『My Story,My Song ~ and You』

2022.5.22(Sun.) 13:00~15:30
シアタークリエ 6列10番台(センターブロック)

4日間6公演限りのトーク&ソングライブ、行ってきました。
山口祐一郎さんをメインホストに、各回替わり2日ずつのゲストが登場する構成。
大塚千弘さん登場は2回、この日と前日の土曜マチネの2回でしたが、
この回のチケットをご用意いただけたので、幸運にも生で見られました。

第1部がトーク、第2部が歌の構成。

第1部、ゲストと言いつつ最初出てくる、ちーちゃん(祐さんは「ちひろりん」と言ってました、慣れない笑)と圭吾さん。「ゲストなのに最初に出てくる(笑)」と笑いを取りつつ、祐さんを迎え入れての、第1部はトークパート。1セクション10分で、30秒前に舞台前方のバーが点灯、15秒前に舞台前方のパトライトが点灯(点滅か点灯かで客席にアンケート…笑)、時間になると盆が回って強制終了(笑)という構成。

この回の進行役は予想通りのちーちゃんでしたが、流石の進行力でばっさばっさと2人をぶった切る(笑)。「先生」って自ら言ってましたが、客席から見てても「そうだよね」な、「先生と、言うこと聞かない生徒2人」という関係性(笑)で、しかもそれを客席もスタッフさんも期待してるというポジションがとっても面白い。

祐さん曰く「出会ったときはセーラー服」なちーちゃん、最初にお父様お母様に「うちの娘をよろしくお願いします」と挨拶されて「僕でいいんですか」と答え、お父様が「祐一郎さん、私と同い年です」と答えられて「あぁ、僕は大塚さんの保護者になるんだな」と思った話とか(笑)、圭吾さんが祐一郎さんに憧れてこの道に入って「兄弟じゃないかってぐらい似てた」と祐さんが仰ってる話とか、それぞれ大切な思い出なんだなぁと。

今回の公演、女性キャストは知寿さんとちーちゃんと2人だけで、知寿さんが祐一郎さんが四季在団時の代表的な共演者として呼ばれたということなら、ちーちゃんは祐一郎さんが東宝に出られるようになってからの代表的な共演者ということなわけで、そのポジション自体が有難い話だなと。

直接的な相手役は『レベッカ』の「わたし」ですが、それ以外にも『ダンス・オブ・ヴァンパイア』のサラ、『モーツァルト!』のコンスタンツェと言った共演作があり、先ほどの話の「保護者と娘」という関係性に、「あまりならない」絶妙な距離感が、祐さんとちーちゃんのいいところなんだろうなと。
ちーちゃんも以前からスカッとサラッと、漢前のサバサバしたところがありますから、「ヒロインとしてそこにいてくれる」安心感で、「濃すぎず薄すぎず」の立ち位置が良かったのだろうなと思うのです。

ちーちゃんと圭吾さんの関係も絶妙ですよね。M4の「フレンドシップ」が、「私たちいい関係だと思わない?」からの導入で、関係性と選曲の組み合わせが流石で、何かボニクラとか合いそうじゃない的な距離感。先日の『笑う男』が実質的にガッツリ組んだ初とのことですが(言われてみればそうですね)、過去『SHIROH』、『モーツァルト!』、『ダンス・オブ・ヴァンパイア』と共演歴は多く。

ちなみに、『笑う男』では2人が初参加組(再演組)だったために、居場所に困り(笑)、稽古場で端っこにいて、役作りについて随分話すことが多くて、より濃い関係性になったという話をされてて納得。

で、ここでセットリストです。

●セットリスト
1.The Music of the Night/The Phantom of Opera(山口)
2.私だけに/エリザベート(大塚)
3.恋をしているのなら/ダンス・オブ・ヴァンパイア(山口・吉野)
4.フレンドシップ/エニシング・ゴーズ(大塚・吉野)
5.夜を越えて/レベッカ(山口・大塚)
6.砂に刻む歌/ラ・カージュ・オ・フォール(吉野)
7.ダンスはやめられない/モーツァルト!(大塚)
8.It All Feads Away/マディソン郡の橋(山口)
9.持ちつ持たれつ/レベッカ(吉野)
10.糸/オトコ・フタリ(山口・大塚・吉野)

セットリストは回替わりで、ソロが2曲ずつということで、この回のちーちゃんは初出しの「私だけに」。
ちーちゃん曰く「無茶苦茶緊張してる」と。「祐一郎さんと一路さんの『エリザベート』を拝見して大感動してた私がこの曲を歌う日が来るとは」と話されていて、その緊張が伝わってくるほどでしたが、そのいっぱいいっぱいさが役とシンクロした感じで新鮮でした。

もう1曲はM7「ダンスはやめられない」。「18年前に演じた役を、今倍の年齢で歌う」とシレっと言っちゃうちーちゃんは、ある意味凄いわけですが、こちらも当時の「いっぱいいっぱいさ」が役とシンクロした(名古屋と博多のみの出演だったので、東京では本役として演じていない)とまた違った魅力。今の年齢になっても若さゆえの危うさを自在に出せるところは、ちーちゃんご自身もあまり意識されていないけれども、実はとっても武器なんじゃないかと思うわけです。

デュエットでのM3が、祐さんアルフレートと吉野さんヘルベルトという、またまた面白い関係性だったわけですが、その後ろで本役サラのちーちゃんがまったり水飲んで苦笑しながら見てる図式が一番面白かったかもです(笑)。

祐一郎さん中心に、ちーちゃん&圭吾さんという絶妙な関係性のトライアングルだったこの回。
お3方が歌ってくださった最後の曲「糸」が、客席や配信の方を思ってくださる優しい歌声で、当時からの積み重ねて来た日々を感じさせるかのような空気感を共有できて、素敵な公演になったのでした。

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『メリー・ポピンズ』(5)

2022.4.24(Sun.) 12:30~15:30
 東急シアターオーブ 1階5列30番台(上手側)

2022.4.26(Tue.) 18:00~21:00
 東急シアターオーブ 1階13列20番台(センター)

2022.4.29(Fri.) 12:30~15:30
 東急シアターオーブ 1階6列30番台(上手側)

2022.5.5(Thu.) 12:30~15:30
 東急シアターオーブ 1階15列20番台(センター)

2022.5.8(Sun.) 12:30~15:40
 東急シアターオーブ 3階1列10番台(下手側)

