『小南満佑子オペラ&ミュージカル』

2021.9.15(Wed.) 18:45~19:50
第一生命ホール(晴海)
11列20番台(上手側)

第一生命ホールで開催されている「645コンサート」(平日18時45分開演の1時間コンサート)、今回は小南満佑子さんがゲスト。今回ホールの20周年記念も兼ねたイベントになります。

仕事帰りのサラリーマンをターゲットにしているということもあり、いつもの劇場と違って仕事帰りの自分が浮かない(爆)という、年齢層高めの客席。観たところは7割方埋まっているように見えました。

このホールは晴海トリトンスクエア内にあるホールですが、思った以上に遠かった…。

普段はクラシックで使われることが多いこのホール、クラシックをあまり聞かない自分にとっては実は初めてのホールで、てっきり名前からして日比谷にあるものとばかり思っていて前日に焦るという(笑)。
結局、行きは勝どき駅から入り、帰りはホール前の晴海三丁目バス停から晴海埠頭発四谷駅行きの都バス(03系統)で有楽町に抜けました。

・・・・

まずはセットリストから。

●セットリスト
1.Sound of Music/Sound of Music
2.だったらいいな/マイ・フェア・レディ
3.踊り明かそう/マイ・フェア・レディ
4.私が街をあるけば/歌劇「ラ・ポエーム」より
5.Think of Me/オペラ座の怪人
6.私の侯爵様/喜歌劇「こうもり」より
7.Part Of Your World/リトルマーメイド
8.彼を帰して/レ・ミゼラブル
9.愛した日々に悔いはない/コーラスライン
En1.You Raise Me Up

クラシック向きのホールに響き渡る、オペラ、ミュージカル、そしてオペレッタの数々。
ジャンル違いを並べても、ほとんどシームレスに歌い継いでいくのが凄い。どのジャンルも、綺麗なソプラノがホールに響きます。オペラとオペレッタはスタンドマイク、ミュージカルはハンドマイクでしたが、ハンドマイクは歌声がくぐもって聞こえたので、このホールにはちょっと合っていなかったのかなと。700人収容のこじんまりとしたホールなので、むしろノーマイクでミュージカルの方が(インパクトもあって)良かったかもしれません。

歌の間に挟まれるMC、曲紹介はサクサクと進んでいきますが、ちょいちょい間に挟まれる、関西弁と満佑子ちゃんおなじみの派手な大笑い(初めての人にはインパクト大…笑)が独特の「Mayuko World」を形作っていきます。MCで曰く、友人に「満佑子って独特の世界あるよね」と言われるそうで、「半分納得、半分心外」みたいな空気を漂わせつつ、ファンクラブ(オンラインサロン)の名称にしてしまうぐらいなので、まぁ納得しているのでしょう(爆)。

後で振り返ったら晴海「トリトン」スクエア内のホールで満佑子「アリエル」が爆誕してて噴きました(笑)。

選曲で何より驚いたのはM8「彼を帰して」。レミゼでバルジャンがマリウスの帰りを祈り、神にささげる歌ですが、コゼット役として「バルジャンがマリウスの無事を祈ると同じとき、コゼットも家でマリウスの無事を祈っていた」というところからの選曲というのが凄い。「今ツアーで回っている仲間のことも思って歌いました」という言葉にもとても深いものを感じました。

この曲を女性が歌っているのを聞いたのはまゆちゃんが2人目で、1人目は新妻聖子さん。2015年のよみうり大手町ホールでのコンサートでした。聖子さんはエポニーヌなので、まゆちゃんの思いとはまた違うのだと思いますが、選曲にしてもMCにしても、よどみない曲紹介にしても、2人は何気に似ているような印象を受けています(笑)。SOMとかオペラ座とか、歌える方の歌いたい曲は大体似通うという。

この日はオペラとミュージカル、そしてその中間と言われるオペレッタを行きつ戻りつの構成ですが、オペレッタのうちの1曲、M6「私の侯爵様」はあの「こうもり」です。2016年の宝塚星組「こうもり」新公で演じたのは、春に宝塚を退団した真彩希帆さん。ミュージックサロンでも歌われたばかりでしたから、なるほどオペラ専門の方が歌うとこうなるのね、と興味深く拝見しました。

MCで語って曰く、実はまゆちゃんがこのホールに立つのは2度目だそうです。6年前、18歳の時にニューヨークのジュリアード音楽院の声楽のオーディションで立ったそうで(ちなみにこの時、最優秀賞を受賞→記事こちら)。

「あまた並ぶ経験豊富な皆様の中に立ってど緊張していた自分が、まさかホール20周年のイベントに呼んでいただけるなんて」と喜んでいて、人に歴史ありというか、頑張れば道が開かれることもあるんだなぁ、と実感。

「このような時にも関わらず見に来ることを選んでくださった皆様、そして今日おいでになれなくても心を寄せてくださる皆様、皆様のおかげでステージに立つことができていることを、益々感じる日々」と仰っていた姿は輝いていて、1時間があっという間の素敵なコンサートでした。

