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『SHIROH』を語る。(14)

舞台の神様、梅コマに降臨。

1泊2日3公演の遠征より、帰京いたしました。
東京公演が始まる時、東宝テレザーブで押さえたチケットは8枚。
大阪公演を見に行く予定はありませんでした。

ところが公演が始まってみると、あまりの化けぶりに末恐ろしくなり、
これは大阪を見なくてはと土日遠征を急遽計画。
新感線では『花の紅天狗』でも2年前に同じことをやったなぁ・・・
最初から大阪押さえておけばよかった。

ちなみに帝劇もその後3公演を追加して合計11枚、
1月16日マチネで自分としては最終なので合計14枚。

3公演の鑑賞感想をあっさりと記号で表現してしまうと(記号で表現する失礼はどうかご容赦)

 1月15日マチネ 舞台の出来 ○ ご贔屓の出来 ◎
 1月15日ソワレ 舞台の出来 ◎ ご贔屓の出来 △
 1月16日マチネ 舞台の出来 ◎ ご贔屓の出来 ◎

という感じです。

ちなみにご贔屓というのは山田寿庵役の高橋由美子さんのこと。
彼女の場合、マチソワだと、喉が温まるソワレのほうがいい出来になることが多い(←新感線以外の舞台はパワーより技術で演じることが多いから)のですが、この舞台に関してはパワーを使いまくっていると言うか、ソワレはやっぱりキツそうなところがちらほら。

最後まで千秋楽を軸に日程を立てるか、どちらにするか迷ったのですが、やっぱり新感線は「楽前の日曜日の昼1回公演」が一番出来がいい、と自信を持って言えます。
楽は何だかんだ言ってもお祭りになるわけですし、楽前の日曜日は同じぐらい客席が埋まる上に熱い(1月16日マチネは満席で、補助席もフル回転してました)ので、本当に集大成に相応しい出来でした。

・・・東宝系なら楽日に挨拶するけど新感線はそれもないから、まぁあえて平日の楽に行くのも大変だなーとか思ったり(本気でひとり言)。

一つ一つのシーンの「意味」を役者が深く深く受け止めているわけですね、この時期になると。
帝劇最初の方では「ただ歌っていればいい」かのように歌われていたお福(杏子さん)も、見違えるように感情の入ったシャウトを聞かせてくれますし、リオ(大塚ちひろさん)が素晴らしい進化です。

今回の『SHIROH』、メインのキャストが「自分達の今まで培ってきた良さを全開に出しまくってる」感じがするんですね。上川さんの苦悩の演技、中川さんの澄み渡る歌、由美子さんの確固たる存在感、秋山さんの過不足なき心情表現、どれを取っても「今までの集大成」を見せてもらっているような印象があります。

そこへくると、大塚ちひろ嬢の場合は若い(『SHIROH』カンパニーでは唯一の10代。現在18歳)こともあって、演技も歌も存在感も、確立したものがまだない状態でこの作品に入っているように見えます。
が、やっぱり若く、周囲からエネルギー、パワー、技術を吸収するスピードはすごく早くて、帝劇以降、最も変化できたように思います。
役が役者を育てるというのもあるけど、作品が役者を成長させる好例ではないかと思う。

それでは日ネタ(1月16日分)に行きましょうか。
とはいえ、正直、あんまり日ネタは面白くなかったこの日。シリアスモード全開だったからなー。

●甚兵衛&主水
 16日マチネ「ここはお笑いの2人に任せて、ワシらは足の踏み場もない池田さんの楽屋を片付けに行きましょうか」
 
 なるしーの返しは「よろしくお願いします」だったのだが、なぜお願いしながら鞭を振るうかなこの人は・・・ 「粗大ゴミ!女!」とか言ってるし。

●主水の客いじり、やっぱり続行
 16日マチネ「押したね? 私をこの女の人に売ろうとしたね?」

 ・・・いくらなら買います?(爆)

●寿庵&小左衛門
 16日マチネ「こちらの目の充血しているお方は」@寿庵
      「うさぎちゃんと呼ばれています」@小左衛門
      「こんなチビスケがと言いたげですね」@寿庵
      「君、僕のこと馬鹿だと思ってるでしょ」@小左衛門
 小左衛門の返しは、いずれも初めて見たパターン。
 4コメントともに会場の笑いを誘っておりました。
 もちろん、寿庵の効果音付きの蹴りは梅コマでも健在です。

●ざんす&殿
 15日ソワレで書き忘れ。
  「ありがとうございます」@ざんす
  「どうしてそんな大仰な言い方をするのかな」@殿
  「時代劇ですから」@ざんす
 ・・・会場笑い。
 
 16日マチネは単に「どういたしまして」@殿
 で終わってました。

 ※分からない方へ 「ざんす」は松倉勝家役の右近健一さん。この方の歌う歌には語尾に「ざんす」が付くことが多い(2幕でも1曲ある)。殿は言うまでもなく伊豆守(江守徹さん)。

●しげちゃん弱気モード継続中
 帝劇では到着点が毎公演予想できなかった伊豆守&しげちゃんの対決シーン。
 梅コマではことごとく、しげちゃんが逃げまくっており、掛け合いになってません。

 16日マチネでは、伊豆守が戦いを仕掛けた!
 
 「踊りも歌も上手いけど・・・」

 とまで言ったところで、しげちゃん退却。

 「ちぇ、逃げられちゃったよ」とぼやく伊豆守。なんかかわいい(こらこら)

 そこに続く十兵衛の突っ込みは、
 「あんなアリナミンを飲んでも殿とアドリブ対決する勇気もない奴」(当然会場爆笑)
 でした。

●大根その後
 15日ソワレで大塚さんが客席に放った小道具の大根。
 16日マチネでもめでたく闇市のシーンに登場(予備あったのね)。
 ギターの岡崎さんが闇市で大根を買おうとするのですが、「お金がない」というジェスチャーで、何とギターと引換えで大根を買っていきます。いいのかそれで(笑)。

●シローの投げキスは誰に
 2幕「光を我らに」で、シローが上に上がっていくとき、下に座っている人に対して投げキスをするのですが、16日マチネは、寿庵役の
高橋由美子さんとアンサンブルの高谷あゆみさん(一幕で四郎に「耕しましょう~」て言って本気で嫌がられている人です)がお互い、「え、私にしてくれたの?」ってはしゃいでました。
 で面白かったのはその後。由美子さんがもしかして・・・って表情をして指を差した先にいた人は、甚兵衛役の植本潤さん。噴き出したよ。面白すぎだこの人たち・・・

 15日ソワレで初めて登場した(と思われる)、このシーンでの四郎&寿庵のツーショットは16日マチネでも登場してました。さすがに今日は叩いてなかった。嬉しそうです。寿庵。

●大阪で変わった演出その2
 闇市で四郎とシローが出会うシーン。
 四郎と十兵衛が斬りあうところ。シローとリオが話してるところに、十兵衛が「おい、ボーズ」と突っ込む。シローが振り返り、「何ごちゃごちゃ話してるんだよ!」と突っ込む十兵衛。
 
 主水がシローに「ワシの髪型を真似しおって」と突っ込んで、シローが自分の髪の毛を気になるかのように掻き揚げるのは帝劇後半から何度かありましたね。

●舞台の話じゃないけど大阪での変化
 物販コーナーでのDVD『花の紅天狗』 の売り文句に、

「これが『SHIROH』の原点(中島かずき談)」

 との言葉追加。

 嬉しい(詳しくは当ページ「SHIROHを語る(5)」をご参照)


 本日夜の間にもう1回更新予定。

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