 メリポピ東京公演、終わってしまいました。

 当初は7回予定だったのが、振り返れば9回。全部玲奈メリーでしたが、ここまで1作品で通い詰めたのは久しぶりで、それだけ魅力的な役、魅力的な作品でした。

 プレビュー初日からずっと見てきましたが、当初は手順の多さに明らかにいっぱいいっぱいだった玲奈メリーも、後半、特にラスト1週間は自信に満ち溢れ、余裕も出てくるほど。東京楽のスパカリで小野田バート相手に、「G」のジェスチャー途中で溜めに溜め、「早く次の文字ちょうだいー」ってジェスチャーで煽られる様とか面白すぎる(笑)。

 いつもどこかしらでやらかしてる(爆)玲奈メリーでしたが、東京楽はまさに「何もかもがパーフェクト」で、流石、楽でこれをやるとは!!と完成度に脱帽です。

 1幕はいつも以上に厳しく、心を開いていなくて。おもちゃのシーンでジェーンに心を閉ざされたときに玲奈メリーの表情から「すっ」と温度が消えたのが特に印象的。

 でも、2幕で戻ってきてからは、厳しさよりも優しさを隠さなくなっている様がとても魅力的。「Step In Time」でマイケルの頭を優しそうに撫でたり、「どんなことでもできる」で自分を真似するジェーンを、同志と認めるかのように明るく受け入れたり。花代ウィニフレッドを促す様もとっても良かった。

 今回はキャストスケジュールの偏りが強くて、玲奈メリーを選ぶと知念ウィニフレッド率が高かった(9回中6回)ので、花代ウィニフレッドの回数は少なかったのが残念なのですが、自己肯定感が低くて背中を押してくれるのを待っている様と、自信しかない玲奈メリーの対照的な様は興味深くて。

 それでいて、バンクス家が自立すればするほど、メリーの存在価値はなくなっていく。その様を誰よりも寂しがる玲奈メリーの様に胸を突かれて。1幕では子供たちの態度を見て自分がいる「意味」がないと感じて去ったけれど、2幕ではバンクス家の様を見て自分がいる「価値」がないと感じて去ることにしたからなのか、「私は子供たちに感情移入しちゃいけない立場なんだ」と思い知らされるかのような、優しさ故に感じさせる悲しみが切ないです。

 星の雨の降る中で、ジェーンとマイケルと手をつなぎながら、玲奈メリーだけは、お別れが近づいていることを知っていて、それを悟られないように必死で繕っている様が、マイケルの「大好きだよ」という言葉で大きく崩れる様は、特に東京後半の印象的だった場面。

 もしかすると、「大好き」と言われたのは、バート以来だったんじゃないか(バートはメリーのかつての教え子)と思わされるかのような動揺と、「どうしたらこのいい子を傷つけないで別れられるだろうか」という、使命との狭間で揺れる様が伝わってきたのが、玲奈メリーの「人間らしさ」だったなと思います。

 今回、メリー・ポピンズという役を、初演ではオーディションで選ばれなかったことをはっきり公言していたのはとても意外で、でも、時を経て、再びチャレンジする機会を得て、メリーを勝ち取ったこと、そしてメリーを東京公演でしっかりと自身の役にされたこと、それこそ「どんなことでもできる、自分で邪魔をしなければ」ということだったのではないかと思います。

 もちろん、幸運もあったでしょうが、努力なしでは到達できなかった場所。「自分はどうせできない」と思っているより、「自分でもできるんじゃないか」と思ったことで得られた役、念願のディズニー作品でのタイトルロール。

 メリーの玲奈ちゃんだけでなく、続投キャストも新規キャストも、「どんなことでもできる、自分で邪魔をしなければ」と思ったからこそ、この作品の一員として輝いている、そう感じさせられる清々しさに満ちた作品でした。

 東京楽は、通常のダブルカーテンコールの後、規制退場のアナウンスが流れても容赦なく拍手を続ける客席に根負けし(爆)、小野田バートと玲奈メリーが幕前にご登壇。

 玲奈メリーがほっぺを突き出してキスを求めたところに、小野田バートがキスしようと身を乗り出したところで、華麗にくるっと身体を躱す玲奈メリーが役柄的にも100点満点で最高すぎました(笑)。
 最後は2人でたっぷりの投げキスを会場中に投げられて、幸せな東京楽となったのでした。

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『らららクラシックコンサート』

2022.5.4(Wed.) 16:00~18:05
東京文化会館大ホール 4階3列1桁番台(下手側)

定期的に開催されている「らららクラシックコンサート」、今回が10回目(Vol.10)。
「ミュージカル特集」と題し、「~ミュージカルの巨匠たち~」のサブタイトルがつけられています。
当初は1年前のGWに実施される予定でしたが、感染拡大により延期となり、今回も出演予定だった上原理生さんが陽性反応が出たことで出演取りやめ、佐藤隆紀さんが代役を務めることになりました。

結果、出演は新妻聖子さん、中川晃教さん、ソニンさん、佐藤隆紀さん、咲妃みゆさんの5人。
この種のコンサートでは珍しく、女性の出演者の方が多いところが興味深いです。
演奏は読売日本交響楽団で、指揮も女性の三ツ橋敬子さんが務められています。

まずはセットリストです。

●セットリスト

<第1部>
1.Overture/『サウンド・オブ・ミュージック』(全員)
2.Somewhere/『ウェスト・サイド・ストーリー』(全員)
3.Music Of The Night/『オペラ座の怪人』(佐藤)
4.メモリー/『キャッツ』(ソニン)
5.Someday/『ノートルダムの鐘』(咲妃)
6.A Whole New World/『アラジン』(新妻・中川)
7.愛せぬならば/『美女と野獣』(佐藤)
8.Can't Take My Off You/『ジャージー・ボーイズ』(中川)
9.その目に/『ジキル&ハイド』(新妻・咲妃)
10.Defying gravity/『ウィキッド』(ソニン)

<第2部>
11.世界が終わる夜のように/『ミス・サイゴン』(中川・ソニン)
12.命をあげよう/『ミス・サイゴン』(新妻)
13.夜のボート/『エリザベート』(佐藤・咲妃)
14.永遠の瞬間/『レベッカ』(咲妃)
15.ダンスはやめられない/『モーツァルト!』(ソニン)
16.Stars/『レ・ミゼラブル』(佐藤)
17.スーパースター/『ジーザス・クライスト・スーパースター』(中川)
18.GOLD/『GOLD~カミーユとロダン~』(新妻)

19.民衆の歌/『レ・ミゼラブル』(全員)

MCがかなり少なく、休憩20分込みで2時間で、曲数も20曲近いということで、歌と演奏に集中した展開。
最初に「代表して」巨匠の音楽の特徴について振られた聖子さん、「若輩者ではございますが…」と前置きしなからも、そつなくこなしておられました。

