『ハウ・トゥー・サクシード』(2)

2021.11.20(Sat.) 18:00~20:55
 東急シアターオーブ 20列20番台(上手側)

2021.11.23(Tue.) 18:00~20;55
 東急シアターオーブ 4列10番台(センターブロック)

 昨年9月の公演以来、1年足らずでの短期間再演。
 前回は50%の座席制限があっての満席でしたが、今回は100%に戻っての満席ということで、その迫力に圧倒されます。

 今回の最大の変化は、何といってもローズマリーの役代わり。
 前回は笹本玲奈さん、今回は唯月ふうかちゃん。

 この作品は以前、東京芸術劇場(池袋)で上演され(2007年)、その時のローズマリーは大塚ちひろさん(現:大塚千弘さん)だったので、三代続けて推しさんが演じられるということになるのですが、推しさんから推しさんに引き継がれるときって(私見ですが)独特の緊張感があるんですよね。

 前の女優さんを好きであればあるほど、その時の思い出は深く残っているし、新しい方が推しさんともなれば、前の方を超えて欲しいとも思うし、なかなか複雑なのです。

 とはいえ、玲奈ちゃんが演じた役のうち、後に役を演じた女優さんで最多役数になるのがふうかちゃん。
ピーターパン、エポニーヌ(レ・ミゼラブル)、チャヴァ、ホーデル(屋根の上のヴァイオリン弾き)、そして今回のローズマリーなので実に5役目。
 イメージとしては昆(夏美)ちゃんの方が多そうに思えるのですが、昆ちゃんは4作(エポニーヌ、キム、マルグリット、ジャネット(来年上演))です。

 玲奈ちゃんの演じた役を継ぐことにおいては右に出る人がいないふうかちゃんなので、心配はしていませんでしたが期待以上。それでいて、玲奈ちゃんの空気を少しだけ残しながらも、ふうかちゃんの持ち味を出してくるのが流石で、今回のローズマリーもふうかちゃんの持ち味をきっちり出してきています。

 相手役のフィンチの増田さんの1歳だけ年上だったのに関わらず、お姉さん色が強かった玲奈ちゃんローズマリーに比べると、10歳近く若くなり、身長も10cm以上低くなったことで、フィンチとローズマリーの関係性の印象がかなり変わっています。フィンチをきっちり支える様に説得力があった玲奈ちゃんローズマリーに比べると、フィンチにベタ惚れな様に説得力があるふうかちゃんローズマリー。

 2人の違いで面白いのが、フィンチと出会い、彼が「付き合っている人がいない」と答えたときの「よっしゃ!」が絶妙に違って面白い。ふうかちゃんの方がよりコメディチックなんですよね。玲奈ちゃんはどちらかといえばリアル(爆)。

 前回の上演では本国から演出家・振付師が来日できなかったためリモートとなり、荻田先生が演出のメインでしたが、今回は来日できたため、本国verの演出・振付になっている箇所が随所にあります。
 振付は全体的にダイナミックになってますし、演出で好きなのはフィンチとローズマリーが両想いになる社長室のソファーで、2人してストンと下に落ちるところが可愛さ倍増です。

・・・

 物語としては昨年見たときと同様、「なんで今やろうとしたんだろうなこの作品…」という全く同じ感想で。

 社長が「土曜日に仕事するなんてわが社にはいない」とフィンチの働きぶりに感心して言うくだりがありますが、苦笑しか感じないわけですが、「厳密には他の人の仕事のことを誰も知らないぐらいの大会社なら、キーマンを見つけてのし上がるのは、ある程度のところまで可能」というのは、今の時代でもそれなりにありえそうではあります。

 とはいえ、ただ自分の成功だけ求めたフィンチが、窮地に陥ったら「会社はみんな家族」と言って、うやむやにするのはなんだかなぁと思いますし(苦笑)、ただ、それを「まぁ彼が言うなら」という、フィンチの演じる人柄が満たされてこそのこの作品なのだろうな、と感じたのでした。

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『真彩希帆チャリティートークショー』

2021.10.14(Sun.) 14:00~15:40
蕨市民会館コンクレレホール
つ列40番台(上手側)

蕨市PR大使を務め、今年度(令和3年度)「蕨市けやき文化賞」(第38回)を受賞された真彩希帆さんの地元凱旋のチャリティートークショー。
「夢を叶えるために」と題されたトークと歌の70分。

一般発売日の朝、寝坊したとはいえ、何とかラスト2枚目・3枚目を確保できたこのチャリティーコンサート。初出の話もたっぷりの、トーク60分、歌10分(笑)という、水一滴すら口にしない、情報量が物凄く多いトークショーで満足です。

歌は
1.すみれの花咲く頃
2.虹の彼方に/オズの魔法使い
En1.Part of your world/リトルマーメイド

の3曲。

M1とともに登壇され、いつも同様に美しい歌声を響かせてからは、ほぼずっときぃちゃん自身の一人語りで進行となります。

前半は小学2年生から中学3年生まで参加していた地元のミュージカルサークル「子供ミュージカル・ラビコ」での当時の動画をきぃちゃん自身が発掘して、ビデオから吸い上げた(笑)ものを見ながら当時の様子を語る趣向。なお、今回の「第38回けやき文化賞」はこのサークルを主催されている鈴木由美子さん(宝塚58期)とのW受賞で、きぃちゃん自身も「光栄で想像もしてなかったこと」と仰っていました。

彼女が元々男役志向だったことはご本人でも語られていますが、それゆえ「声がガッサガサだったんですよ、今までいろいろなインタビューで語っても一度も信じてもらえたことがないんですけど(笑)」からの、実ビデオを公開し、「ガッサガサでしたよね(笑)」という、実に貴重な映像を拝見させていただけました。

ちなみに声がガッサガサだった理由が、「クリスマス(12月)頃にやる年1回の公演の前に、運動会(10月頃)大好きな私が応援団で声を張り上げてたから」だそうで、規格外のきぃちゃんらしい話です(笑)

そして、この後に流された映像が、中学2年生の時に宝塚受験のために通っていた音楽スクールの発表会の映像。当時はまだ男役志望だったにもかかわらず、主役の女の子が怪我をしてしまったことで、急遽代役を任せられたそうで、「2週間であの大量の台詞と歌と演技を覚えられたのだから、後はどんなことでもできる」と思えるほどの経験になったとか。その後の娘役の片鱗をうかがわせる素敵な映像でした。

中学3年生で初めて宝塚を(男役で)受験し、書類審査で不合格となり、歌さえも聞いてもらえなかったことで、合格発表前の時点で「落ちました」と先生に話したそうで、その時思ったことが実にきぃちゃんらしい。