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『et-アンド- Monthly LIVE 2021「RGB」 ~#FF0000#~』

2021.9.3(Fri.) 16:00~17:15
 新宿KeyStudio C列2桁番台(上手側)

2021.9.3(Fri.) 18:30~19:45
 新宿KeyStudio B列1桁番台(下手側)

●セットリスト
1.Newton
2.Matryoshka
3.Blue bird
4.fragile/Every Littile Thing
5.夢の在処へ(野島樺乃ソロ)
6.#tokyo
7.BIBIBI
8.僕は君が好きだ
9.Eenie,meenie,miney

En1.My Dream
En2.Alright

 久しぶりの同一演目マチソワは7月にデビューした女性ボーカルグループ「et-アンド-」の初ワンマンライブ。6月末にSKE48を卒業された野島樺乃(かの)さんがリーダーを務めるグループ。

 思い返せば4月21日、DMMで見ていた樺乃ちゃんの卒業発表で初めて公表された「&(当時の表記)」、そして6月14日、SKE48劇場で最初で最後の樺乃ちゃん、3rdソロライブで初めてお披露目された4人の歌唱。

 そんな経緯をたどっていたので、この日も午後休を取って、マチソワ両方見てきました。

 昼の部は「et-アンド-」の名実ともに初ワンマン。夜の部は樺乃ちゃんの10代最後のライブ、ということで理由を付けて(爆)。たまたまの結果として昼は上手端、夜は下手側だったので、上手いことバランス取れて良かったです。

 場所は新宿駅東口のALTAの7階。定員としては220人のライブハウスですが、客席1席開けての配席だったので、恐らく半分ぐらいの席数。ある意味広く感じるので、ありがたい面もあったりする不思議な感じ。

 昼は3曲、夜は2曲がスマホ縦映像限定で動画撮影OKという、面白い試みで実施されたこの公演。昼夜とも2ndシングルの「Eenie,meenie,miney」(M9)と、初お披露目の「Newton」(M1)、昼はそれに加えて1stシングルの「#tokyo」(M6)が動画撮影可でしたので、SNSに多数上がっています。

 4人の声の特徴がはっきり違うので、それぞれの曲の声の重なり合いで色々な空気が変わってくるんですね。比較的ソフトな歌声の山崎カノンさん(最年長)、高音が印象的な栗本優音さん(最年少、ミュージカル経験あり)、ラップからパワフル系まで守備範囲広いモラレスきあらさん、そしてサビならお任せあれなリーダー、野島樺乃さん。

 4人がそれぞれお互いを見やりながら、遠慮なく自らの個性を出せている姿は、まだそれぞれ遠慮がちな面も見られたお披露目(6月14日SKE劇場)とはずいぶん違って、樺乃ちゃん自身が昼公演で仰っていましたが、「1か月間4人で毎日レッスンをして、『もっとこうすれば成長できる』とそれぞれが考えることを、それぞれが言葉にして、皆で共有してディスカッションした」ことがいい方向に作用している印象を受けました。

 歌声と言えば度肝を抜かれたのが、この日唯一のカバー曲となったM4「fragile」。AVEXの先輩で、20年前にリリースされたこの曲を、パワフルなボーカル、(野島)樺乃さんと(モラレス)きあらさんがメインで歌われたのですが、呆気にとられる完成度に圧倒されました。

 オリジナルではM8「僕は君が好きだ」のエネルギッシュな感じもとても良かったし、アンコール1曲目の「My Dream」の歌詞が素晴らしくて(樺乃ちゃんが作詞した3曲のうちの1曲)、素敵な歌声との重層効果に酔いしれました。

 そして何より驚いたのはM5「夢の在処へ」。この曲は樺乃ちゃんが「AKBグループ歌唱力No.1決定戦」第1回優勝者特典としてプレゼントされたソロ曲ですが、まさかグループに属してからも歌われるとは思っていなくて、意外すぎて、それでいて当たり前のごとく深くなっていて、うるっときました。

 というのも、それこそこの曲を生で聞いたのは過去2回(今年3月の「AKBグループ歌唱力No.1決定戦」第3回ファイナリストライブと、6月14日の3rdソロライブ)ですが、それはあくまで「SKE48の」野島樺乃さんのソロ曲だったわけで、でもそのソロ曲は、「et-アンド-の」野島樺乃ちゃんとしても歌えているというのは、普通で考えて当たり前に実現できることでは本来はなくて(事務所が変わっていないので権利関係がそのまま引き継がれている)。

 そういう面ももちろんですが、SKE48卒業を経て「et-アンド-」の立場でもこのソロ曲を歌われたというのが、「付いてきてくれてありがとう」という思いを受けて、更に感動的でした。