コンサートホールでフルオケということで、馴れ不馴れはかなりはっきり出た印象。とりわけ凄かったのは、急遽出演となったとは到底信じられないシュガーさん(佐藤さん)。ファントムも野獣も声の伸びが素晴らしくて。普段からボーカルグループでクラシカルクロスオーバーを得意ジャンルとされているだけあって、経験値の高さを感じさせました。

代役ということで、急遽欠席となった上原さんに直前に連絡を取ったことを明かし、体調に大きな問題がないことを披露し、「上原君の分まで歌声を届けてくるから」と伝える様は、素晴らしかったですし、会場に来られた彼のファンもホッとしたことでしょう。

そしてこの5人のセンターを努めたのは何と聖子さん。キャリアからするとあっきーもあり得たかもしれないですが、安定感が凄い。歌っていないときは皆をニコニコ顔で見守り、この日はとりわけ緊張されていたソニンちゃんも、後半にはようやく笑顔が見せられるほどに回復。

久しぶりの表舞台ということもあるのか、とにかく楽しそうで、何しろ普段はまずやることがない「事前のセトリ公開」までやる御機嫌ぶり(笑)。「久しぶりのフルオケ」と楽しみにされてましたが、聖子さんがフルオケをバックに歌うと、不思議にフルオケを従える感じになるのが経験値の高さだなと。フルオケはどうしてもミュージカルの方とは少なからずテンポがずれるところもあるのですが、聖子さんはそのずれを自身で補正して、フルオケと一体に聞かせることで、あたかも自身がフルオケを率いているかのように聞かせていて、流石の一言。

最近は「フルオケでしか歌わない」と半ば公言されている「GOLD」も力まない絶品の歌唱でした。

ソニンちゃんはホールでのフルオケが初なのが要因か、直前に出演舞台が2幕開演前に中止になったのを引きずってか、正直見たこともないほど緊張され、かつ調子を崩されていて心配しましたが、聖子さんの笑顔や、ご自身の「歌いたい曲」のパワーに助けられ、徐々に回復されていてホッとしました。

選曲で割を食っちゃった感じがあったのは咲妃さん(ゆうみちゃん)。フルオケもそんなに経験がないだろう上に、得意のアルト音域はソニンちゃんが被ってそちらに持っていかれた感もあり。聖子さんとのデュエットも、聖子ルーシーの歌のパワーに特にラストは書き消されちゃっていて、あぁ、めぐさんルーシーとの玲奈ちゃんエマが最初の頃こんな感じだったなぁと思わされたり。そもそもが、『千と千尋の神隠し』の博多座公演中の掛け持ちでもありましたからね。次に期待です。

あっきーはあっきーで(笑)、いつもよりはパワーおさえ目かなとも思いましたが、それはシュガーさんがホール得意なところとの対照かなと。あっきーと一緒で誰よりも聖子さんが楽しそう(笑)だったのが何よりでした。
その聖子さん、パンフレットで前回のらららの時の不調をお詫びされていて(サントリーホールでサラ・オレインさんに代役に入っていただいた)、そういうところしっかりされるのは流石だなと。
今回、司会の方をもフォローするほどいつも以上に力が入られていたのは、その時の恩返しという思いもあったのかなと感じさせられました。

むちゃくちゃ面白かったのは、実はレミ経験者2人しかいないこのメンバーでの「民衆の歌」。戦う系女優2人、恋する系女優が男性パートを歌うのが面白すぎました。

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『考える葦』

2022.4.30(Sat.) 17:00~18:40
ザムザ阿佐ヶ谷 A列1桁番台(センター)

NEM KiT(ネムキット)さんの新作オリジナルミュージカル。
作・演出の隈元梨乃さんと共演経験がある縁で、今回岡村さやかさんが出演ということで久しぶりのザムザ阿佐ヶ谷へ。

かつては『ウレシパモシリ』で通いつめ、岡村さやかさんの歌声の迫力に酔いしれたこの場所も、5年も経てば、だだっ広かった隣の駐車場はアパートに変わり、外側は窮屈になった感じはありますが、劇場に入ってみれば懐かしのサイズ。土足NGになってたのは意外でした。

今回、客席に当日パンフが置かれていますが、今回の作品のモチーフになった「古事記」を読んでいないのであれば、この当日パンフなしで理解するのは中々難儀で、実際、すっと目を通したおかげで、特に後半から「なるほど!」と感じる進行に乗っていけました。

今回の作品の登場人物は、進行役である作家役の春日希さんを除いて、すべての登場「人物」が「神」。
八百万の神が各々言いたい放題言ってる様が面白すぎる(笑)。

「神」と言えば「品行方正」とか「淡々と職務をこなす」というイメージが付いていますが、別にそれは人間が勝手に考えているイメージなわけで、言われてみれば神様が自分たちの立場に愚痴言うとか、あっても不思議じゃないわけですよね。

今回、役設定を聞いたときに、岡村さやかさん演じる神様と、tekkanさん演じる神様が、姉弟と聞いて、「そりゃ鉄板だろう」と確信して、見てもその確信は変わらないわけですが、とりわけ岡村さやかさんが演じた天照大御神(アマテラスオオミカミ)と言えば、皆を照らす神、最高神なわけです(現在の天皇の祖先として伊勢神宮の内宮に祀られています)。

では、偉そうかというと、そこはさやかさんのキャラクターが存分に反映していて、「やり手なんですが表面的には明るいお姉ちゃん」みたいになっててそこもツボで(笑)。ただ決めるところはしっかり決めるところがやっぱりベテランの技で、弟であるtekkanさん演じる神に対して、いつも厳しくしている様を垣間見せつつ、時にはそれを申し訳なく思い詫びる様とか、「神」なのにとっても「人間」ぽい

tekkanさんも姉に対して「姉ちゃんには敵わねぇなぁ」とボヤキつつも、どこか認めてもらえているさまを喜んでいるような、そんな役柄の見せ方が、流石2人は飛び抜けて素晴らしかったです。もちろん歌声もこのサイズの劇場で聞けることがプレゼントと思えるかのような様。tekkanさんの「魂の叫び」も、さやかさんの「深みのある心の声」も、この作品を統べるに相応しい両雄(僚友)でした。

この作品の音楽はオリジナルミュージカルということもあり、というかミュージカルらしくないグルーブ感が特徴で、それは若い方がミュージカルを作ろうとするときの、一つの方向性なのかなと感じます。