「今までの(男役を目指して)『男として生きた』8年を無駄にしてもいい
「本当の自分の夢が何なのか改めて考えてみた。男役として生きたい以上に、宝塚に入りたいという自分の夢に気づいた

その時に言われた言葉で、「夢は夢のままでは叶わない、夢は目標にしてください」と言われたことが心に残っているそうで、その新たな”目標”のために、「どんな子が受かるのか、自分が最初に受けたときの人たちをニュース映像とかで何度も何度も見返して、『死ぬ気でやれば自分にも何とかできるかもしれない』と信じて傾向と対策を探った」と。「宝塚を受けに来る子は自信がある子しかいないので、目標達成のためには『自分が受かった想像をする』」ということを心掛けたそうです。

「頑張った自分は、最大の味方」

という言葉は、流石です。

・・・

夢を叶えるためにきぃちゃんがやってきたことの一つとして「夢を公言する」ことがあったそうです。
中学校の学生・先生全員が自分の夢のことを知っていて、そうすることで応援してもらっていたし、また自身へのプレッシャーにもしていた、と。

「夢を持つことは自由、真剣さを周囲に認めてもらうことが大事」

と仰ったきぃちゃんは本当に輝いておられましたが、そのエピソードとして語られていたのが先日の『ドン・ジュアン』のときのエピソード。

「女性の彫刻家」というのが想像がつかなくて、ノミを借りて、稽古場でコンクリートを彫っていたのですが、当然彫れない(笑)。それを繰り返していたら、共演する女性アンサンブルさんが声をかけてくれたそうなんですね。「知り合いに女性の彫刻家さんがいて、声をかければ話を聞かせてくれるかもしれない」と言ってくれて、すぐに「会いたいです」と返事をして、話を聞かせてもらえることになって、役作りにとても助けになったと仰っていて。

「夢を叶えるためには、自分から行動することが大事」

という言葉の説得力が半端ないです。

・・・

そんなきぃちゃんのポジティブな思考を形作ったのが、両親ということでとても感謝されていました。

勉強では苦手なところもあったけれど、知識を入れるのは大好きで、本はたくさん読んでた。勉強よりも楽しいものを極めることを選ばせてくれて、そしてとにかく「できたら褒めてくれた」。だから悩んだときでもポジティブに切り替えてやってくることができた、と。「お子さんがお孫さんがいらっしゃる方は、お子さんの良いところを伸ばしてあげて欲しい、否定せずに褒めて伸ばしてあげて欲しい」と仰っていたことがとても印象的でした。

・・・

ここまでずっと60分近く、水一滴も飲まず楽しいトークを続けてこられたきぃちゃんが選んだ2曲目は、この日、東京宝塚劇場千穐楽で卒業される同期、98期(星南のぞみさん)への気持ちを込めての「虹の彼方へ」。98期初舞台のロケットの時の曲だそうで、離れた日比谷へ響くかのような温かい歌声がとても素敵でした。

アンコールは、この日の客層に家族連れが多いということで『Part of your world』。
その後は今回の「けやき文化賞」の受賞式(本来は3日でしたが、きぃちゃんは公演中のため欠席)が行われ、トロフィーを真似したポーズをとってみたり、相変わらずの自由(笑)

その上、「客席をバックに皆さんと写真を撮るのが夢だったんですっ!!!(笑)」と言い、「インスタにあげていいですかねっ」ともう自由自由(笑)。

「だって地元で嬉しいんですもんっ」とはしゃいでる姿を拝見でき、ただひたすらに「陽」のエネルギーと、そのバックにある真摯な努力家の姿勢を拝見できたことが何より嬉しかったです。

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『真彩希帆ディナーショー「espressivo」』

2021.11.9(Tue.) 14:00~15:30
第一ホテル東京
※配信 2021.11.7(Sun.)  18:45~20:15

 7月開催予定だったディナーショー、関西は予定通り実施されましたが、東京は延期となり11月7日~9日開催に。
 その最終日の昼公演(前楽)に行ってきました。ディナーショーと銘打ちますが、実際のところはアフタヌーンショーです(笑)。

 先週土曜日の11月6日に『ドン・ジュアン』マリア役の大楽を終えて、翌日の11月7日からディナーショーという、常人には理解しにくい(爆)規格外のスケジュールをこなすきぃちゃん。

 とはいえ、実際のところはきぃちゃん自身、『ドン・ジュアン』直後のディナーショーはかなり不安だったそうで、日曜日にあった配信でも、「(『ドン・ジュアン』で)ずっと低音で歌ってきたから、ディナーショーで高音が出るのか不安で仕方がなかった」と仰っていましたが、そんな心配など全く感じさせない歌声でした。

 まずはセットリストから。

●セットリスト
1.地上の天国/ONCE UPON A TIME IN AMERICA
2.Maiden Voyage/SUPER VOYAGER!
3.Melodie de Paris(パリのメロディ)/ファントム
4.Oh My Love/Music Revolution
5.革命の犠牲者/ひかりふる路
6.凱旋門/雨の凱旋門

7.愛の歌/皇帝と魔女
8.一度ハートを失ったら/ミー&マイガール

9.Friend Like Me(inst)/アラジン
10.夢はひそかに/シンデレラ
11.Part of your World/リトル・マーメイド
12.Journey to the Past/アナスタシア

13.(Secret Song~Maaya's selection)
 私だけに/エリザベート

14.My Everlasting Dream/Original
15.Home~You Are Music(inst)/ファントム
16.My True Love(わたしの真の愛)/ファントム

17.higher/アリージャンス~忠誠~

En1.おひさま/平原綾香

 M1からM6は、宝塚雪組トップ娘役時代の思い出の曲、ということでM2からはメドレーで。「ミュージックサロン『La Voile』でもサヨナラショーでも選べなかった曲を選んだ」と仰っていました。
 生で聞いたのが初めてなのはM5とM6(逆に言うと他は全部劇場で聞いてる)で、特にM5「革命の犠牲者」のマリー=アンヌはきぃちゃんの役の中でも一・二を争う大好きな役なので、あの痺れるような殺気、感じられて嬉しかったです。

 M7からM8は、宝塚音楽学校時代の思い出の曲、だそうで、M7は音楽学校文化祭の音源を流すにあたり「恥ずかしいので袖に捌けます」と言いながら、2番からは今のきぃちゃんで歌い継ぐ趣向。初期から歌上手で名を馳せたきぃちゃんですが、聴き比べてみると違いははっきり。