 夜の部の樺乃ちゃんのMCも素敵で。

「去年の今頃の私たちは『分からない何か』に向けて必死でレッスンを積んでた。その頃の私たちは、今日こんな素敵なステージがあるなんて思ってもいなかった。それは決して当たり前なことじゃない。これからもっと大きくなるために「et-アンド-」みんなで頑張っていくけれど、いつまでも今日のこのライブを忘れないでいたい」と仰っていたのが印象的で。

 昼公演のアンコールでは実はちょっと涙ぐんでた、きあらちゃんにつられて、樺乃ちゃんもうるっときていたけど、夜公演はきあらちゃん曰く「夜は泣かない」と宣言してましたが、樺乃ちゃんのそのコメントに、「歩み系は(泣けちゃうから)ダメだってーー!」と言って、樺乃ちゃんが「歩み系、(ここで)欠かせないじゃん」とばっさり返してる関係性が面白かった(笑)。

 関係性と言えば、結構MCが樺乃ちゃん比率高く(多分90%以上笑)、夜にカノンちゃんに感想を振ったら「楽しかった」って帰ってきて、「昼と同じじゃん」と高速で突っ込む芸を身に着けていたリーダーに笑いました。実は一番しっかり者なのではな優音ちゃんとの関係性も面白い。

 4人がそれぞれお互いとコンタクトしながら、でも自分の個性はまっすぐ届けようとするさまは、ファーストワンマンライブの今日でさえその萌芽が見えていたのは頼もしい限りでした。

 同所でのワンマンライブは次回は10月1日(金)、その次は11月5日(金)です。

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『王家の紋章』(7)

2021.8.15(Sun.) 13:00~15:55
 帝国劇場 1階D列30番台(センターブロック)

2021.8.18(Wed.) 18:00~20:55
 帝国劇場 2階J列30番台(センターブロック)

2021.8.22(Sun.) 13:00~15:55
 帝国劇場 2階K列40番台(上手側)

2021.8.27(Fri.) 18:00~21:10
 帝国劇場 2階XB列50番台(上手側)

帝劇王家も、回数を絞ったはずなのに、振り返ってみると6.5回。
帝劇前楽が、新妻聖子さん女王アイシスの帝劇楽だったので、この回がmy楽になりました。

今回の再再演は、やはり何といっても王族代表の聖子さんのアイシスへの転生(@浦井さんカテコご挨拶)
実はたった4年前までキャロルをやっていて(35歳~36歳でキャロルやってたのも驚きですが)、アイシスの方がむしろ現在の役者さんのキャリアとしては妥当だと思うのですが、それもキャロルができる、ヒロイン格の女優さんが出てきてくれたからこそ。

今回は神田沙也加さん(初演の聖子さんの1歳年下、34歳)と、実は一回りも違う、若手の木下晴香さん(22歳)という、キャリア十分な2人がキャロルを務めてくれたことで、安心して聖子さんもアイシスが演じられたのではないかと感じます。

思えば、10年近く聖子さんと帝劇ヒロインをほぼ2分していた笹本玲奈さんも、『マリー・アントワネット』で貧民街のマルグリットから、権力の頂点、マリー・アントワネットへ「転生」しており、これもソニンさん、昆夏美さんというキャリアを積んだ若手の方がマルグリットを務められるようになったからこそ。
聖子さん、玲奈さんともに結婚して役がキャリアチェンジした要素もありますが、感慨深いものがあります。

そして何しろ初演・再演王家はシングルキャストでアイシスを演じた濱田めぐみさんのエネルギーたるや凄かったわけで、めぐさんと違うアイシスをどう作られるのか、というのか興味と心配が混在していたわけですが、聖子さんは当たり前ですが、常人ではなかったことをつくづく感じさせられる凄さで。

「愛するメンフィス」を最後まで貫き通すさまは壮絶で、「わが愛の崩れ行くさま」を感じさせながらも、最後の瞬間までメンフィスから自分への思いを諦めない様が重い

そしてそれに輪をかけたのが、浦井メンフィス限定で公演後半から始まった、1幕「イシスとオシリス」であろうことか、浦井メンフィスがアイシスの指に指輪を嵌めるという事態。
歌詞にも歌われていますが、古代では血統の維持ということから、姉弟で結婚することも何らおかしいことではなく、むしろ「道理」とまで歌われ、メンフィスもそれを不自然と思っていないのですね。

だからアイシスがメンフィスと結ばれることを願うことも、「王国の繁栄を築く」ためであれば、何らおかしいことでもなく、周囲もそれを願っているかのようにアイシスが思っても不思議はない。その日を夢見て指輪を嬉しそうに撫でる聖子アイシスの姿は、1幕では全く不自然に見えず、逆に2幕ではメンフィスがキャロルを求めた結果、手のひら返しをしたかのような弟に、心に刃を向けられる日々。

未来の看護術でメンフィスの危機を救ったキャロルは、イムホテップさえも味方につけ、メンフィスの伴侶としての道をひた走るわけで、王国の皆もメンフィスの危機に、祈祷しかできないアイシスより、実際に救ったキャロル支持に傾くのも、むべなるかなといったところ。