隈元さんとさやかさんが出会われたのは3年前に青山DDDクロスシアターで上演された『(愛おしき)ボクの時代』。この時、隈元さんと今回の作家役の春日さんがスウィングキャストとして控えて、さやかさんがキャストとして入られていました。西川大貴さんが旗振りされて、桑原あいさんが音楽を手掛けられたこの作品の体験が、今回の作品を手掛けるにあたって、どことなく通じるところも感じます。また、隈元さんとさやかさんはその後、Youtubeでの『Tokyo Jukebox Musicals』企画で演出と出演という関係にもなり、またさやかさんの一の理解者である、浅井さやかさん演出の『ヨルの真ん中』で隈元さんがオブザーバーで入られたりと、さやかさんへの信頼の厚さを感じます。

それゆえに、今回の作品も岡村さやかさん、tekkanさん、春日希さんというトライアングルが上手くかみ合うことで、若手の出演者を自在に動かせた感じは安定していて、特に物語が動き出してからの後半、皆がある意味力を合わせて前に進んでいくさまはとってもポジティブで、清々しい気持ちになれました。

惜しむらくは前半の物語の構成が少し分かりにくかったかなと感じはしましたが、いい意味で小さくまとまっていない、「どこに行きつくか正解をはっきり見せていない」ところに、意欲的な様を感じる、刺激的なオリジナルミュージカルだったのでした。

期間が短く、わずか3日間(4月29日~5月1日)の公演でしたが、5月後半にはアーカイブ配信(こちら)も行われる予定ですので、ご興味がある方は是非。

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『メリー・ポピンズ』(4)

2022.4.16(Sat.) 17:00~21:20
 東急シアターオーブ 3階3列1桁番台(下手側)

 今期6回目のメリポピ。実に4回目の3階下手側です。
(通称・玲奈メリー着地接近席)。

 この回はディズニーJCBカード貸切ですが、JCBカードであればサブブランドを問わず購入が可能ということがわかり、終演後のトークイベントがあるということが分かった時点(4月3日)で確保。
 そうしたら、1週間もしないうち(4月8日)に司会がびびちゃん(綿引さやかさん)が担当されることが発表されてひっくり返りました(笑)。

 そういえば、ヒカリエ2階の連絡通路に掲示されていたメリポピポスターはこの日が最後だったようで、翌日17日(日)の夕方に同所を訪れたときには撤去されていました。

・・・

 本編、この日は(笹本)玲奈メリーと(小野田)龍之介バートの”仲良し”ペア。
 玲奈メリーは緊張しいだったプレビュー初日からすれば、段違いで見るたびにパーフェクトに近づいていきますが、「何もかもパーフェクト」までは、実は見ていてドキドキしているという(爆)。

 玲奈ちゃん自身も仰っていますが、メリーはとにかく手数が多いので、やることが山ほどある分、メリーが温まるまでの間は、見ている側からも「頑張ってー!」と声援を送っている次第(笑)。
 元来、共演者との関係性で演じ方を変えることが多い玲奈ちゃんにしてみれば、周囲に影響されない立ち方が求められるメリーって、本当に初めてに近い役柄なんですよね。メリーは周囲からの言葉や出来事に反応しちゃいけない、むしろそれを最初から見通しているかのような存在、と聞いたときになるほどと思いましたし、今までの玲奈ちゃんにない魅力を見せてもらえる特に1幕。

 それに比べると2幕はメリーの心が少しずつ動いていくように感じられて、それが「人間ぽい」と感じる玲奈メリーの特徴なのかと思います。
 小野田バートに熱烈にハートを贈られてちょっと満更でもなさそうな表情を見せてみたり、マイケル&ジェーンを結局は見放さないところを指摘されて「(あの子たちがいい子じゃなければ)私が面倒を見るわけないじゃない」も愛情が感じられて、「仕事はパーフェクトだけど、しっかり愛情もある」ところが、玲奈メリーの特徴であり魅力なんだろうなと思います。

 前回は1階席から玲奈メリーを見上げて見送り、今回は4度目となる3階席からのお出迎え。
 3階席だといきなりぐんと上がってきて、慈愛の微笑みを讃えながら空に消えていく(比喩)なのが、何度見ても多幸感に包まれるのでした。

・・・

 この日は劇中のバートの空中タップシーンで小野田氏がアドリブパートで言っていたのですが「夢と魔法のプレミアムナイト」。

 司会は大のディズニーファンな綿引さやかさん(びびちゃん)。
 登壇はメリー・ポピンズ役の笹本玲奈さん、
 バート役の小野田龍之介さん。

 レミゼ経験者でもあり仲良しな3人ですが、当初はびびちゃんが司会として進めるにあたり「少し距離を取って形式ばって進める」のが何だか可笑しい(笑)。びびちゃんから質問で2人が答える、という流れですが、話し出せばそれは勝手知ったる仲、そして実のところ3人とも大のディズニーファンなわけなので、話が弾みまくって(笑)。特に緊張しいな玲奈ちゃんがここまで伸び伸び話されてたのは、龍ちゃんと一緒、そしてびびちゃんと一緒だったおかげかと。

 その一部をご紹介。

びびちゃん「笹本さんのメリー本当に素晴らしくて大ファンになりました」
玲奈ちゃん「ありがとう(笑)」
りゅうちゃん「あなたとも我々付き合い長いじゃん(笑)」
びびちゃん「(笑)」

…しょっぱなからミラクル(笑)

びびちゃん「お互いの好きなところを言い合って欲しいです」
おのりゅー「役作りで雨が降ってなくても稽古場に傘持ってくるところ(笑)」
玲奈ちゃん「もっと真面目に私の好きなところ言ってよ(怒)」
おのりゅー「そんなの今日帰れなくなっちゃうよみなさん」

…さすが言いますねぇ!

びびちゃん「お二人の関係性でメリーとバートの関係性に繋がっているところありますか」
玲奈ちゃん「本当に彼が10代のころから知ってるので(※)、いろんな顔を見て来て、りゅーちゃんのバートは本当に3歳児かって表情してみたり、バンクスを諭すときは本当に大人に見えたり、そういうとこ頼もしい」
おのりゅー「バートは若いころメリーに育てられた設定なので、昔の思い出みたいなところと、玲奈との今までの共演経験が重なったりして、なんか凄く感動してます」

※玲奈ちゃんと龍ちゃんの初共演は2008年帝国劇場『ルドルフ・ザ・ラストキス』初演で、このとき龍ちゃんは18歳。その後、2016年『ミズ・サイゴン』でキム&クリスとして初の相手役。

びびちゃん「今回お2人とも初めての役ですが、いかがですか」
玲奈ちゃん「前回2008年の時は縁がなくて、舞台版を見ていないので、今回カンパニーに入って初めて、こんなフライングするんだ!と知ってびっくりで」
おのりゅー「2018年ね(笑)。なんたって行ったきりですもんね。世界のメリポピでオーブが最長なんで、プロデューサーのサー・マッキントッシュがオーブ大好きなんです(笑)」
玲奈ちゃん「10年以上前に別の役で少年姿で空飛びましたけど(笑)、その時は行って戻ってですからね」
おのりゅー「あなたロンドンの街飛びがちよね(笑)」