 「聞き手に届く歌を歌うにはどうしたらよいか」をずっと考えてきた、とご本人が仰っていて、恐らくはトップ娘役時代の怒涛の短い時間で、ご自身の高いハードルと、妥協なき相手役・望海さんが掲げるハードルで、歌に纏う空気が変わったことが感じ取れます。
 在団当時から「感情をただ歌うだけでは心は伝わらない」と思い続けて実践してきたとのことで、その環境が「ただの歌上手ではない」巧さを今、聞かせていただけるのだろうと感じます。

 M9(M10)からM12はディズニーソングコレクション。ご本人曰く、ヒロインというイメージが「歌はディズニー、人物像はジブリ」だったらしく(爆)、特に初期は「ヒロインヒロインした役は自分はほとんどなかったので」、実質的に初ヒロインだった『鈴蘭』(バウホール公演)の稽古であまりにジブリ風ヒロインで演じていたら、演出家の先生(樫畑先生)から「(苦笑しながら)そこまでジブリ風に演じなくていいから、きぃちゃん自身として演じて」と突っ込まれたとのことで、エピソードが本当にどれも面白い(笑)

 とりわけM12の「Journey to the Past」の『アナスタシア』アーニャはとても素晴らしくて、エネルギッシュな役どころがイメージぴったり。いつか是非拝見したい役です。

 M13は回替わりの3択多数決コーナーで、選択肢が

  A.On My Own/レ・ミゼラブル
  B.命をあげよう/ミス・サイゴン
  C.私だけに/エリザベート

 でこの回はおそらく圧倒的多数で「私だけに」でした。

 「周囲の挙手の様子とか見ていたら影響されると思うので、下を向いて手だけ挙げて」という指示が新鮮すぎて噴きました(笑)。
 なお、配信があった日曜日は、あまりに挙手が僅差だったので、「私だけに」の後に「On My Own」も歌われましたが、火曜日昼は「私だけに」のみでした。(月曜日には「命をあげよう」も歌われたそうです)

 この3役だと、役柄的にはエポニーヌやキムというタイプではないと思いはしますが、いつか本役で巡り合えたらいいな、と思います。

 M14はミュージックサロンでも歌われたご自身作詞のオリジナル曲。「退団を控えたころと今では、この曲を歌っているときの感情が違って」と仰っていたのが印象的。

 M16の『ファントム』の時に話していただいたのが、先ほどの望海さんとの話。
 感情をこめて歌ったら、望海さんから「気持ちが伝わってこない」と言われて悩み、今度は一つ一つの感情を積み木で積み上げたように作り上げて歌ったら、望海さんから「今日はとても伝わった」と言われたり、そんな一つ一つの気づきや経験で歌を作ってこられた、と仰っていたのが印象的でした。

 M17「higher」は退団公演に臨むにあたっての鼓舞する曲として見つけた曲とのこと。作品では濱田めぐみさんが歌われた曲ですが、めぐさんとまた違った雰囲気で聞けて嬉しかったです。いつかはめぐさんと同じ役をやる日がきたりするのかな。

 アンコール「おひさま」の歌声はとても優しくて、会場内一人一人を見つめて歌いかけてくれる様が本当におひさまのようで。
 曲終わりを受けたMCで、「みなさん心も身体も健康で、またお会いしましょう」と言っていただき、最後はサプライズでステージ上から退場をお見送りいただけた、その両手お手振りの笑顔も眩しかったです。

・・・

 宝塚在団当時、お茶会は東京で2回、兵庫で1回参加していて、MCのスピード感は知っていたので、久しぶりに、本当に楽しそうに話されている姿を拝見し、誰よりも自らに厳しい姿を目の当たりにし、それでも、今を楽しそうに過ごされている天真爛漫な様を拝見できたことが、何より心に「おひさま」が灯る、素敵なディナーショーだったのでした。

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『et-アンド- Monthly LIVE 2021「RGB」 ~#0000FF#~』

 2021.11.5(Fri.) 18:30~19:45
 新宿KeyStudio B列10番台(上手側)

 アンド、3か月連続ライブの3回目。

 先月に続いてこの日も【定時上がりを固く心に誓って出社。数多の障害対応やら雑事やらを、かなり無茶して終わらせて、開演30分前に何とかKeyStudioにたどり着いたときには、なんだか「定時上がりのゲーム」をクリアしたかのような、謎の爽快感に満たされました(笑)】

 ↑の文が先月と全く一緒という(笑)。唯一違うのは到着が先月より10分早かったことですが、頑張った甲斐はある素敵なライブをこの日も見せていただきました。
 色違いのテーマ、今回は「#0000FF」ということで「青」です。

●セットリスト
1.Newton
2.Matryoshka
3.僕は君が好きだ
4.Blue bird
5.fragile/Every Littile Thing
ー「Newton」PV
6.BIBIBI
7.#tokyo
8.Eenie,meenie,miney

En1.My Dream
En2.holoholo
En3.Alright

前月から比べると、前回M6だった「僕は君が好きだ」がM3に繰り上がり、新曲の「holoholo」がアンコール2曲目に入ったこと。あと一点重要なことがありますが、それに触れるのは後にすることにしましょう。

野島樺乃ちゃんの心地良い高音から始まり、それに重なる栗本優音(ゆい)ちゃんの高音が心地よい「Newton」から始まるライブ。1曲目はスマホ縦型動画のみ撮影OKということで、舞台に向かってスマホが大量に向けられる様は、et-アンドのライブでは日常の風景になりました(笑)。
2人が突破口を開いて、モラレスきあらさんがラップはじめ技でさざなみを広げ、グループ最年長の山崎カノンさんがふわっとした柔らかい空気感で和らげ、違う4人の個性がいつの間にか集まっていく、というのが「et-アンド」のグループとしてのカラーかなと思います。

なんとなくの印象ですが、曲ごとに2人がメインを担当して、残り2人が比較的自由に動き回って曲の世界を広げるのを最近の曲には感じていて、「Newton」は(野島)樺乃さんと(栗本)優音ちゃん。新曲の「holoholo」は(山崎)カノンさんと(栗本)優音ちゃんといった感じ。
かと思えば、「Blue Bird」のように前方で(モラレス)きあらさんがいる間、後ろ3人めっちゃ楽しそうにしてるパターンもあったり多種多様です。

この日のライブで印象的だったことが、進行役である樺乃ちゃんのMCがとってもハイテンション(笑)。
思えば先月も先々月も、アンドのライブではどうしても台本通り、まじめな性格を反映したものになっていましたが、本格活動も丸4か月ともなると勝手知ったる仲というのか、MCからも仲の良さが感じられます。