「イシスとオシリス」リプライズで弟からこっぴどく振られたアイシス様の嘆きの「想い儚き」の歌は絶品で、特に聖子アイシス帝劇楽となった27日ソワレはただただ、悲しみの空虚感が伝わる、「愛に生きる女性」の凄まじさを感じて。1曲の中で、夢が叶うかのように空想した後、現実に苛まれる様は、歌詞に「恵みの雨」と出てくるからというわけでもないですが、あぁエポニーヌ役者さんだなぁ聖子さん…と思うわけであります。

そんな聖子アイシスをこっぴどく振ったメンフィスも、四重奏の「もどかしい想い」の前半では、姉君に気づかれないようにじっと姉君を見つめているんですよね。自分の本当の気持ち(キャロルを伴侶とする)からには、姉の想いに応えることはできないけれども、今まで自分と一心同体であるかのように一緒に生きていた姉君のことを、嫌っているわけでは決してなくて。特に浦井メンフィスだと、過去のキャロルとして一緒に生きた経験もひっくるめて、「傷つけてごめん、姉さん」と背中で語っているかのように思えたことが印象的でした。

Wキャロルも、二次元の達人の沙也加キャロルの完成度は最後までとどまることがなく、勝気なさまは「聖子キャロルの血を沙也加キャロルは引いているんだな」(爆)と思わせる様で、ヒッタイトにつかまりに行くときに、いつ「私はここにいるわ!」と叫びだすかと思っちゃいました(笑)。

晴香キャロルはテーベのノリノリさが新鮮で、「あー、いつもは、はっちゃけ方分からないのね」的な生粋のプリンセスの「さが」が微笑ましく。今回はテーベは沙也加キャロル回では手拍子多かったですが、不思議なほどに晴香キャロルでは体験しなかったのが意外です。

そしてここからは前楽のカーテンコール。
動画はこの後youtubeに上がると思うので是非見ていただきたいんですが、

そつなき、さーや(沙也加キャロル)
あいされ、げんき(平方イズミル)
いつもの、せーこ(聖子アイシス)
さすがの、けんじ(浦井メンフィス)

という感じです(そうまとめるか笑)

普通この4人なら、アイシス→イズミル→キャロル→メンフィスの順になりそうなカーテンコールご挨拶(いわゆるキャスト表の下から順)なのですが、まぁ王家の呪いのなせる業と申しますか(爆)、一番面白いであろう順序になったことで否が応でも期待が高まりますが、否が応でも大うけなカーテンコールでした(笑)。

神田沙也加さん
「実は緊張しぃな私なんですが(舞台上で若干みんな首傾げる笑)、キャロルは本当に楽しかったです。色々仕掛けがいがあって演じるのが毎日楽しみでした。(迷ったときは)先輩キャロルの聖子さんがいてくださって、何でも聞ける聖子さんに助けていただきました。(聖子さん)本当にありがとうございました。」
…いきなり振られてむっちゃ照れる聖子さんがキュートでした。

平方元基さん
「本日はありがとうございました。こういう挨拶苦手なんです…。(聖子さんから『汗すごいかいてる』と突っ込まれ舞台上爆笑)…博多座でも皆さまを『待ち構えて…(あっ)』(舞台上笑)『お待ちしております』」と言い直してました(笑)。

新妻聖子さん
まずは浦井さんからの紹介で「前回のキャロルからアイシスに転生した聖子さん」という振りに会場も本人も笑う(笑)

「ご観劇いただきありがとうございます!弟に毎回ひどくやられて(浦井さん謝罪ポーズ爆)、ミヌーエも最近はキャロル派になってしまって(編注:原作ではミヌーエはアイシスに恋慕しております)、舞台上での私の見方はアリ(お付きの女官)ぐらいで、でも、お客様は皆さま私の味方で!!!(会場内大拍手)

楽のご挨拶をするにあたりまして、何を話せばいいのだろうと、数日前から王家の原作を全巻読み直しましたら、とっちらかっちゃって、何を言えばいいのか分からなくなり、原作の時系列もわからなくなっちゃって、アイシスも原作では子供がいますので11か月ということだと、18歳だった弟はもう成人しているわけで、死なないんですね。そうなると『生きていれば歴史は変えられる』んです。『今日を必死で生きていれば明日は変えられる』、それに気づけたことは新鮮な気付きでした。

こんな状況でございますので、ご観劇いただけなかった皆様にもご覧いただきたく、本日のカーテンコールはyoutubeで後ほど配信させていただきます。カメラ位置はこちらでよろしいですね?(笑)『生きていればまた会える』、そう改めて感じています。本日はありがとうございました!」

…途中「こんなに長くていいんですか?」ってもっと長いエピソードもぶら下げてたので多分3分越えています1人で(爆)

