« 演劇人、テレビに出る。(2) | トップページ | 『デモクラシー』/青山劇場 »

『MOZART!』再演。

2002年日本初演されたウィーンミュージカル『MOZART!』が今年2005年、4大都市で再演されます。
東宝ミュージカルにしては珍しく、初日が東京開幕でないことが特徴。
地方で大楽というのは、昨年の『エリザベート』と同じ
(このときは梅田コマ劇場が大楽)。

大阪  6月4日~26日    梅田芸術劇場(同劇場オープニングシリーズ)
東京  7月4日~8月26日  帝国劇場
名古屋 10月5日~30日   中日劇場
福岡  11月5日~30日   博多座(日程は公式には未発表)

初演は東京・日生劇場で1ヶ月(2002年10月)、大阪・シアタードラマシティで1ヶ月(同年11月)、東京・帝国劇場で1ヶ月(同年12月)の合計3ヶ月公演でしたが、今回はそれに輪をかけて長く、実に5ヶ月のロングランとなります。

開幕前ではありますが、キャストそれぞれのよしなしごとなぞを書き連ねようかと。
なお、ストーリーは東宝公式HP または 梅田芸術劇場HP をご参照。


●ヴォルフガング・モーツアルト役
シングルキャスト中心のこの作品で、唯一の日替わりキャストとなるこの役、初演と同じく井上芳雄さん、中川晃教さんのダブルキャストにて上演。

◆井上芳雄さん
初演を見る限りは、「スマートなヴォルフガング」。理性と感性の人。
「演技のヴォルフガング」。『MOZART!』初演以来いくつか作品を拝見しましたが、『ミス・サイゴン』のクリス役での苦悩する役作りは、役者としての力量の進化が感じられ、素晴らしいものがありました。
悩み苦しむヴォルフガング役を、一回り大きくなった役者として魅せてくれるものと期待しています。歌はキーが合わなくて大変かもしれないけど、頑張って欲しいです。

◆中川晃教さん
初演で賞を取りまくったこのお方。「やんちゃなヴォルフガング」。感情と直感の人。
「歌のヴォルフガング」。帝劇2004年12月公演『SHIROH』の「歌で人の心を動かす」原型になってるとも思えるこの役、パワーとエネルギー全開の当たり役、見るにたがわず、ただ感じるだけであります。
歌は文句なし。演技をどこまで深められるかですが、演技する必要がないぐらいはまってしまう役だから、何も心配してません。向こうの世界へ連れて行ってください。

●ナンネール役
ヴォルフガングの姉役。父親(レオポルト)との絡みが多い役です。
初演に引き続き、全日程を高橋由美子さんが務めます。

◆高橋由美子さん
今でこそ東宝ミュージカルの常連となりましたが、もともとは演出の小池修一郎さんに見出されて初演のこの役を務めあげたのがきっかけ。
両ヴォルフガングと初演以降に共演している唯一のキャスト(井上さんとは『ミス・サイゴン』、中川さんとは『SHIROH』。ちなみに今回のキャストでは、市村正親さん、山口祐一郎さん、大塚ちひろさんとも共演してます)。

ヴォルフを見つめる姉としての優しい眼差し、女性であるがゆえに才能を生かせなかった悔しさを、繊細な演技と丁寧な歌で表現した当たり役。
歌も場数を踏んで声量、表現力ともに上がっているので期待は高まります。
初演・再演ともに全日程(合計約500公演)をこなす、女性キャスト最多出演組。

●レオポルト役
ヴォルフガングの父親役。当然、ナンネールの父親でもあります。
初演に引き続き、全日程を市村正親さんが務めます。

◆市村正親さん
言わずと知れた演劇界、ミュージカル界の重鎮。初演時、「初の父親役」と言われていたことが信じられないほど、氏の演技は、円熟味あふれる味を見せていただきました。両ヴォルフに対しても微妙に接し方を変えていたあたりは、さすがの舞台巧者です。その辺りはヴォルフのところにも書きましたが、「理性の井上ヴォルフには『説得』」、「感情の中川ヴォルフには『威厳』」で当たっていたように思われます。
この方も初演・再演ともに全日程登板の、名実ともにこの作品の「座長」であります。

●コロレド大司教役
ヴォルフガングをかつて雇うが、やがて放逐する人。ヴォルフの運命を翻弄したお方。
初演に引き続き、全日程を山口祐一郎さんが務めます。

◆山口祐一郎さん
こちらも言わずと知れたミュージカル界の大御所、鉄人。そしてミュージカル界でもっともチケットを売る力のあるお方。存在感の大きさと、歌に込められた威厳と迫力、もう少しでショーストップがかかりそうな歌声はさすがの一言に尽きます。
大司教様(この言い方がすごく似合うお方)の歌を聞けるのは嬉しいのですが、チケットが本当に取りにくい・・・
『MOZART!』がない9月は、帝劇『エリザベート』に出演。
まさに「鉄人」であります。