最初のパートは

野島「最近有線で良く『Newton』がかかってて、昼公演の後もALTAの前でかかってたみたいで」
栗本「聞きに行こうかと思っちゃった」
野島「街で流れてきたら『これいい曲!誰の曲だろう?』って言いたい(笑)」
きあら「それね」
的なMCわちゃわちゃ発動。見守る系のカノンさん(爆)。

かと思えば

野島「のんの携帯めちゃくちゃ大きいじゃん。もはやパソコンだよね」
山崎「(笑)」
野島「パソコン使って(文章)打ってるのとか見てたら、羨ましくて、女子大生だ!ってきゅんとしてた
きあら「『きゅん』って古い言い方だね(笑)
野島「そっか(笑)」

野島「で、『私もパソコン欲しい』って言ったらスタッフさんが『野島がパソコン?』って(疑問形で)言われて
きあら「機械音痴だもんね
野島「そうそう(笑)」

野島「優音はよくファンの方に『いいね』したり、コメント返したりしてるよね」
栗本「うん、してます」
野島「偉いよね。それってどんな感じなの?」
栗本「ちょっとした空き時間とかがあると、SNSとか見て『にやにやしながら』いいねとか返事してる」
きあら「たしかにニヤニヤしてる(笑)」

とかやってた空気が、微笑ましくて楽しくて、お互いの距離が縮まっているからこそMCも弾むし、歌とまた違った魅力がライブに厚みをもたらしている感じ。

・・・・

今回のセットリストで印象的なのは、前回までは入っていた樺乃ちゃんのソロ曲「夢の在処へ」がなくなったこと。アンドのライブでは必ず入っていた曲ですが、今回は「Newton」のPVに置き換わる形でなくなって。

聞きたかった思いは勿論あるのですが、どちらかというと今回通しで聞いたときに、ようやく「ソロがなくて自然」になったように思われました。「夢の在処へ」が昇華して、(アンドのライブとしては)「My Dream」がその役割を果たすようになったのかと思うと、「今この4人で組んでいる意味」がより分かりやすくなったライブのように思えました。

あとM6以降の後半の印象が「Newton」のMVで使われていた白基調の衣装でとっても素敵。
ダンスも皆華麗にこなすので、見栄えして素敵です。

3か月連続のワンマンライブは今回で一区切りの予定でしたが、この2日前の11月3日の名古屋ボトムライン公演、そして次は12月24日に再び、新宿KeyStudioで開催されます。

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『ソーホー・シンダーズ』(1)

2021.11.3(Wed.) 14:00~16:30
 東松山市民文化センター 19列30番台(センターブロック)

 再演のプレビュー初日、埼玉県は東松山市まで行ってまいりました。

 「都内から1時間」と言っても、池袋から東武東上線で東松山まで50分かかるので、そこから毎時2本のバスで5分ほど、と上手く乗り継いだ場合の時間なので、ちょっとした旅気分。
 バスを乗り継いでたどり着いたホールは、秋の澄み切った青空に映えるレンガ色の建物が印象的です。

 この作品の存在を知ったのは2020年2月、草月ホールで行われた『W FACE CONCERT』。レポこちら この時に綿引さやかさん(びびちゃん)が出演されたので見に行って、そこでびびちゃんはマリリンパートを担当されていました。普段は「この作品に出たい」とは仰らないタイプのびびちゃんが、『ソーホー・シンダーズ』については「曲が素敵」「ぜひ出たい」と仰っていたのが印象に残っていて、再演で出演が発表されたときに、驚くとともに嬉しかったのを覚えています。
 この時共演されていた豊原江理佳さん、西川大貴さんが初演キャストだったわけで、それ以来の再会、ということになります。

・・・

 コンサートでは2曲しか聞けていなかったので、今回全編通して音楽を聴けたわけですが、期待以上に曲が良く、聴いていて自然にわくわくする高揚感があって。ホールの音響はちょっと微妙だったので歌詞が聞こえにくいところは正直あったのですが、曲の良さでカバーしてたイメージ。

 作品の舞台はロンドンの「ソーホー」という街。この街で、亡き母から受け継いだコインランドリーを営むロビーは、義父の連れ子である双子の姉妹にいじめを受けている…という「シンデレラ」を下敷きにした物語。店で働くヴェルクロと、お客であるサイドサドルは彼のよき理解者。
 そのロビーは経済界の大物、ベリンガム卿に気に入られ資金援助を受けているけれど、ロビーには本命の恋人がいて、ロンドン市長選に立候補しているジェイムズ。そのフィアンセがマリリン、選挙参謀がウィリアム、スタッフがサーシャ、という人物関係。

 で、ロビーを巡ってベリンガム卿とジェイムズが鉢合わせすることとなり、事態が露見して…

 といったあたりが一幕。

 当然ロビーもベリンガム卿もジェイムズも男性なわけで、その三角関係が露見すれば、上へ下への大騒ぎになるのは必然なわけで、二幕はそんな事態の露見から、どう話が展開していくかが自然に作られていて、いい感じ。

 1幕はその事態が露見する前ということなので、ジェイムズ演じる松岡さんと、びびちゃんのマリリンのデュエット、M6「Remember Us(いつでも二人で)」がうっとりするほどバランスが素敵。二人は以前からの知り合いで、ロンドン市長選に出るジェイムズと、フィアンセのマリリンの関係は衆知のものなので、市長と市長夫人となっても自然な、その収まり具合が素敵です。

 それでいて、事態が露見してからのマリリンの立ち振る舞いがとても人間的で。ジェイムズを大上段から責めてもおかしくないところに、少しの本音(「みんなのいるところでは話を聞きたくない」と震えながら言うさまは本当に心に響きました)と、それでも必死に感情を抑えて振舞うさまに心惹かれます。

 迷い悩み苦しみ、それでたどり着いたコインランドリー。サイドサドルが見守る中、ヴェルクロの優しさに救われ、自ら道を決めていくさまが女性としてとても素敵で。弱い脆さと、強い立ち直りを見せてくれる。そしてジェイムズにも責める時にも少しの余白を持たせているところが、「強い中に優しさを決してなくさない」びびちゃんの女性としての人間力が反映しているように感じられて、これからのツアー公演・東京公演での役の進化がとても楽しみです。衣装もとても素敵で、「デキる女性」で着こなしがどれも良くて、ドレスだったりネグリジェだったり、それに弁護士ということもありパンツスーツの似合い方が素晴らしい。立場的には上から見下ろす感じになってもおかしくない立ち位置なのに、全くそれを感じさせないのが、流石です。