そして最後は浦井健治さん。

『戦うものの歌が聞こえるか』

…これを言ったときに、舞台上から客席まで、皆が一瞬、何が起きたのだろうと時が止まりまして。

仲間たちが色々な場所で悔しい思いをしています。そんな中、演劇の力を信じられるのはお客様のおかげです。心から感謝申し上げます。エンターテイメントは不滅です。ありがとうございました!」

その挨拶の中、浦井さんの真意を感じた舞台上と客席の空気がぴんと張りつめ、浦井さんがファラオであるかのように、皆が尊敬のまなざしで見つめる姿に、『王家の紋章』の奇跡を見た気がしました。

この日はカーテンコールは4回。

今日はイズミル王子のアイシス女王エスコートは2回あったのですが、アイシス女王のご機嫌が麗しかったからなのか、毒蛇さんの発動がなく(笑)、唯一、このイベント(爆)だけ見られずじまいだったのが残念です。
(エスコートしてもらった後、アイシス様が飼いならしている毒蛇さんでイズミル王子をかぷっとやる、というのが平方イズミル&聖子アイシス回の後半の定番でした)

自分が見た回では唯一、平方イズミル回で4人ご挨拶(上手側からキャロル、メンフィス、イズミル、アイシス)になった回。いつもは恥ずかしそうな聖子さんも、この日は帝劇楽の高揚感からか、両手でガッツポーズしてて面白かったです(笑)。

もっと面白かったのが、その最終回カーテンコールで沙也加さんが浦井さんになんと「握手」を求めるという珍事。ハグではなく、「握手」で「お世話になりました」を伝えるのが、律義な沙也加さんらしいなと、なんだかとっても興味深い回だったのでした。

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『王家の紋章』(6)

2021.8.5(Fri.) 19:40~21:00
 帝国劇場 B席2階L列30番台(センターブロック)

2021.8.9(Mon.) 13:00~15:55
 帝国劇場 B席2階L列30番台(上手側)

2021.8.9(Mon.) 18:00~20:55
 帝国劇場 B席2階H列30番台(センターブロック)

3回目の上演となる今回。

初演(2015年)・再演(2017年)とキャロル役(Wキャスト)だった新妻聖子さんがアイシス役になるということで心待ちにしていましたが、初日は仕事の都合で残念ながら2幕からの合流。
初見の作品でもないし、2幕からでも理解できるかとちょっとだけ思ったのですが、全然気持ちが入らず、改めて9日にマチネを追加してのマチソワで見ました。

つくづく思いますが、舞台は全編見て初めて満足するものだな(笑)と改めて実感。
『王家の紋章』に限ってみても、1幕がないと特にアイシスの苦しみは本当に理解しにくくて、今後は平日ソワレはなるべく午後休み取るようにしたいと心に決めました(爆)。

では、参ります。

帝劇0番、エジプトの王・メンフィスを演じるのは今回は浦井健治さんと海宝直人さんのW。初演は浦井さんシングルでしたが、今回から海宝さんが加わり、海宝さんは今回が初の帝劇0番(センターポジション)です。

王としての佇まいの違いが印象的で、年齢の違いもあるのか、浦井さんは「青年王」、海宝さんは「少年王」という感じを受けます。実際、浦井さんの方が「王慣れ」(←)しているわけでファラオとしての説得力はさすが浦井さんに一日の長がある感じですが、キャロルとのバランスということで言うと、浦井メンフィスと沙也加キャロル、海宝メンフィスと晴香キャロルが良さそうです。

キャロルは今回もWキャスト。初演・再演は新妻聖子さんと宮澤佐江さん(元AKB/SKE)のWキャストでしたが、今回は再演から4年も経過しているということもあり、神田沙也加さん、木下晴香さんのWキャスト。

ふと見ていて気付きましたが、どちらもディズニープリンセスなんですよね(『アナと雪の女王』のアナと、『アラジン』のジャスミン)。さすが「王家」ということもあり、「王女」で揃えたわけで、初演・再演が舞台女優・アイドルの組み合わせだったのに対し、再々演が(他での活躍もあるとはいえ)舞台女優2人のWというのは、感慨深いものがあります。途中から売り止めになったといえ、一般層へ名前も売れている2人ですからね。

キャロルの違いについては、キャロルの舞台オリジナルキャストである(新妻)聖子さんが公式パンフの座談会で語られているのがまさにそのものずばりですが、漫画原作を色濃く感じさせるのが沙也加キャロル。元々アニメ声ということもありますが、それをいい意味で隠していないのが、とってもキャロル風味を感じさせてとても良いです。どこか突拍子がなくて、どこか普通じゃなくて、どこでも目を惹きつけるヒロイン力は流石の一言。そういえば、さーやキャロルが特にぷくーっと膨れたときの怒り顔、初演・再演の佐江キャロルに似てますよね。だからどうって話でもないですが(爆)。

初日と9日マチネは聖子アイシスと沙也加キャロルという
「聖子が沙也加を許さない」(笑)回ではあったわけですが、聖子アイシスの重い怨念をしれっと見て見ぬふりするあたりが流石です(爆)。

