えた、暁子さん。
この作品を常に導いてきた、「幹」となる女性は、最後まで雨ちゃんの味方であり、最後まで雨ちゃんの理解者でありました。

そしてここで挟むか!主題歌を!・・・・ベタなんだけど!想像つくんだけど!それでも!
あざとさなんか全然ない凄さ。
最終回は普段より4分長く放送時間を取るために、OPをほとんど省略した特別版。
一番挟んで欲しいタイミングで主題歌を挟んでくれました。

『演出』って行為は、そのシーンを最大限生かす見せ方をすることなんだな、と改めて痛感。

朝陽と雨ちゃんの最後のシーンは、原作と同じ、観覧車の上。
朝陽から語りかけられる、告白のシーン。

「知ってたよ、とっくの昔に、知ってたよ。」

「お前のためには・・・・・」そこで言葉を継げなくなる朝陽。
「・・・・・・逝かなくちゃいけないんだね。」言葉を受ける雨。

もしこのシーンが
1話だったら、泣き叫びそうだった雨。
1話だったら、何も言えなそうだった朝陽。

死んでしまった後、最後に残してくれた2ヶ月という期間。
雨を護るために、沢山のものを残してくれた朝陽、そして暁子さんとの別れ。

最後に「ありがとう」と言って流した涙は、きっと悲しみだけの涙だけではない、感謝の涙であり、暖かい涙だったのだと思う。

最後まで、いい『夢』を見せてくれたスタッフの皆さん、キャストの皆さんに改めて感謝。

そして秋にDVD化決定。(公式HP参照)
この作品の良さが語り継がれていけることと信じて、この作品を語り終わろうと思います。
そして何より、放送開始前、作品の存在を知らなかった私に、この作品に出会うきっかけを作ってくれた高橋由美子さん(3話幽霊)に心から感謝。

某所で『雨と夢のあとに』の最終回が、『南くんの恋人』(1994年の高橋由美子さん版)の最終回に似てるって話が出てた。
死んでしまったのに、それでもまた会いたくて。
15cmになっても恋人を探しつづけて巡りあえて、2人の時間を過ごす。
見送る方も見送られる方も心残りなく別れて、流す涙は暖かい涙。
時は繰り返すのかもしれない。

空気が似ている役者さんは、めぐり合わせが出会わせるのかもしれない、とかちょっと思ってみたり。

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『こちら本池上署』(1)

6月13日から第5シリーズスタート。
新キャストに小倉優子さん、松本明子さんらが仲間入り。
水戸黄門と代替わりの松下panasonic1社提供番組。
松下製品いっぱいです・・・・

基本は人情物なので、このたび終わる『はぐれ刑事純情派』(テレビ朝日系)と対になるかのような落ち着いた雰囲気です。
派手なドンパチとかないので、画面も落ち着いてる気がしますね。

番宣でたいそう煽られていた椎名署長の奥さん、というより由美ちゃん(加護亜衣ちゃん)の母親役は、当Blogの土曜日のコメント通り、高橋由美子さん(31)が登場。

由美子さんが31歳で、加護ちゃんが17歳
えーと、これが実年齢通りとしてしまうと、椎名署長はお縄でしょっぴかれてしまいます(笑)。

第5シリーズまで存在はずっと話に出ながらも、顔出しは今回が初めて。

由美子さん、連続ドラマのレギュラー出演は『婚外恋愛』(テレビ朝日系、2002年1月~3月)以来3年ぶり。実は、この時も母親役でした。
現在、『MOZART!』の公演中ながら、レギュラー出演なんぞ、聞いた最初から絶句でした。
実際には、5月1日からの『MOZART!』稽古と並行して、5月10日あたりから収録されていたようです(ドラマ自体は5月9日からクランクイン)。

去る4月28日放送の『雨と夢のあとに』で黒川智花さん(15)の偽・母親役をやったかと思えば、今度は加護亜衣ちゃん(17)の母親役。
黒川さんとのシーンも、母親ぶりが余りにもしっくり来すぎていた(実の母親である杏子さんよりよっぽど母親らしいと言われてた)のに、今回、それに輪をかけて雰囲気が完全に母と娘。

署長・英介さんに上目遣いで「ごめんなさい」って言うところとかは空気の作り方がさすがだし、加護ちゃんとじゃれあった時の喜び方とか、「本当にこの2人は母娘なんじゃないの?」ってぐらい上手くはまっていたのに驚き。