 豊原江理佳さん演じるヴェルクロとの芝居の相性がもう抜群で、マリリンからヴェルクロへの恩返しも、とても素敵でした。

 この後はツアー公演(名古屋、山口、香川、大阪、神奈川)を経て、東京は11月25日から12月12日まで、紀伊國屋サザンシアターです。

 

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『ドン・ジュアン』

2021.10.23(Sat.) 18:00~21:10
 赤坂ACTシアター 1階X列30番台(上手側)

2021.10.31(Sun.) 13:00~16:10
 赤坂ACTシアター 2階G列20番台(センターブロック)

元宝塚雪組トップ娘役、真彩希帆(まあやきほ)さんの退団後初舞台。

彼女の存在を聞いたのはもう4年以上前、星組在籍当時で「歌の上手い娘がいる」と教えてもらったのが最初ですが、その時はなぜか自分の琴線に触れず、実際見始めたのは雪組に異動してトップ娘役になってから。

特に退団前1年ぐらいは、初めて現役ジェンヌのFCに入ったり、宝塚大劇場に初めて遠征したり(爆)、お茶会にすら行っていたほどで、トップ娘役として円熟していくさまをリアルタイムで拝見してきました。

昨今の状況で退団が半年延び、2021年4月に退団し、今回の舞台が外部での初舞台。
雪組トップ娘役の時の相手役、望海さんが宝塚時代に演じられたこの作品、その相手役・マリアを外部初舞台に選ぶあたり、なかなかないポリシーをお持ちと改めて感じられる次第です。

演出の生田大和氏は彼女の雪組トップ娘役の最初の舞台(『ひかりふる路』マリー・アンヌ役)と最後のショー(『シルクロード~盗賊と宝石~』)を担当された”勝手知ったる仲”で、先生と生徒との関係でありながら、”先生をいじる生徒”という、娘役さんにはなかなかないことも言って、今回のドン・ジュアン役の藤ヶ谷氏をびっくりさせている(@パンフレット)のも、真彩希帆だなぁと(笑)。

きぃちゃんのマリアはとにかく天真爛漫で、前半は影の欠片もなく、女遊びを尽くしたドン・ジュアンが一目で墜ちる説得力が抜群。まさか、あのマリアが、あんな秘密を抱えているなんて、想像できるはずもないという見せ方に結果的になっているのは、不思議すぎる説得力でした。

歌が上手なのは以前から知ってはいますが、今回は得意の高音域の曲が少ないので、むしろまだパワーを残している感さえあり、それよりも雪組トップ娘役の後半期で培われた、全体を見渡すバランス力が流石です。場面ごとにどう光ればいいか、どこまで光っていいかを調整するのが本当に上手で自然。集団の中で強く光りすぎず、デュエットでは藤ヶ谷氏と抜群の相性を見せ、一人で歌い上げる新曲「愛してる」では持ち味を最大限に発揮する様は本当に頼もしくて。

マリアという存在は、恋敵のエルヴィラから言わせれば、決して聖人な人ではないのですが、ドン・ジュアンとマリアが惹かれあったのは、「自分に正直」という共通点だったのか、と思わせる不思議な説得力を持っていて、「なんだか分からないけど光ってる」という役どころがぴったり。

可愛いが正義な前半から、意思強く立つ後半への変化に至っては、彼女の本質的な漢前さが存分に感じられて、「戦わせて突っ走らせてこそ良さが際立つ」あたりは、真彩希帆マスターな生田先生の本領発揮(とても楽しかったであろう)で痺れまくりました。

本編でシリアスになり切ったと思いきや、カーテンコールではカンパニーみんな輪になって楽しそうで、そして、その真ん中にいる藤ヶ谷氏と真彩さんは楽しそうに笑いあっていて、ここのところ、本編ラストに落ちてくる薔薇を巡って遊んでる(主に真彩さんが拾う)あたりが面白すぎました。

あと見られるのは1回だけなのですが、DVDで映像に残るのが嬉しい限りです。

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『et-アンド- Monthly LIVE 2021「RGB」 ~#008000#~』

2021.10.1(Fri.) 18:30~19:45
新宿KeyStudio A列1桁番台(上手側)

アンド、3か月連続ライブの2回目。

先月は昼夜と参加でしたが、2週間で3回の午後休は流石に取れず、この日は定時上がりを固く心に誓って出社。数多の障害対応やら雑事やらを、かなり無茶して終わらせて、開演20分前に何とかKeyStudioにたどり着いたときには、なんだか「定時上がりのゲーム」をクリアしたかのような、謎の爽快感に満たされました(笑)。

というのも、何と今回は最前列。

席のポジション的にも、樺乃ちゃんのベースポジション(舞台向かって左から、きあらちゃん、樺乃ちゃん、優衣ちゃん、カノンちゃんで、ほぼ樺乃ちゃんの前)だったもので、こんな機会もうない!という思いもありました。

前回同様「Newton」の樺乃ちゃんの歌声力強さに、もう痺れまくりのスタートでした(動画こちら)。

「Newton」はこの日発表されましたが、10月2日に3rdデジタルシングルとして、11月24日発売のミニアルバム『toi et moi』(トワエモア)の先行リリースシングルとしてリリースされます。

色違いのテーマ、今回は「#008000」ということで「緑」です。

●セットリスト
1.Newton
2.Matryoshka
3.Blue bird
4.fragile/Every Littile Thing
5.夢の在処へ(野島樺乃ソロ)
6.僕は君が好きだ
7.BIBIBI
8.#tokyo
9.Eenie,meenie,miney

En1.My Dream
En2.All right

先月のセットリストと見比べると、実は曲目は全く同じで、曲順がわずかに違うだけ。

先月はM6だった1stデジタルシングルの「#tokyo」が、2ndデジタルシングル「Eenie,meenie,miney」の直前に来て、本編ラストに繋がったのと、「BIBIBI」と「僕は君が好きだ」が逆になったのみ。

これは、実はM1とM8、M9がスマホ限定、縦長限定の動画OKになっているためで(上のリンクはそのスマホ動画です。完全に樺乃ちゃんに近いのが分かりますよね)、そこだけスマホ取り出しタイムになっているために繋げたようです。

曲目が違うのに受ける印象が違うのは、一つは歌っているときにバックに流れる映像に歌詞が入るようになったこと。これはとっても良くて、特に樺乃ちゃん作詞の「My Dream」にアンドのみんなの表情が映るあたりなんか、歌っているきあらちゃん(※注:思い出系で良く泣くby本人談)が振り返ったら、確実に泣きそうだし。