片や晴香キャロルは、とっても歌える方なわけですが、キャロルという役としては固すぎる印象で、2幕のテーベからようやく調子掴んでいい感じになってました。が、ラストの場面を改めてみると、晴香キャロルは「生粋のプリンセス」そのものなんですよね。
今までの歴代キャロル(他に3人しかいませんが)が、現代の女の子が3千年前のエジプトに飛ばされて、多くの奇跡を起こして王女となる、というのに比較すれば、晴香キャロルは「元々プリンセス」な女の子が、好奇心で古代遺跡の発掘に出かけてるように思えて、噴いてしまいました(笑)。最後の説得力は流石なので、前半、特に1幕の動きがより「作品の中の心の動き」になればよくなるのかな、と思います。

アイシスは今回はWキャスト。初演・再演は濱田めぐみさんのシングルでしたが、今回は朝夏まなとさんと新妻聖子さんのW。9日ソワレは朝夏さん(まぁ様)でしたが、ビジュアルと存在感の説得力が素晴らしかったです。アイシスでは初めて宝塚トップスターが登板ということで、トップ娘役からトップスターが斬りつけられるという、王家では初の出来事も発生しており、ビジュアル的に興味深いところです(組は違いますが)。

新妻アイシスはキャロルからの役変わりという、今となっては驚天動地ですが、初演のオファーが来たときに聖子さん自身が「アイシス?」って聞いたぐらいだそうですし、今とあってはいいクラスチェンジかなと。公式パンフの座談会を見る限り、相変わらずの「王族」を活かした座内監修者のようですので(爆)。

新妻アイシスは思った以上にメンフィスへの愛が重すぎて、なのに、「かつては私もメンフィスに愛される立場だったのに…」を1ミリも思わせないのも流石で、今はアイシスとして愛されないと意味がない、という思いの強さがびんびんに伝わってきます。

メンフィスを誘惑するヒッタイトの王女・ミタムンを容赦なく排除するのは今に始まったことではないですが、あーちゃんミタムンには容赦なく敵対するのに、特に後半、さーやキャロルには勝てない感じ出してくるのも興味深い。

ミタムンの誘惑を歯牙にもかけないメンフィスだから、ミタムンを排除してもメンフィスに対するウィークポイントにはならないけど、キャロルを排除したことをメンフィスに知れたら、メンフィスが自分を見てくれなくなるかもしれない…ということかと。

劇中で宰相イムホテップがいみじくも語る「聡明なアイシス様も恋をすればかくも愚かに」というのは、「『(ミタムンを)亡き者にすれば外交関係に影響しエジプトの危機となる』にも関わらず、メンフィスに影響がないからと即手を下したことをも言っているのだろうなと。

新妻アイシスは、『メンフィスとは「孤独」という点で立場と感情を共有してると信じてて、王家でもないキャロルにメンフィスを拐われると思ってもいない』様が印象的。

「奴隷にでもすればいい」と問うて「愛してる、妃にする」と返されて目が点になってました

キャロルに直接危害を加えてもおかしくないのに、キャロルに手ぬるいのが不思議。
それがキャロルの強みを身体全部で知っているからこその金縛り感なのかは、興味深いところです。

・・・

9日ソワレカーテンコールでの一コマ。

カテコフィナーレ、平方元基氏、「2人」に残すよう促し、結果、国王王妃のW投げキスが起きまして!
晴香ちゃんの投げキスは初めて見ました(興奮)
元基氏さすがデキル男です。

そういえば、アイシスとイズミルはカーテンコールで隣同士ですが、新妻さん&平方さん限定で、平方さんが新妻さんの手を取ってエスコートしてきて、隣に立つや否や、新妻さんが女王感全開に平方さんの手を振り払う様が(毎回ではないかもしれませんが)楽しみです(爆)

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『さらだやん~音の葉9枚め』

2021.7.11(Sun) 13:30~14:50
吉祥寺 ROCK JOINT GB

岡村さやかさん(さらださん)と池谷祐子さん(やんさん)のユニット【さらだやん】、この日が9回目のライブ。
「配信もやらない(ポリシー)なのでこの場限りで天に帰っていくんです(byやんさん)」なライブ。
この日のゲストは遠山裕介さん。

舞台での共演はやんさんが2作(『ラブ・ネバー・ダイ』初演と『MOZART!』)、さやかさんは舞台共演はなく、ライブ(2019年天王洲KIWAでライブ共演。「something more」(『ルドルフ・ザ・ラストキス』初演)をデュエットされていました)

「普通はゲストさんですと3曲ぐらい、ソロ1曲と私たちそれぞれでデュエット1曲ずつって感じだと思うんですけど、実は6曲も歌っていただきます」とさやかさんが最初にネタばらし。途中まで来て、最後の登場だと思われていた曲までで5曲で、「あと1曲あるってバレてますね私のせいで」ってあたりが、さやかさん通常運転(笑)。※アンコールもあったので最終的には7曲でした