舞台含め好調な状態を維持している時に登場、ということもあって、演技や立ち回りにもどことなく余裕を感じさせます。

ふわっとした存在感は変わらず健在だし、基本的にコメディキャラなので、ホームドラマには合いそう。

由美子さんもアイドル出身の女優ということで、若手のこの辺りの方々とはちょうど年代をスライドさせただけで雰囲気が合うのですね。

酒井法子さん:本仮屋ユイカさん(NHK朝ドラ『ファイト』)の組み合わせとセットで語られるであろう、高橋由美子さん:加護亜衣さんの組み合わせ。

 酒井法子さん  1971年4月21日生まれ 1985年デビュー
 高橋由美子さん 1974年1月 7日生まれ 1988年デビュー、1990年歌手デビュー

かなり年齢が離れているかのように見えるお二人も、実は3歳差。
同世代の人が多いのであろうブログの世界ではずいぶんとショックを受けていた人が多かったようで(笑)。

見逃されがちですが、実際アイドル出身で母親役をやれるまで生き残るって、このお2人のように15年選手でないといけないわけで、大変感慨深いものがあります。
この辺りの年齢層だと、菅野美穂さん、桜井幸子さん、永作博美さん、三浦理恵子さんといったみなさま。ちょっと上になると南野陽子さん。
この中で母親役経験済みは酒井法子さん、高橋由美子さん、菅野美穂さんのお3方。

ここに仲間由紀恵さんを加えたりすると、黒歴史とか言われちゃうんだろうけど(爆)。

次回・第2回は由美子さんが事実上のメイン回ですが、今回・第5シリーズはメインはこの回だけになりそう。
『MOZART!』公演との掛け持ちで、物理的に収録時間が取れないはずなので、「20時45分の女性」になりそうな雰囲気です。
(=家族シーンの溜め取り)

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『雨と夢のあとに』(5)

第8話(東京地区6/3放送分)と第9話(同6/10放送分)のレビュー、
最終話を翌日に控え、全然追いついてないのですが、今更ながらの拙文です。

◆第8話
 幽霊がだんだん容赦なくなってきて、ようやくこのドラマがホラーであることを思い出しました(苦笑)。
 ちょっと拗ねてただけで根はいい娘だった2話幽霊(通山愛里さん)とか、あまりに人がよすぎて幽霊に思えなかった3話幽霊(高橋由美子さん)とかのイメージ強すぎて、ここにきて改心した振りして憑依する7話幽霊(矢沢心さん)の更に上を行く怨念系幽霊。
 この世の心残りがそんな奇麗事ばかりなわけじゃないだろうから、物分りがよすぎる前半の幽霊はある意味ファンタジーなのかもしれないんですけどね。

 「深刻なストレスを長期に亘って受けていた」雨ちゃん、とうとう貧血で倒れてしまいます。そんな中、朝陽が前話で外出する時に家のチェーンキーがかかってたのを気づくのは何つーかやっぱり女の子らしい敏感な感性。
 それと奇妙に白いベッドが似合う、雨役・黒川智花さん。『電池が切れるまで』でも難病役でしたね。

 今回は幽霊が人に触ると人の生きる力を奪ってくのがテーマ。
 そして雨ちゃんから手を離す暁子さん(木村多江さん)。
 ・・・・第9話への壮大な前振りでございました。

 朝陽が見えないと思い込んでた父親が見えたのが感動。
 一回通り抜けたように見せて、ちゃんと見えてるんだもんなぁ。
 そして父親と母親への泣きながらの告白、この作品の白眉でした。

 一番うるっときたのは「雨は親父たちにとっては他人だ。でも、何とか雨のことを(後を)お願いしたい」って頼むところ。
 一番言いたくない「他人」と言う言葉を、言わざるを得ない悲しみってないよなと。
 沢村さん、当初に比べてあたかも霊が憑依した感じ、仲々サマになってます。
 そして、家出して家を飛び出した朝陽が、父親と話ができた、ということで一つ心残りが消えたということなのですね。

◆第9話
 「最強のゲスト幽霊」「最強の幽霊」が出揃ったある意味最強の回。
 しょっぱなから暁子さん怖いですー

 今までで一番笑ったポイント。
 
 雨ちゃんのアフロ。

 似合わない~(笑)

 暁子さんの元恋人役として上川隆也さん登場。
 なんかワルだし、なんかこのヒゲちょっと(以下自粛)。

 「人間はね、忘れる生き物なんだよ」

 って言葉は、雨ちゃんとの対比が良かったかも。
 「大切なことは、忘れちゃいけない」と言い切れるかのようなピュアな雨ちゃんと、ある意味「大人の事情」を体現した史郎様(「しろう」って読みますね、今回の役も)の様子って、何だか象徴的で。個人的には、やっぱり大人側の”現実”から「忘れる」ことで生きていこうとするから、雨ちゃんのような感情は羨ましい。大事なものをどっかに置いてきたって思いなのかな。