おのりゅー「僕の前髪は笹本さんが切ってるんですよ」
びびちゃん&会場「ええっ」
玲奈ちゃん「(涼しい顔で(笑))そうなんです。一度頼まれて髪を切って、今日『だいぶ伸びてきたね』ってハサミ持ってきてまた切ろうとしたら、全力で拒否されました(笑)」
おのりゅー「だって勢いよくあっちもこっちも切ろうとするとするからさ(笑)」

びびちゃん「最後に一言」
おのりゅー「(ジョージ風に)スパカリ…(と踊り出すも途中でやめる)」
玲奈ちゃん「最後までちゃんとやりなさいよ(笑)」

…玲奈ちゃんがこんなこと言うのは龍ちゃんだからですよね(笑)

 当初30分ほど、というトークショー+抽選会はなんと45分。
 勝手知ったる3人、しかもディズニー好き&メリポピ好きという共通点もあり、台本以上の膨らみがたくさんあった、秀逸なトークショーに大満足なひと時となりました。

 なお、JCBカード特典としては、メリポピ公演期間中、JCBカード(サブブランド不問)提示でディズニーシー20th記念ポストカードがもらえます。

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『新名探偵ポワロ』

2022.4.9(Sat.) 16:30~19:05
 全労災ホール・スペースゼロ 4列1桁番台(下手側)

2022.4.10(Sun.) 12:30~15:05
 全労災ホール・スペースゼロ 15列2桁番台
 (センターブロック)

「こくみん共済COOP文化フェスティバル2022」参加作品、ピュアマリー公演のこの作品。
公演の発表が遅かったこともあり、すでに入れてあった観劇予定を鬼のように調整して2枠確保しましたが、2回見られてよかった、3日間(4月8日~10日)だけでは勿体ない、という素晴らしい作品でした。

この作品はアガサ・クリスティーの処女戯曲「ブラック・コーヒー」の舞台化で、日本では4回目との上演とのこと。舞台セットといい、音楽といい、アガサ・クリスティー作品で唯一見たことがある「マウストラップ」を見たときに感じた、”痺れるほどの心地良い時間”を再び感じました。

推理物の作品はなんといっても初見が一番大変で、かつ一番面白い。謎解きの謎が分からないわけで、目の前の瞬間で起きていることから答えを探そうとする様は本当に楽しくて、それが練られた傑作戯曲であればなおさら。

この作品の舞台となるイギリス貴族の館で起きる当主毒殺事件の犯人を突き止めることに、(結果的に)なったのが名探偵ポワロJr。辻本祐樹さんが演じました。今回の作品の出演者は(高橋)由美子さん以外、誰一人舞台で見たことがないというかなり珍しい事態(多分年に1作あるかないかです、こんなこと)だったのですが、辻本さん筆頭にどなたも役者としてしっかりされていて、作品にしっかり没頭できました。元々は横山結衣さん(元AKB)が務める予定だったバーバラを演じた佐倉(花怜)さんも好演で、無理がありません。

物語を進行するポワロJrの辻本さんのテンポもとても良いのですが、この事件で一等強く容疑者的な存在になる、当主の息子の奥様・ルシアを演じた高橋由美子さん。旦那の目の前に「古い友人」であるという男性が来たこともあって、挙動不審になり、「見るからに怪しい」様を怪しく見せまくるのが上手すぎて上手すぎて(爆)。

脛に傷を持つ故に挙動不審になる結果、事件の容疑者にされそうになることも不思議はなく、見ている人間誰もが「この人が怪しい」と思うがゆえに、つまりそれは真犯人からの謀略を受ける立場にもなるわけで。劇中でポワロJrがいみじくも「一番怪しくない人が本当は怪しいんですよ」と言っていて、最初からルシアは容疑者ではない、とみていた感じがあります。

「秘密を貫き通さねばならない」と思っていた故に不審な行動をとり続けたルシアの心の壁を、策で切り崩すポワロJr。しかしルシアのその「嘘」を、愛する主人に対する真摯な思いである故を感じ取るポワロJr。
ルシアへの周囲の不審を見事に晴らし、真犯人を見出す様は、原作の見事さもさることながら、心地良い舞台作品でした。

ポワロJrの辻本さんとルシアの由美子さんの掛け合いがこの作品のかなりの部分を占めるのですが、2人ともテンポ上手で、上手い演者同士の芝居の掛け合いなので、間延びすることがないんですね。真実を見出すための鋭い攻撃と、愛する人を守るための分厚い守りは見応え十分。

由美子さんもすっかり「マダム」と呼ばれる役が似合うようになりましたが、由美子さんの面白いのは、若い男性と夫婦となっても不自然でないので、「妻」としても「恋人」としてもふるまえる様が、演技の幅を感じさせて興味深いです。今回、いい役もらえたなぁと感謝です。

1回目の謎解きを見たうえで2回目を見られたことで、「伏線はここにあったのか」を感じながら見られたことはとても楽しくて。ポワロJrが導き出す「正解」への道は、正確な状況認識と、バイアスがない判断と展開力なわけですが、根底にあるのは「愛」なのだと思わされます。

正解を見出すことは勿論大事なんだけれども、それは「ゲーム」なのではなくて、「罪を犯した人間が罪を償なわなけれならない」という信念の元、ともすれば心折れてしまうかのような「罪人ではない弱い人間」を救い上げる「愛」が見えて、より感動させられたのでした。

大きな宣伝も見られず、3日間だけの公演というのが本当にもったいない作品。是非、また陽の目を見ますことを願っています。

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『et-アンド- Bloom Tour 2022』

2022.4.9(Sat.) 13:00~15:40
下北沢SHELTER

etアンドの初のツアー、名古屋・大阪を経てこの日が東京昼夜でのツアーファイナル。
昼公演に行ってきました。

この日は初登場の「コアチケット」というチケットで、リハーサル見学と前方席保証が付いてきているので、13:00~15のリハーサルも見学できました。一応はお客さんがいない体で、立ち位置の確認をしたり、2曲ほど歌いマイクチェックをかけます。写真撮影のみ可でした。

15分という限られた時間のためか、とにかくスピーディーに確認点を捌いていくのが印象的で、言葉数少なくても意図が通じるあたり、さすがここまでやってきたメンバー間の絆を感じさせます。