まずはセットリストです。

●セットリスト
無印…さやかさん&やんさん
◎印…遠山さん含め3人
●印…遠山さんソロ

1.いのちの名前/木村弓(『千と千尋の神隠し』)
2.飛行機雲/荒井由実

3.優しさ/藤井風◎
4.愛を伝えたいだとか/あいみょん◎
5.STARS/Superfly&トータス松本◎

6.そばかす/JUDY AND MARY
7.Part of your world (『リトル・マーメイド』)

8.She/シャルル・アズナブール●(『ノッティングヒルの恋人』)
9.Luck be a Lady●(『ガイズ・アンド・ドールズ』)

10.Never Enough (『グレーテスト・ショーマン』)
11.なぜ愛せないの? (『MOZART!』)

12.Into The Unknown◎ (『アナと雪の女王2』)

【アンコール】
13.tomorrow◎ (『アニー』)

この中でもとりわけ印象的だったのは、さらだやん2人だとM7の2人アリエル。
さらだやんのパート分けは、やんさんがされてますが、似てるようで違い、違うようで似てる2人の歌声の様が重層的に聞こえてきてとても新鮮です。夢見る様をさやかさんが見せると、やんさんが悟ったかのような割り切りさを見せたりと、この曲(この役)だからこその様が興味深かったです。

3人だとM10の「Into The Unknown」が良かった。この3人の歌うまが競演してさえ、この曲のエネルギーを全部満たしきれるかどうか、というのがこの曲のパワーを如実に現わしてますね。1人で歌う曲じゃないんだなこれ…(苦笑)

あと印象的だったのは「Never Enough」の和訳。夜の部に行かれた方から聞いたら、さやかさん作詞だったそうですが、とにかく難しい和訳を素敵に音に乗せられていて驚愕。歌ってみるとわかりますが「never enough」が盛り上げどころで多発するこの曲、日本語で「足りないー」ってやったら、むっちゃ間が抜けるわけで(爆)、その差配が流石でした。どこかでまた聞きたいです。


さらだやんライブは歌声で耳が幸せ、な点ともう一つ、丁々発止のMC(笑)。

「最近ハマっていることは」のテーマトークでは、

やんさんが「実家のお父様から送られてくるじゃがいもを使ったポテトサラダ」。「潰していると無心になれる」と言ってた時の表情が、さやかさん&遠山さんとも「怖いよ(笑)」な無表情
遠山さんはゴルフで先日の『MOZART』大阪公演の際に初めてコースに出たそうで、結構いいスコアの110台。さやかさんは「何しろインドアなので」と仰りつつ「深夜にやってる『ソーイング・ビー』という裁縫バトル番組をひたすら見て感動してる」と言っててそのセレクションが面白い。
ピアニストの酒井和子さんはピアニストの清塚信也さんのyoutubeライブがお勧めだそう。コメントを基に即興で作曲とかしていくそうで、昨日も1曲できていた!そうです。ちなみに、遠山さんはなんと清塚さんとお知り合いだそうで(正確には友人がお知り合い)、一緒にゲームやったことある仲だとか。

さらだやん名物の不規則発言(爆)では、今回はやんさんが大暴走。

「「Part of your world」の歌詞で「ねぇ見て20個あるの」ってあるじゃないですか。同じもの20個もあったってメルカリでも売れないよ」と言ってて会場大爆笑。
「歌聞いたらみんなメルカリ思い浮かべちゃうじゃん」ってさやかさんツッコんでましたが、実は夜の部もこのMCネタ出たそうです。しかもさやかさんからのリクエストで(笑)。

この後の仕事の告知ということで、

やんさんからは「9月から『ドッグファイト』に出ます。日比谷のシアタークリエとその後、名古屋と大阪にも行きます」とのこと。ちなみに先日告知ビデオを撮ったそうですが、とっても出来が良かったと褒められたとのこと。

さやかさん「褒められたのがとっても嬉しかったらしくて教えてくれました(笑)」

遠山さんからは「詳細未公開ですが9月と12月に舞台予定あり」とのこと。

さやかさんからは、

さやかさん「セーラームーンミュージカルに出ることになりまして」
遠山さん「え、セーラー戦士で出るの?」
さやかさん「いえいえいえ(笑)、戦士たちを【震え上がらせる方】の役で」
遠山さん「(セーラー戦士でさやかさん)見たいですよねぇ」
会場「うんうん」
さやかさん「いえいえいえ(笑)、モンペなら似合いますけど」
やんさん「(苦笑)」
さやかさん「【心の闇】なら任せてください(会場内笑)」

という華麗なオチで幕。
比較的ミュージカルナンバーが少ない回ではありましたが、遠山さんとの歌声の相性も良く、とっても内容の濃い回でした。

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『高橋由美子30周年コンサート 令和だ!由美子だ!全員集合』