それに加え、お披露目(6月14日の樺乃ちゃん3rdソロライブ@SKE48劇場)の時の緊張しまくった(特に優音ちゃん)風はどこへやら、それぞれのメンバーが自分の立ち位置を確立してきていて、かつお互いを、なくてはならない仲間だと思っていることが伝わる様が、とっても良くて。お互い、きっとたくさん話していないと生まれないであろう、心を許した笑顔を見られることが何よりほっこりします。

ほぼMCを担当する樺乃リーダーも、時に派手にやらかすわけで、この日は「最後の写真撮影をすっ飛ばす」という失態をして、きあらちゃんに突っ込まれ、「1つやると1つ忘れちゃうのーーー!」って叫んでいた樺乃ちゃんが、変わってないなぁと(爆)。とはいえ、途中のMC(所信表明)でちょっと噛んじゃった時、以前はツッコんでいたであろう、きあらちゃんが見守りモードに入ってたのが新鮮で。

打ち解けあった仲間だから、それで(樺乃ちゃんが)怒ることもないんだろうけど、でも、頑張ってやっている仲間を茶化すんじゃなくて、今は見守る時だよね、というのが皆で共有できてるグループって、見ててすがすがしくて、きっと、全力で頑張ることが恥ずかしくない、むしろ全力で頑張る仲間を見つけた、そんなポジティブな空気に溢れたグループだから、見ていていいなと思うのです。

そして改めて樺乃リーダー、締めるところは締めて、そして時々やらかすところは、頼られ愛されるいいリーダーの要素をしっかり持っていて、最近のインタビューでよく言っている「SKE48で多くの先輩の姿を見てきて、学び鍛えられた」と言っているさまって、送り出したSKE48にも、いい恩返しができているんじゃないかな、と頼もしく感じます。

・・・

この日の終演後は、CD予約者を対象にしたメンバーのプロフィールカードお渡し会。メンバーそれぞれから笑顔で渡されるカードは特別感があって、今のご時世だから、こちらはマスクだったし、お喋りもできなかったけど、いつかは「SKE48劇場から見てるよ」と言えるような時が来ればいいな、と願っています。

次回は樺乃ちゃんの地元凱旋、名古屋ボトムラインで11月3日(祝)。新宿KeyStudioは11月5日(金)と12月24日(金)です。

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『サテンドールミュージカルシリーズ』

2021.9.18(Sat.) 14:00~15:10
2021.9.18(Sat.) 17:00~18:15

六本木サテンドール
昼公演/Dブロック、夜公演/Aブロック

六本木の老舗ジャズライブレストラン「サテンドール」で始まった「サテンドールミュージカル」シリーズ、今回が2回目とのこと。
2日間で各2回公演の両日とも泉見洋平さんがメイン司会を務め、この日は高橋由美子さんがゲスト。

まずはセットリストです。

●セットリスト
1.ショーより素敵な商売はない
 /アニーよ銃を取れ(高橋)
2.One Song Glowly/RENT(泉見)
3.サラへ
 /ダンス・オブ・ヴァンパイア(泉見)
4.終わりのない音楽
 /MOZART!(高橋)
5.夢やぶれて
 /レ・ミゼラブル(高橋)
6.カフェ・ソング
 /レ・ミゼラブル(泉見)
7.The Last Night of the world
 /ミス・サイゴン(泉見・高橋)
8.一歩ずつ/オリジナル(泉見)
9.友達でいいから(高橋)
10.夢の中へ/井上陽水(泉見・高橋)

由美子さんはいわゆるミュージカルライブに出ることはほぼなく、ホールでは何度か出ていますがこのクラス(本来は100人収容ですが、今回は50席のみ販売で、配信を併用)のミュージカルライブはほぼ初めてということもあり、昼公演は特にガチガチに緊張されていて、普段ならあり得ない「スリリング」(夜公演で昼公演のことをご本人が喩えて曰く…笑)なことも起きていました。

M1とM2は「ミュージカルと本格的に関わるきっかけになった2曲」で、由美子さんはM1のアニ銃(1997年、新宿コマ劇場)ですが、実際には演じたアニー・オークリーが歌った曲ではなく、皆が歌っている作品のテーマ曲のような曲なので、歌うのは初めてとのこと。泉見さんも同様に自身が役で歌った曲ではないとのことでしたが、どうしてどうして、どちらも流石な出来でした。

M3とM4は「本格的にミュージカルをやっていこうと思った作品の2曲」で、泉見さんはV!の曲。「ヴァンパイアの墓を調べに行く助手の相手、教授が(自分が演じていた当時は)市村正親さんで、日々違う問いかけに鍛えられたとのこと。由美子さんが挙げたM!の「終わりのない音楽」もパパであるレオポルトは同じく市村正親さんで、「毎回新鮮なことを投げかけようとしてくださる」と市村さんのことを評されていました。400回以上歌った「終わりのない音楽」も、実は自身が卒業してから初めて歌われる(2011年の金沢が大豪雪の大雪だったので10年ぶり)ということで、昼公演はまさかの歌えなくなるハプニング発生。

夜公演でそのことに語って曰く、「役の上で歌うということだと何の違和感もなくできるけれど、自身として歌っているのか、役として歌っているのか分からなくなってしまって、ポンと飛んでしまった」と仰っていて、そういうところはこういったミュージカルライブの経験が少ないからなのでしょうね。

M5とM6は2人の初共演作『レ・ミゼラブル』から代表曲1曲ずつ。泉見さんと由美子さんは2003年『レ・ミゼラブル』(7~8月公演。2004年1月博多座)、2004年『ミス・サイゴン』(8月~11月公演、2人は10月まで出演)、2004年『SHIROH』(12月公演。2005年1月梅田芸術劇場)と一年以上一緒だったこともあって、当時は「帝劇の住人」と化していて、公演終わりにそのまま(9階の)稽古場、ということもあったそうです。

今はこのご時世、そんなこともできなくなってしまったと仰っていましたが、お2人の話で印象的だったのは「前向きな思い出話ができるのはいい」とお互い仰っていた点。
最初はミュージカルを目指していたわけではないという2人の共通点(泉見さんはもともと歌手、由美子さんは元々アイドル)だけれど、ミュージカルを目指して、本腰入れようと思える作品に出会えて、「あの時があるから今がある」と言われている姿は印象に残りました。