リーダー含め、お互いがフラットに、気になることを言い合える関係って、何より大事だと思うので、そんな場がリハーサルというところで見られたのは嬉しかったです。

さて、セットリストです。

●セットリスト
1.花心
2.#tokyo
3.Blue bird
4.fragile
5.僕は君が好きだ
6.Newton
7.Matryoshka
8.BIBIBI
9.Horohoro
10.Eenie, meenie, miney
11.Alright

En1.新曲
En2.My Dream

MCは現在spotifyでラジオ番組作って特訓中の4人ですが、面白MCを。

樺乃ちゃん「客席にはグッズのタオルを持っていただいて
      いる方も多くて」
きあらちゃん「いや持ってない人、気まずいやん(笑)」
樺乃ちゃん「この後、物販でも販売しておりますので是非」
きあらちゃん「上手いねぇ」
樺乃ちゃん「6年培ったものがありますので(会場内爆笑)
きあらちゃん「さすがやな」

樺乃ちゃん「ツアーTシャツを着ていただいている方も
       多くて」
きあらちゃん「いや着てない人、気まずいやん(笑)」←再び
優音ちゃん「あれ、Tシャツの肝心なところ(下部にツアー
      ロゴが入ってる)が切れてる
樺乃ちゃん「これ切ったのよ」
きあらちゃん「なんで」
樺乃ちゃん「皆さんもオリジナルの長さとこういう着方とで、
      2着買っていただければ」
きあらちゃん「めっちゃ売り込む(笑)」
優音ちゃん「『#リーダー鬼』とか言われちゃうから」
みんな「(笑)さすがJK
樺乃ちゃん「やめてよ、SNSとかに書かれちゃう
      から(笑)」
      ↑ 書いた笑

・・・ってあたりはリーダーのSっぷり満開で、弄るメンバー含めてなかなか面白い関係性。

ラストのご挨拶も珍しくリーダー締めではなく、きあらちゃん→樺乃リーダー→優音ちゃん→カノンちゃんの流れでしたが、意外や意外、しっかり締めたカノンちゃんが、「上手くいったー!」と言うもんだから、ラストの曲への流れが切れて(笑)、樺乃リーダーが再び曲紹介から仕切り直し、といったあたりも面白かったです(あぁ通常運転笑)



セットリストの話に戻ると、去年のマンスリーライブラスト(12月)から新曲1曲(En1)が加わった以外は、曲順が変わったぐらいがセットリスト上は目立つところですが、M10をはじめ複数の曲の振付が変わっており、受ける印象がかなり違います。

樺乃リーダー曰く、今回はダンサーさんが振付に入られているのだそうで、ライブで聞く曲として、より立体的に迫ってきて迫力です。以前の新宿ALTA(Key Studio)より会場が少し小ぶり(120名→100名)なので、樺乃リーダーはじめメンバーも言ってましたが「ライブハウスならではの空気感」を強く感じるライブになりました。

新曲1曲は、今まであったメンバー作詞曲のように、1人が作詞するのではなく、全員で意見を出し合って作った歌詞、と樺乃リーダーが言っていて、「これからこの曲を自分たちの発する言葉として、いつか世に出せるようにしたい」という話をされていて。
そのため、曲名はまだない曲なのだそうなのですが、この日初めて聞いた限り、

「Singing Song For You」

の歌詞が、etアンドの軸そのものなんじゃないかな、と感じました。

12月以来しばらくなかったライブの機会で、「ライブをできることが当たり前じゃない」と感じた(by樺乃リーダー)そうですし、「まだまだ厳しさが足りない」と叱責されたこともあったそう(byカノンさん)な今回のツアー。

4人それぞれの個性が表現された「etアンド」は、歌唱の技術という意味で、どんどん魅力的になっていると感じますが、それに加えて「歌で伝えたい思いがある」ことをさらに強く出していくことで、より多くの人たちに歌声が届くグループになるのではないかと感じましたし、同世代にメッセージが伝わるには、それが「自分たちが本当に伝えたいことであることを感じさせていく必要がある」んじゃないかな、と感じたのでした。

「足りないところはすべて伸びしろ」だと思ってますので、益々の進化を期待しています。

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『LA DIVA Again』

2022.4.8(Fri.) 18:30~21:20
Bunkamuraオーチャードホール 1階27列20番台(上手側)

2018年にフジテレビ系「MUSIC FAIR」発で結成された4人組女性ボーカリストグループ「LA DIVA」。久しぶりのコンサートです。

4人のお色直し中に同番組の司会、仲間由紀恵さんと軽部真一さんが登場されていましたが、軽部さん曰く「IL DIVO」の女性版を作る、というコンセプトの元「INAI DIVO」という案もあったとかないとか(爆)

いつも聖子さんのところの客層以上に多種多様な集客で、流石テレビ発だなぁと思う、年齢層高めな客席ですが、最後はオールスタンディングになってしまうほど熱狂するほど、凄いライブでした。

セットリストです。

●セットリスト
1.BOHEMIAN RHAPSODY
2.Circle of Life
3.Beauty and the Beast
4.もののけ姫
5.言葉にできない(森山・新妻→全員)
6.ひこうき雲
7.A LOVER'S CONCERTO
8.SILLY LOVE SONGS
9.I'LL BE THERE
10.AIN'T NO MOUNTAIN HIGH ENOUGH
11.TIME TO SAY GOODBYE(CON TE PARTIRO)
 (森山・サラ)
12.The Voice ~"Jupiter" English Version~
 (平原・新妻)
13.AMAZING GRACE

14.Yesterday Once More/カーペンターズ
15.Top Of The World/カーペンターズ
16.Cross to you/カーペンターズ

17.いっそセレナーデ/井上陽水

18.THE STARNGER/Billy Jowel

19.You Raise Me Up
20.SMILE
21.CARUSO
22.MY WAY
23.時代

Enc1.Dynamite/BTS
Enc2.マイケルジャクソンメドレー
2-1.THRILLER
2-2.BILLIE JEAN
2-3.BAD
2-4.BEAT IT
2-5.HEAL THE WORLD

 休憩なし140分、MCも合わせて15分あるかないかなので、全29曲ほぼぶっ続けで披露し続けるわけですが、あーや(平原さん)曰く「どれもラストの曲みたいな曲(笑)」なので、聞く方はハーモニーに酔いしれられますが、歌う方はさぞかし大変なのだろうなと思いつつ、「この4人ならできるでしょ」と制作側も観客側も思ってるという(笑)。

 最年長の森山(良子)さんは「(出演してる側の)年齢制限ってないのかしらね」とボヤき(笑)、自称「中間管理職」のあーや(平原さん)に「まぁまぁ」と宥められる(笑)。