 このドラマで第3の主役という立場以上に主要な役柄だった暁子さん。
 暁子さんの元恋人役に、この枠のスタッフとしてあり得る一番有名な人を持ってきたのはいいけれど、その人の現恋人役がいささか物足りなすぎてバランスがちょっと良くなかったかも。
西尾まりさん、ずいぶん久しぶりにお見かけしましたが、事実上暁子さんを寝取った役にしては、「こんな女性が暁子さんよりいいのかい、史郎さん」って言ってしまいそうでゴメン。

 執念だけで生きてきた暁子さんに首締められる史郎こと上川さん。
 あの恐怖の顔は暁子さんと対峙するだけのことはある、ものすごいシーンでした。

 そんな怨念を背負い、晴らすためだけに生きてきた暁子さんを説得する役は、やはり朝陽ではなく雨ちゃん。

 「暁子さんのことを忘れてしまう、そんな男のことを、暁子さんが殺す価値なんてない」

 って言葉は、雨ちゃんだからこそ言えるものだろうし、それも、ピュアな”子供”らしさに、悲しい現実という”大人”の事情をいっぱい経験してきた、「第9話の」雨ちゃんだからこそ言えた言葉なのでしょう。
 
 「明日死んでしまうかもしれない。だからこそ笑顔でいたいじゃない。
  最後の顔が泣き顔なんて悲しいじゃない。」

 暁子さんが語った言葉は、とても暁子さんらしくて、とてもキャラメルらしかった。
 
 ここからはちょっと『雨と夢のあとに』から離れて。

 『だからこそ』って言葉、好きな言葉です。
 
 現実をしっかり受け止め、踏み越えていく「強さ」をそこに感じるからかもしれません。

 少女小説家の折原みとさんの作品に『時の輝き』という作品があります。
 看護学生から看護婦を目指す少女の成長を通して、「命」の大きさを描いた作品。
 ちなみに1作目は松竹系で映画化され、看護学生・由花役に高橋由美子さん、恋人・シュンチ役に山本耕史さん、主治医役に別所哲也さんという、なんか2年ぐらい前にどこかの舞台(※1)でお見かけしたお3方が揃い踏みしていました。(ちなみにビデオ化もされています)

 この作品の2作目、『時の輝き2』
 1作目に看護婦になった由花の、シュンチへの看護に心救われたシュンチの妹・亜矢(映画版では京野ことみさんが演じられていました。※2)が、看護婦を目指す物語。

 命の重さと現実に苦しむ亜矢にとどめともなる衝撃の事実。
 1作目でのシュンチと由花の「時の輝き」は亜矢にとってとても大切な思い出。
 なのに、由花お姉ちゃんは兄の主治医でもあった医師と交際しているのだと知り、ショックを受けて・・・
 思い出に支えられてきた自らの夢、看護婦を目指す夢を見失いかけた亜矢に、由花が語った言葉は、今でも素敵な言葉だなと思います。

 「人はいつか死ぬのよ。
だからこそ、人はせいいっぱい生きるんじゃない。」

 そんな言葉を、ふと思い出したのでした。

 さて明日は早くも『雨と夢のあとに』最終回。
 結局最後まで飽きることなく視聴できて嬉しい。


本日の注
※1)『レ・ミゼラブル』(2003年・帝国劇場、2004年・博多座だけで存在した組み合わせ)
※2)『ショムニ』コンビの初共演。

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『MOZART!』(1)

 今年の観劇作品メイン、『MOZART!』の観劇スタートです。
 モーツァルトの生涯を描いたミュージカルで、6月(大阪・梅田芸術劇場)、7・8月(東京・帝国劇場)、10月(名古屋・中日劇場)、11月(福岡・博多座)での全国縦断公演が行われます。

 今のところ、チケットは梅田・帝劇が発売済みですが、手元に2桁枚数のチケットがあるのはなぜ(怖)。

6月11日(土)ソワレ 梅田芸術劇場 17:00~20:20

 あいにくの曇天の中、『SHIROH』(今年1月)以来の大阪。この4月から劇場名も改称され、梅田コマ劇場から梅田芸術劇場へ。
 『SHIROH』のDVD予約チラシも挟まっていたりで、なかなか痒いところに手が届いています。
 ちなみに、パンフレットは1600円。