●コンスタンツェ役
ヴォルフガングの妻。伝記では「悪妻」と散々書かれるお方。初演では松たか子さん(日生・大阪)、西田ひかるさん(帝劇)が演じられましたが、今回の再演は西田ひかるさんのみが残り、新キャストとして木村佳乃さん、大塚ちひろさんが加わり、期間代わりキャストとなります。

◆西田ひかるさん
初演帝劇出演、この役唯一の経験者。今回は、梅田全公演と、帝劇の前半(7月29日まで)に出演されます。
初演以降、舞台作品への出演がなく、芝居勘という意味で不安が残ります。歌はそれなりにいけるとは思うのですが、役作りの薄さと一貫性のなさが、初演帝劇では物足りなさを感じさせられました(初演もう一人のキャスト/松たか子さんが色んな意味で一貫した”神経質でぴりぴりしたコンスタンツェ”だったので)。
そんなイメージをぜひ打破していただきたいと思ってます。

◆木村佳乃さん
この作品初出演で、帝劇後半(7月30日から)に出演。
東宝ミュージカルは『ミー・マイガール』以来2作品目。このお方の舞台作品をストレート、ミュージカルともに拝見したことがないのですが、それでもあえて書いてしまうと、「売り」がすぐ見えてこないのは弱いのかなと。
歌もあまりよい話は聞かないのですが、ぜひ化けて欲しい・・・・。そうでないと帝劇後半を見に行くのが辛くなるので(なんかめっちゃ個人的なお願いみたいですな)。

◆大塚ちひろさん
この方もこの作品初出演。中日劇場、博多座のみの出演。
帝劇2004年12月公演『SHIROH』で見せた透明感が最大の売りかと思われますが、役作りという意味ではすごく不安。正直、いくらなんでも荷が重すぎるような気がしないでもなく。
とはいえ、変な摺り込みがなく、若いので、上手く演出さえつけてくれれば、コンスの中では一番面白い形になるかもと期待してます。
いつまでもヴォルフガングに近づけない、そんな”ダメな奥さん”というキャラでしか、攻めようがないような気もいたしますが。
それにこの方見るには遠征必須だから、化けてくれないとね・・・

●ヴァルトシュテッテン男爵夫人
ヴォルフガングの後見者で、最大の理解者。初演の久世星佳さんは続投で、香寿たつきさん、一路真輝さんが初登場。元宝塚トップお3方揃い踏みの、期間替わりキャストとなります。

◆久世星佳さん
初演からの続投で、今回は梅田前半と帝劇前半の出演。初演当時は、存在感と上品な佇まいが圧巻でしたが、歌は不得意分野だったのか、特に最高音は心配でした。
それでも2年経過していますし、いい方に変わっていることを期待してます。

◆香寿たつきさん
今回初登場。梅田後半と帝劇後半の出演。安定した演技と歌でけっこう期待。東宝ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』(2004年版)の長女役で拝見しましたが、とにかく「そつのなさ」が印象的。

◆一路真輝さん
今回初登場。『エリザベート』と日程重複のため、出身地・名古屋の中日劇場と博多座の出演。ヴォルフガング役の井上芳雄さんと『エリザベート』以来の共演が話題。2004年『DIVA』で井上芳雄さんをゲストに迎え、この役の「星から降る金」を歌ったほどの、ご本人熱望の役。
日程上、東京では見られないという、ある意味「伝説」になりそうな今回の役どころ、楽しみです。
主演を張れる女優さんが、自ら役ご指名で、脇を希望するシチュエーションにちょっと弱かったりするんで。超個人的な感想にて失礼。


皮切りとなる梅芸のチケット発売もそろそろ間近(3月19日発売)。製作発表は3月上旬でしょうか?
なお、梅芸ですが今回、日程の都合上、最初の土日(6月4日・5日)では両ヴォルフを見れません(両日とも井上ヴォルフで、中川ヴォルフは6月6日スタート)。
とりあえず、6月11日~12日の遠征を目論んでいるところ。

|

« 演劇人、テレビに出る。(2) | トップページ | 『デモクラシー』/青山劇場 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74093/3016705

この記事へのトラックバック一覧です: 『MOZART!』再演。:

» 木村佳乃 [木村佳乃]
木村佳乃や成宮寛貴らが所属する芸能プロダクション「トップコート」のタレントオーディション「トップコート杯 Try to Top 2005」がスタート [続きを読む]

受信: 2005/03/10 20:13

« 演劇人、テレビに出る。(2) | トップページ | 『デモクラシー』/青山劇場 »