 かと思えば、森山さんと聖子さんのデュエットの「言葉にできない」が40年前の曲という話から、

森山さん「40年前ってあなた何してた?」
聖子さん「2歳ですね」
森山さん「私はもう歌ってたのに、感じ悪いわね(笑)」

 みたいな丁々発止笑えます。

 ただ、どっちかというと、聖子さんのポジションはMCの最後の砦みたいなところがあって(笑)、天然な森山さん、ツッコミのあーや、ほわほわなサラちゃん、と来て「締めの聖子」みたいになってるところが面白い。サラちゃんがオーストラリア出身ということで「オージー」呼びする良子さんに「オージー連呼するのやめてください(笑)」と釘を刺したり(必ずしもポジティブな意味に感じない方もいるでしょうからね、凄いバランス感覚)、サラちゃんとのトークのキャッチボールが行方不明になりそうになったら「楽屋でやろ、楽屋で」でバッサリ斬って会場の笑いを取る(笑)。

 今回のライブは2月に発売された「LA DIVA TV LIVE」の収録曲が大部分を占めていますが、その中でもM12「Jupiter」は平原さんの持ち歌ということで、収録時にあの聖子さんが大緊張してたという(珍しい)曲を、なんとご本家とのデュエット!
 平原さんの迫力ある低音と、聖子さんの鋭い高音が絶妙に絡み合って高めあって、素晴らしかったです。歌い終わった後に2人抱き合っていたのもとっても良かった。

 ちなみに終わった後、感想を聞かれて、
聖子さん
 「モノマネ番組で本人が後ろから登場!みたいな感じで」
 で会場内の大爆笑を誘うあたりも通常運転(笑)

 初お目見えの曲の中ではカーペンターズがとても良かった。歌い出しが聖子さんというパターンが多かったのですが、「LA DIVA」の癒し系というか、昔のバズーカのイメージとは全然違う、空間にふっと寄り添うような歌声がとても素敵で。特に「Yesterday Once More」は昔聞いてたこともあって個人的にもすごく感動でした。

 四人四様の歌声の良さが、代わる代わる堪能できる贅沢なひととき。1人ずつオーチャードホールでやれるクラスの4人が集まった歌を聞ける奇跡、その奇跡に浸った素敵な時間だったのでした。

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『メリー・ポピンズ』(3)

2022.3.30(Wed.) 18:00~21:00
東急シアターオーブ 3階2列1桁番台(下手側)

2022.4.7(Fri.) 18:20~21:40
東急シアターオーブ 3階5列1桁番台(下手側)

(笹本)玲奈メリー2回目・3回目。
1回目に続き、常に3階下手側を選んでいるので、玲奈メリーが目の前に飛んでくるのを見られるのが、いつも楽しみです。

初日は段取りに追われていた玲奈ちゃんも、どんどん慣れてきて、玲奈ちゃんらしいメリー・ポピンズが見えてきていますが、特徴としてはとっても「人間ぽい」。厳しくあろうとするのに、優しさを隠せない様がとっても魅力的。ツンツンに見せても、本当は優しくしたがっているかのような、どこか寂しがりな様も感じて。メリー・ポピンズは取り決めがとっても多いと言われますが、そんな役作りが許容されているのが意外です。

なんだか、玲奈メリーは、過去の「闇」を感じるんですよね。過去を一切見せないような過去のメリー(濱めぐさん、あーやさんとも)に比べると、より若いのに「どんな人生を生きてきたんですか貴方」的な空気を感じるところがあって、とっても興味深い。

バンクス家の子供たちが悪態をつくシーンで、「頼み事は考えてしなさい」とジェーンに言い放つ様は背筋が凍るぐらいに怖い。玲奈メリーの過去の「闇」を抉ったかのような厳しさが空気を止めてて、もしや昔は結構やんちゃで「家族」に飢えてたりするのかなと。その上で聞いてると、「癇癪はすべてを失うのよ」が「経験者は語る」的になってて本当に「どんな人生生きてきたんですか貴方」的な空気が再び。

それでいて、子供部屋に住まうおもちゃたちには崇拝されまくっていて、「おもちゃ界の女王」みたいになってて、そのオーラがとっても頼もしいです。歴代で一番「ゲーム好き」な気がします、はい。

ダンスが特技なのに、『ミー&マイガール』以外ほぼ踊ったことがない玲奈ちゃんが、本領発揮で笑顔満開で踊っているさまは「見られてよかった!」な多幸感に浸ることしばしば。
「何もかもパーフェクト」になろうとして”頑張っている”様が見えるのは経験の故ではあるのでしょうが、これからさらに良くなると期待しています。

7日ソワレは死にもの狂いで仕事を終わらせて開演時間5分前に駆け込んだところ、「舞台装置の安全確認」で当初10分ずれ、最終的には20分ずれ(18時20分開演)で、休憩を通常の25分から15分に短縮し、何とか本編をぎりぎり21時に収めるというスーパーテクニック。子役は21時までなので、この日はカーテンコールには出られずでしたが、恐らく20分ずれが何とかできる限界なのでしょうね。

玲奈マリープレビュー初日も装置ストップで10分押してましたし、メリポピはセットトラブルが初演も多かったので心配です。



7日ソワレ終演後はアフタートークショー。玲奈ちゃんがトークショーに出るのは珍しいですが、今回は主役ですからね。制作さんが進行されるのかと思いきや、呼び込まれたのは、おのりゅー(小野田龍之介氏)。開演前にいきなり「司会出られる?」と言われたらしいです(笑)。

この日の登壇者は玲奈ちゃん、知念ちゃん、コング桑田さん、内藤さんの4人で、コング桑田さん以外は初登場のお方。

おのりゅーの巧みな進行でとても楽しいトークショーになりました。

小野田「開幕して今日で18回。いかがですか」

内藤「めっちゃ楽しいです。
   舞台でこんなに楽しい思いを感じるなんて」
小野田「ディズニーとミュージカルの組み合わせは
    鉄板だよね」

桑田「初演と比べて息が上がらなくなったんですよ」
小野田「へぇ、息が上がってる人の方が多いのに(笑)」

知念「今回初めてですけど、今まで出ていらした方が本当に
  親切で。(Wキャストの)木村花代さんにもとてもよく
  していただいて感謝してます」

小野田「笹本さんはいかがですかメリポピ」
笹本「私だいたい死んじゃうんですよ(笑)
   なんだって前回オーブに出たときは
    あなたに殺されてますからね(笑)
   笑顔で踊ってカーテンコールに出られるなんて、
    幸せで嬉しくて!」

…ネタをぶっ込んでくる玲奈ちゃん。
 全然緊張してない、いいぞいいぞもっとやって(笑)