 1週間前からM!の音楽絶ちして、頭をまっさらにして臨んだこの日の公演。
 初演は2回しか見ていない(日生1回・帝劇1回)のですが、ほとんど演出が変わってないのがわかるぐらい、覚えているもんですね。

◎ヴォルフガング・モーツァルト/中川晃教さん(Wキャスト)
 『MOZART!』初演&『SHIROH』で見せた、突っ走り型の勢いが前半はなぜか感じられず、ちょっと物足りなさを感じましたが、2幕の化け方は圧巻です。溜めに溜め込まざるを得なかったエネルギーを、しかもどう出していいのか苦しむキャラクターに胸が締め付けられます。
 「才能」に縛り付けられ自由を与えられなかったヴォルフガングは、やりたいことよりやらされることが立場的に出てきてしまっている現実の彼にシンクロするものがあって、なんだかやりきれない思いもあって。
 初演当時に、何も怖がることなく突っ走っていた様は、若さゆえのものだったのだなぁと痛感させられます。

 出来が良くないとかいうことでは決してなく、初演から「才能」という点についてヴォルフガングそのものだった彼が、再演でもっと「不自由」に苦しむ様は、ある意味、試練なのかもしれません。

◎コンスタンツェ(モーツァルトの妻)・西田ひかるさん(期間代わりキャスト)
 正直、思ったよりは良かった。ほとんどテレビにも舞台にも出ず、芝居勘が鈍っているかと心配したのですが、ある意味、上手なのかなと思う。
 それはいい意味だけでもなくて、「下手じゃない」からそこでレベルが止まっちゃってるってことでもあるわけで。歌も下手ではないのでまともに聞いていられる。演技だっておかしくない。でも、なぜ彼女じゃなきゃいけないのか、彼女がコンスタンツェをどういう人物として描こうとしているのかが、見えてこないのが物足りない。
 ヴォルフガングとラブシーンを演じて、ソロを歌って、それで良しじゃ困るんだけどな。
 歌声を伸ばして欲しいところで無難に終わらせるのがもったいない。いい曲いっぱいなのに。
 初演ではこの役は松たか子さんとのWキャストでしたが、個人的な好みは圧倒的に松コンスでした。
 なぜなら、作品に対する役どころの作り方が明確だったから。
 「私はコンスタンツェという役を、こう作って作品に載せてます」ってところが確立してたから。
 「何も信じられなかった彼女が、ヴォルフガングに出会い、才能に魅せられ、才能に必死で追いつこうとした彼女が、自分の無力さを思い知らされて壊れていく」様が、作品にとって『ヴォルフガングを狂わせ、ヴォルフガングに狂わされた一人の女』として有効に位置づけられていたと思う。

 松さんの場合、当時はまだキンキン声が先行していた彼女の歌声も、それほどの耳障りには感じなかった(彼女も『ミス・サイゴン』のキム役でずいぶんいい方に変わったと思う。あれだけ客寄せとか言われながらきちんと成長できる様はさすが上手な役者だと思う)。

◎ナンネール(モーツァルトの姉)・高橋由美子さん
 梅田まで私を引っ張る引力をお持ちの方です(笑)
 主役の中川さんほどではないけれど、初演当時に相当の当たり役と言われた役。
 久しぶりに見て、やっぱり舞台経験の多さは伊達じゃないというか、初演の欠点といわれた微妙な歌唱のぶれを技術の向上でカバーし、抜群の安定感。
 初演当時にひたすら苦手にしていた、「金のししゅう~」のくだり(M5『赤いコート』井上版CDでは音ひっくり返してます)も難なくこなしていたし、何より『プリンスは出て行った』が出色の出来。
 もう一方の『終わりのない音楽』は彼女らしくもなく、ちょっと濁った感じの歌声。
 8月末に発売の決まっているハイライト版CDは『終わりのない音楽』の収録が決定してるけど、『プリンスは出て行った』の方が個人的には好み。

 初演はもっと由美子さんの地声をそのまま活かした歌い方だったと思う。なんだかんだいってもミュージカル的な歌い方にはなってきてるから、歌い上げ系にちょっぴりだけ物足りなさを感じ、台詞じみた歌の滑らかさに感嘆。

 そして初演でも再演でも変わらないところ。
 2幕ほとんど最後、父・レオポルトが亡くなったことをヴォルフガングに伝えた後、妻・コンスタンツェと対峙するシーン。なんか叫びあってて、コンス・ナンネールともに言ってる言葉がわかりません(爆)。
これ、松コンス相手だともっととんでもなかったなぁ(遠い目)。