M7は共演作だけれども一つも接点がない(というかこのお2人、3作で共演して3作品とも役としての縁がゼロという笑)『ミス・サイゴン』からのデュエットは、

泉見さん「この曲がなければ、僕も撃たれずに済んだし、
 由美子さんも泣かずに済んだという曲です」

由美子さん「自分の旦那が寝言で隣で他の女の名前を呼ぶってそうとう堪えますよ(苦笑)」

という、「泉見クリス&由美子キム」での「世界が終わる夜のように」。由美子キムは今さんとこの曲でデュエットされたことがあるので2回目ですが、この曲調に由美子さんの声質合うんですよね。
2人歌い終わった後、「この曲って(歌うのに)凄いエネルギー要るよねー」と言い合ってて納得(爆)。

・・・

今回、泉見さんからのお声がけで由美子さんが登場することになったのですが、なんとなく、泉見さんにとって「自身のミュージカル歴を同時代の空気感で話せ、歌える相手」ということで選んでいただいたのかな、という感じ。ど緊張の昼に比べれば夜は由美子さんが完全に脂が乗った状態で(爆)。

泉見さん「『SHIROH』も革命的な作品だったよね」
由美子さん「だよね。ロック風だったし、来てくれた両親も驚いてた」
泉見さん「(由美子さんの演じた)寿庵も凄い動いてたじゃない」
由美子さん「うん、今、あのキレはない(笑)」

…(爆)

2人の歩みの話から、由美子さんの先日の30周年コンサートの話題を泉見さんが出して下さり。

泉見さん「30周年コンサートを記事で拝見しましたが、ご自身としてはどうでしたか」
由美子さん「そうですね、『10年前、20年前…に、高橋由美子を応援していて感じてくださっていた気持ちを思い出していただければ、という思いでやってやりきれたので、自分自身としては大成功です』

という言葉が由美子さんご自身から出されたことが、何より幸せだったのでした。

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『小南満佑子オペラ&ミュージカル』

2021.9.15(Wed.) 18:45~19:50
第一生命ホール(晴海)
11列20番台(上手側)

第一生命ホールで開催されている「645コンサート」(平日18時45分開演の1時間コンサート)、今回は小南満佑子さんがゲスト。今回ホールの20周年記念も兼ねたイベントになります。

仕事帰りのサラリーマンをターゲットにしているということもあり、いつもの劇場と違って仕事帰りの自分が浮かない(爆)という、年齢層高めの客席。観たところは7割方埋まっているように見えました。

このホールは晴海トリトンスクエア内にあるホールですが、思った以上に遠かった…。

普段はクラシックで使われることが多いこのホール、クラシックをあまり聞かない自分にとっては実は初めてのホールで、てっきり名前からして日比谷にあるものとばかり思っていて前日に焦るという(笑)。
結局、行きは勝どき駅から入り、帰りはホール前の晴海三丁目バス停から晴海埠頭発四谷駅行きの都バス(03系統)で有楽町に抜けました。

・・・・

まずはセットリストから。

●セットリスト
1.Sound of Music/Sound of Music
2.だったらいいな/マイ・フェア・レディ
3.踊り明かそう/マイ・フェア・レディ
4.私が街をあるけば/歌劇「ラ・ポエーム」より
5.Think of Me/オペラ座の怪人
6.私の侯爵様/喜歌劇「こうもり」より
7.Part Of Your World/リトルマーメイド
8.彼を帰して/レ・ミゼラブル
9.愛した日々に悔いはない/コーラスライン
En1.You Raise Me Up

クラシック向きのホールに響き渡る、オペラ、ミュージカル、そしてオペレッタの数々。
ジャンル違いを並べても、ほとんどシームレスに歌い継いでいくのが凄い。どのジャンルも、綺麗なソプラノがホールに響きます。オペラとオペレッタはスタンドマイク、ミュージカルはハンドマイクでしたが、ハンドマイクは歌声がくぐもって聞こえたので、このホールにはちょっと合っていなかったのかなと。700人収容のこじんまりとしたホールなので、むしろノーマイクでミュージカルの方が(インパクトもあって)良かったかもしれません。

歌の間に挟まれるMC、曲紹介はサクサクと進んでいきますが、ちょいちょい間に挟まれる、関西弁と満佑子ちゃんおなじみの派手な大笑い(初めての人にはインパクト大…笑)が独特の「Mayuko World」を形作っていきます。MCで曰く、友人に「満佑子って独特の世界あるよね」と言われるそうで、「半分納得、半分心外」みたいな空気を漂わせつつ、ファンクラブ(オンラインサロン)の名称にしてしまうぐらいなので、まぁ納得しているのでしょう(爆)。

後で振り返ったら晴海「トリトン」スクエア内のホールで満佑子「アリエル」が爆誕してて噴きました(笑)。

選曲で何より驚いたのはM8「彼を帰して」。レミゼでバルジャンがマリウスの帰りを祈り、神にささげる歌ですが、コゼット役として「バルジャンがマリウスの無事を祈ると同じとき、コゼットも家でマリウスの無事を祈っていた」というところからの選曲というのが凄い。「今ツアーで回っている仲間のことも思って歌いました」という言葉にもとても深いものを感じました。

この曲を女性が歌っているのを聞いたのはまゆちゃんが2人目で、1人目は新妻聖子さん。2015年のよみうり大手町ホールでのコンサートでした。聖子さんはエポニーヌなので、まゆちゃんの思いとはまた違うのだと思いますが、選曲にしてもMCにしても、よどみない曲紹介にしても、2人は何気に似ているような印象を受けています(笑)。SOMとかオペラ座とか、歌える方の歌いたい曲は大体似通うという。

この日はオペラとミュージカル、そしてその中間と言われるオペレッタを行きつ戻りつの構成ですが、オペレッタのうちの1曲、M6「私の侯爵様」はあの「こうもり」です。2016年の宝塚星組「こうもり」新公で演じたのは、春に宝塚を退団した真彩希帆さん。ミュージックサロンでも歌われたばかりでしたから、なるほどオペラ専門の方が歌うとこうなるのね、と興味深く拝見しました。

MCで語って曰く、実はまゆちゃんがこのホールに立つのは2度目だそうです。6年前、18歳の時にニューヨークのジュリアード音楽院の声楽のオーディションで立ったそうで(ちなみにこの時、最優秀賞を受賞→記事こちら)。

「あまた並ぶ経験豊富な皆様の中に立ってど緊張していた自分が、まさかホール20周年のイベントに呼んでいただけるなんて」と喜んでいて、人に歴史ありというか、頑張れば道が開かれることもあるんだなぁ、と実感。