テーマは「メリー・ポピンズにちなんで欲しい魔法は」という話で。

内藤「ホテルとかで扉開けたら自分の家のトイレになる」
小野田「なにそれ(笑)」

内藤「なんか自分の家が落ち着くんで(笑)」
小野田「笹本さん、そんな魔法ありますか」
笹本「ありますよ(しれっと…笑)

桑田「残高が減らない…」
笹本「それはダメです(ぴしっと…)
桑田「…PASMOが欲しいです」
小野田「なんで財布じゃないんですか」
桑田「だってPASMOは2万円までしか入らないじゃないですか(謎)」

笹本「私すんごい面倒くさがりで」
小野田「(即座に)そうだよね」
笹本「ん????(圧)」←爆笑するぐらい圧が強かった(笑)

笹本「布団に入っちゃうと何もしたくなくて、
   指一つでいろいろできて欲しい」
小野田「声出せばいい機械あるじゃん」
笹本「『OK,Google』すら言いたくない(笑)
小野田「どんだけだよ(笑)」

そういえば、このアフタートークで改めて言及されてましたが、小野田氏の前髪は玲奈ちゃんが切ってるんですよね。玲奈ちゃんがインスタストーリーで言われてましたが、登壇の皆さまは知らなかったようで驚いていました。

笹本「そろそろ前髪伸びて来たね、明日切ろうか」

…もう面白すぎる(笑)

そんな仲良しカンパニーアフタートークもあっという間の20分間。
口々にこれからの公演への意気込みを口にされての幕となったのでした。

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『メリー・ポピンズ』(2)

2022.3.25(Fri.) 13:00~16:00
東急シアターオーブ 3階5列10番台(下手側)

2018年以来4年ぶりの再演、この日がプレビュー2日目、笹本玲奈メリーの初日です。

玲奈ちゃんと言えば、去年のオーブの「マリー」から「メアリー」になって、「メリー」になるという、なんだか「M」にご縁があります(爆)。

シアターオーブって結構作品を選ぶ劇場だと思ってるんですが、メリポピは群を抜いてオーブ向きな作品だと思っています(次点はシスアク)。劇場の立ち位置的に、エンタメ寄りの作品との相性が凄く良く、家族連れでやってくるのにぴったりな作品だなぁ、と思ってます。内容も深いのに考えなくても見られる、とっても好きな作品です。

初演のメリーは今回も続投されてる濱田めぐみさんと平原綾香さんでしたが、今回、再演では平原さんが出演されず笹本玲奈さんに。

玲奈ちゃんがめぐさんの後任というのは過去もあります(『ジキルとハイド』のルーシー役)が、Wキャストは今回が初めて。めぐさんの凄さと有難さを感じながら、「手順の鬼」と言われるメリーを、きっちり仕上げてくる玲奈ちゃんの凄さも感じました。

実際のところ、プレビュー初日なので硬さは拭えなかったですし、特に1幕は緊張のせいなのか、役柄的なせいなのか、子守であるメリーが、バンクス家の子供2人にかなり厳しめに当たってて見えました。
意識的に隙を見せないような様の役が今まであまりなかったので新鮮です。

今回、玲奈ちゃんが何度もインタビューで語っていますが、4年前にオーディションを受けたものの、キャメロン=マッキントッシュから「君の印象はエポニーヌかキムという少女のイメージだからメリーには合わない」と言われて涙を飲み、「いつまでもエポニーヌやキムをやってちゃいけない」と卒業を決断したと、ご本人が仰っていました。が、その4年間の間に結婚もされ、お子さんも生まれて、「母」という立場になって表現できるようになった様が確実にあって。

同じオーブの『マリー・アントワネット』でのマリーの時も、Wキャストのお相手である花總さんに教えを請いながら、でも「母」ということが、玲奈ちゃんしか持っていない役作りの「武器」になっていたように感じていて、今回、とてもそれと似た印象を持ちます。

今まで同じ役(エポニーヌ、キム)をやってきた知念ちゃんがバンクス家の奥様、ウィニフレッドということで、玲奈ちゃんが知念ちゃんを諭すという、未だかつて見たことがないシーンもあったりします。年齢的には知念ちゃんが上ですからね。でも、2人とも「母」だからこそ、「母」として苦悩する様が言わなくても通じ合える、みたいな空気感はとても新鮮でした(今回、メリーとウィニフレッドで、女優さんがリアルに「母」なのはこの組み合わせだけ)。

この日は1幕、寝室にメリー、子供たちが入ってくる直前で音楽がループして場面が先に進まなくなり、一旦舞台が中断するトラブルがありました。この作品はすべて自動制御(コンピュータ制御)の舞台機構なので、安全を考えての再開に相当時間がかかるかと心配しましたが、当作品のプロデューサー(女性)のお詫びの挨拶が入り、5分足らずでの再開になりました。

再開直後、玲奈メリーが先頭切って入ってきたのですが、それまでの少しばかり緊張した様とは変わり、堂々としたメリーで入ってきて頼もしい限り。「さっ、いくわよ」がスパッと嵌った瞬間というか、玲奈ちゃんの役者魂を感じて、そこからどんどん勢いに乗った感。

スパカリの陽の空気もぴったりなんですよね。元々踊りに定評があるので、すっと立つ様と、ダイナミックに振付を展開する様がきれいに嵌る。アンサンブルさんも続投の方含めていっぱいいらっしゃるので、懐かしみながら楽しめます。緑色の青山郁代さんの動きがみられて嬉しい。プレビュー初日から手拍子が入ってたのも客席流石です。

そして相棒のバート・おのりゅー(小野田龍之介氏)は、「初演もバートで出てたよね(違います笑)」ってぐらいの安定感なので、玲奈メリーと、おのりゅーバートを組ませたのは大正解だよなぁ。

2幕は玲奈メリーにも笑顔が見えてきて、おのりゅーバートに茶目っ気見せて、ちょっと弄ぶようなポジションを楽しんでる様が、見ててとても楽しい(笑)。

プレビュー初日ということもあってか、メリーの人となりというか、判断基準みたいなものは、まだ「手順をこなすのにいっぱいいっぱい」という感じもあってか、これからに期待と言ったところです。

この回の席は3階5列目の下手側ということで、意識して取ったのですが、知る人ぞ知る「メリーがステージから飛んでくる到達点」のすぐそば、なのです。1階席の上を旋回し、2階席の上を旋回した後、いきなり3階席の上にぐいっと現れる玲奈メリーにびっくりする(笑)わけですが、本当に近かったので目が合ったと信じてる、それだけ。他には何もいらないの(←おい笑)

プレビュー日程が後ずれになった関係で、いつのチケットを取ってあるんだか混乱してるので、これから再チェックしようと思います(笑)。

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