 彼女の表情を見ているだけで、作品がどっちの方向に進んでるかわかります。M3『奇跡の子』での表情の変化なんて見ててショックなぐらいの変わりようでした。

◎お3方以外の方を駆け足で。
・コロレド大司教(山口祐一郎さん)
  一部遊びすぎなシーンがあるけど(ちなみにトイレのシーンね)、ショーストップかかりそうな『神よ、なぜ許される』に鳥肌。劇場全体が物音一つしない空間になり、ただその最後の叫びだけを待つ瞬間。
 歌っている方も気持ちいいと思いますが、聞いているほうも相当に感動です。

・レオポルド役/モーツァルトの父(市村正親さん)
 この方の壊れていく様は『MOZART!』のもう一つの柱。才能を見抜く力に利けながら、息子の成長を心から喜べはしなかった哀しさを、身体全体で表現されていました。市村さん、落胆と絶望で弱っていく様がリアルすぎるほどリアルで、ある意味怖い。世の父親は大なり小なり、子供に対してこういう面を持たざるを得ないということなのかもしれません。

・ヴァルトシュテッテン男爵夫人(久世星佳さん)
 予想よりは良かったです(何かコンスと同じ様なこと言ってますね)。
 ただ本音は、ウィーンに行きたがってるヴォルフガングに、表面切って異議は唱えないナンネールはともかく、レオポルトを説き伏せるにはあの歌じゃどうにも・・・・
 あの”レオポルト”をオーラで圧倒するようじゃないと、さすがに話が成り立たないんじゃないかと。

・シカネーダー(吉野圭吾さん)
 パフォーマーの本領発揮です。
 『SHIROH』のしげちゃんこと板倉重政役と同系統の超はまり役。
 パリの市民が蜂起するところで「我々も立ち上がろう」って拳上げるあたりは、それこそその時のパリを描いた『レ・ミゼラブル』の某赤いチョッキの役を思い出したりして。
 ただの思いつきだけど、『MOZART!』のこのタイミングと、『レ・ミゼラブル』のABCカフェのシーンを時間を合わせて公演なんかしたら面白そうなんだけど(1時間30分遅くレミゼ始めればちょうどかな、レミゼはM!と違って子役出てないし)。いまや、山口さんぐらいしかキャストがかぶってないし、山口さんだってレミゼはクアトロキャストだし。
 梅田芸術劇場、メインホールとシアタードラマシティで同時公演とか、いかがでしょ(ただのネタだけど)。

 ・・・・初回観劇の感想としてはこんなところです(でも長っ)。
 本当は、作品物語の中身を考えたりとかってのもネタとしてはあるのですが、それは追いおいということで。

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ちょびっと近況

ずいぶんのご無沙汰です。
書かない間にネタはいっぱい溜まりつつも、身体が不調でキーボードも進まず・・・・

ネタだけ一気に上げておきます。

『SHIROH』DVD化決定(6/3)。
 秋発売予定、2枚組。特典映像が付くそうで、逆に言うと副音声は望み薄か。

『広くて素敵な宇宙じゃないか』『僕のポケットは星でいっぱい』
 2作品合わせて3回観劇。ほんわかした空気はさすが最強のおばあちゃん。

『雨と夢のあとに』第8話(6/3)・第9話(6/10)
 あまりに感動で言葉もない2回分。ぜひゆっくり見返しながら感想を書きたい。
 最強の幽霊ってやっぱり・・・・
 上川隆也さんに普通の役をやってもらうつもりはもうないのでしょうか、成井さん。

『こちら本池上署』第1話(6/13放送予定)
 第1話・第2話と高橋由美子さん出演予定(役は未発表ですが、恐らく現時点で未発表の唯一の役、椎名署長の奥さん役)。
 高嶋政伸さんとは『貴賓室の怪人』(火曜サスペンス劇場20周年記念作品、浅見光彦シリーズ)以来、2度目の共演。
 17歳(加護ちゃん)の母親となる31歳はさすがに無茶な構図っぽいが、いったいぜんたいどうなることやら。
 黒川智花ちゃんより2つも年上だよー
 
書くネタをわんさか残して、
今日・明日と大阪に遠征してきます。
今年1月の『SHIROH』遠征以来の大阪。

『MOZART!』(梅田芸術劇場)で2日間3公演。
両ヴォルフが土日で見れる最初の週末、心して見てきたいと思ってます。

月曜の朝、夜行バスで帰京予定。会社行きたくなくなりそう(笑)。

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