「このような時にも関わらず見に来ることを選んでくださった皆様、そして今日おいでになれなくても心を寄せてくださる皆様、皆様のおかげでステージに立つことができていることを、益々感じる日々」と仰っていた姿は輝いていて、1時間があっという間の素敵なコンサートでした。

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『et-アンド- Monthly LIVE 2021「RGB」 ~#FF0000#~』

2021.9.3(Fri.) 16:00~17:15
 新宿KeyStudio C列2桁番台(上手側)

2021.9.3(Fri.) 18:30~19:45
 新宿KeyStudio B列1桁番台(下手側)

●セットリスト
1.Newton
2.Matryoshka
3.Blue bird
4.fragile/Every Littile Thing
5.夢の在処へ(野島樺乃ソロ)
6.#tokyo
7.BIBIBI
8.僕は君が好きだ
9.Eenie,meenie,miney

En1.My Dream
En2.Alright

 久しぶりの同一演目マチソワは7月にデビューした女性ボーカルグループ「et-アンド-」の初ワンマンライブ。6月末にSKE48を卒業された野島樺乃(かの)さんがリーダーを務めるグループ。

 思い返せば4月21日、DMMで見ていた樺乃ちゃんの卒業発表で初めて公表された「&(当時の表記)」、そして6月14日、SKE48劇場で最初で最後の樺乃ちゃん、3rdソロライブで初めてお披露目された4人の歌唱。

 そんな経緯をたどっていたので、この日も午後休を取って、マチソワ両方見てきました。

 昼の部は「et-アンド-」の名実ともに初ワンマン。夜の部は樺乃ちゃんの10代最後のライブ、ということで理由を付けて(爆)。たまたまの結果として昼は上手端、夜は下手側だったので、上手いことバランス取れて良かったです。

 場所は新宿駅東口のALTAの7階。定員としては220人のライブハウスですが、客席1席開けての配席だったので、恐らく半分ぐらいの席数。ある意味広く感じるので、ありがたい面もあったりする不思議な感じ。

 昼は3曲、夜は2曲がスマホ縦映像限定で動画撮影OKという、面白い試みで実施されたこの公演。昼夜とも2ndシングルの「Eenie,meenie,miney」(M9)と、初お披露目の「Newton」(M1)、昼はそれに加えて1stシングルの「#tokyo」(M6)が動画撮影可でしたので、SNSに多数上がっています。

 4人の声の特徴がはっきり違うので、それぞれの曲の声の重なり合いで色々な空気が変わってくるんですね。比較的ソフトな歌声の山崎カノンさん(最年長)、高音が印象的な栗本優音さん(最年少、ミュージカル経験あり)、ラップからパワフル系まで守備範囲広いモラレスきあらさん、そしてサビならお任せあれなリーダー、野島樺乃さん。

 4人がそれぞれお互いを見やりながら、遠慮なく自らの個性を出せている姿は、まだそれぞれ遠慮がちな面も見られたお披露目(6月14日SKE劇場)とはずいぶん違って、樺乃ちゃん自身が昼公演で仰っていましたが、「1か月間4人で毎日レッスンをして、『もっとこうすれば成長できる』とそれぞれが考えることを、それぞれが言葉にして、皆で共有してディスカッションした」ことがいい方向に作用している印象を受けました。

 歌声と言えば度肝を抜かれたのが、この日唯一のカバー曲となったM4「fragile」。AVEXの先輩で、20年前にリリースされたこの曲を、パワフルなボーカル、(野島)樺乃さんと(モラレス)きあらさんがメインで歌われたのですが、呆気にとられる完成度に圧倒されました。

 オリジナルではM8「僕は君が好きだ」のエネルギッシュな感じもとても良かったし、アンコール1曲目の「My Dream」の歌詞が素晴らしくて(樺乃ちゃんが作詞した3曲のうちの1曲)、素敵な歌声との重層効果に酔いしれました。

 そして何より驚いたのはM5「夢の在処へ」。この曲は樺乃ちゃんが「AKBグループ歌唱力No.1決定戦」第1回優勝者特典としてプレゼントされたソロ曲ですが、まさかグループに属してからも歌われるとは思っていなくて、意外すぎて、それでいて当たり前のごとく深くなっていて、うるっときました。

 というのも、それこそこの曲を生で聞いたのは過去2回(今年3月の「AKBグループ歌唱力No.1決定戦」第3回ファイナリストライブと、6月14日の3rdソロライブ)ですが、それはあくまで「SKE48の」野島樺乃さんのソロ曲だったわけで、でもそのソロ曲は、「et-アンド-の」野島樺乃ちゃんとしても歌えているというのは、普通で考えて当たり前に実現できることでは本来はなくて(事務所が変わっていないので権利関係がそのまま引き継がれている)。

 そういう面ももちろんですが、SKE48卒業を経て「et-アンド-」の立場でもこのソロ曲を歌われたというのが、「付いてきてくれてありがとう」という思いを受けて、更に感動的でした。

 夜の部の樺乃ちゃんのMCも素敵で。

「去年の今頃の私たちは『分からない何か』に向けて必死でレッスンを積んでた。その頃の私たちは、今日こんな素敵なステージがあるなんて思ってもいなかった。それは決して当たり前なことじゃない。これからもっと大きくなるために「et-アンド-」みんなで頑張っていくけれど、いつまでも今日のこのライブを忘れないでいたい」と仰っていたのが印象的で。

 昼公演のアンコールでは実はちょっと涙ぐんでた、きあらちゃんにつられて、樺乃ちゃんもうるっときていたけど、夜公演はきあらちゃん曰く「夜は泣かない」と宣言してましたが、樺乃ちゃんのそのコメントに、「歩み系は(泣けちゃうから)ダメだってーー!」と言って、樺乃ちゃんが「歩み系、(ここで)欠かせないじゃん」とばっさり返してる関係性が面白かった(笑)。

 関係性と言えば、結構MCが樺乃ちゃん比率高く(多分90%以上笑)、夜にカノンちゃんに感想を振ったら「楽しかった」って帰ってきて、「昼と同じじゃん」と高速で突っ込む芸を身に着けていたリーダーに笑いました。実は一番しっかり者なのではな優音ちゃんとの関係性も面白い。

 4人がそれぞれお互いとコンタクトしながら、でも自分の個性はまっすぐ届けようとするさまは、ファーストワンマンライブの今日でさえその萌芽が見えていたのは頼もしい限りでした。

 同所でのワンマンライブは次回は10月1日(金)、その次は11月5日(金)です。

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