021.6.27(Sun.) 14:30~16:20
日本青年館大ホール 1階E列10番台

2021.6.27(Sun.) 18:15~20:05
日本青年館大ホール 1階G列10番台

高橋由美子さんアイドルデビュー30周年(2020年)を記念してのコンサートが、諸々の事情で1年スライドしてこの日実現。

由美子さんご自身がMCで曰く「(1stコンサート=1991年=をやった)日本青年館でどうしてもコンサートしたい」という願いを関係者が奔走しまくって実現したとのことで、日本青年館そのものは今回の五輪の関係で位置は変わりはしたものの、念願かなってということで、いつもは涙を見せない由美子さんが、特に昼の部では最初3曲目の後のMCで早々にうるっとくるという異例の事態。とはいえ、歌声は当時以上にパワフルで伸びやかで、ダンスもアイドル当時そのままの踊りという、まさにアイドルとして完璧なコンサートを昼夜とも見せていただきました。

まずはセットリストです。

●セットリスト
1.Fight!
2.笑顔の魔法
3.だいすき

-MC-

4.コートダジュールで逢いましょう
5.すき..でもすき
6.Good Love
7.友達でいいから

(M8~M10/鈴木大介さん、近藤さんゲスト)
8.瑠璃色の地球
9.A Song For You
10.Yell~ballade version→single version~

-MC-

11.Good-bye Tears
12.PEACE BOMBER
13.風神雷神ガール

【アンコール】
En1.アチチッチ~fire version~
En2.Step by step
En3.Fight!

由美子さんの曲を聞いたことがある人ならこのセットリストがどれだけとんでもないか(昔通りなのか)が分かるわけですが、そもそもM1~M3のアップテンポ3連発がザ・挑戦(笑)。
昼公演はさすがにこの3曲あたりは緊張されているさまがあった由美子さんでしたが、夜公演は完全に水を得たぐっぴーという状態で、30年越しのブランクなんてひとかけらもないのが凄い。

今回は由美子さん自身が「アイドル当時」のことを再現されることに真正面から取り組まれたとあって、期待しかない状態。アイドル当時から、プロのアイドルだった由美子さんが、普通のもので納得するはずはないと思ってはいましたが…特にM11~13はただただ素晴らしいの一言。CDで繋げてもアップテンポどころじゃないレベルのこの3曲を、歌声は絶品の伸びで、踊りは当時のままで、そして由美子さん名物「客席煽り」まで発動するさま。「ここで盛り上がりに乗らないと、この後の曲で盛り上がれないよー」とか流石です(笑)。

M11の「Good-Bye Tears」もむっちゃ好きな曲ですが、アニソンタイアップ(テレビ東京系「覇王大系リューナイト」OP)ということもあってあまり披露されることがないので、聴けて嬉しかった!振付初めて見た気がする(爆)。

ゲストでお招きした鈴木大介さん(ギタリスト)と近藤嘉宏さん(ピアニスト)は、以前NHK-FM「気ままにクラシック」で、【主に由美子さんが】気ままに喋っていた(笑)お相手で、その後も定期的に食事や花見に行ったりする関係だったりするそう。気の置けない関係が垣間見えてとっても楽しい時間。

歌われた曲は10年前の20周年CDに唯一新録となった「瑠璃色の地球」。お客さんの前で歌われるのは初めてだそうで、無茶苦茶に緊張する由美子さんと、異常に緊張する大介さん。この時の赤いドレスもとっても素敵でした。ご自身が作詞された「A Song For You」は私も大好きな曲だったので、聴けて本当に嬉しかったです。

このパートのラストの曲だった「Yell~ballade version~」のアレンジがとっても素敵で、ここから由美子さんが衣装替えで一度抜けてからの「Yell~single version~」への切り替えがテンション上がりまくる出来。

大介さんギターと近藤さんのピアノ、そして生バンド、そして由美子さんの歌声とパフォーマンスが絶妙に組み合わさってのこの満足度、凄かったです。

アンコールはもうこの世のものと思えない狂乱の時間で(爆)、なんか、由美子さん自身も全く無理をしない自然体なんです。全身でアイドルを楽しんでいる、「あの時のアイドル由美子さん」が確かにそこにいて。そうなることを願ってくれた変化と、そう思わせてくれた周囲の存在のありがたさ。ファンだけではなしえなかった、でも、ファンへの感謝をも言葉にしてくれる由美子さんは眩しくて。

チケットについてきたパンフレット(昼夜で表面と裏面だけ別写真、内容は同じ)の対談も深い内容で、初めて知る話がいっぱい。由美子さんがなぜワタル2の歌い手に起用されたのかとか、コンサートの時のスタッフさんとの振舞い方とか、光景が想像がつく話がいくつもあって楽しめました。

つくづく思うのは、アイドルに頑固さって必要なんだなということ。

「自分がこうしたい」「自分がこう思う」をきちんともって主張して、それでも理があれば、相手の意見も受け入れる。「高橋由美子」というアイドルを作るために、演じる由美子さんも、スタッフも、ひざを突き合わせて作り上げてきたからこそ、30周年でこれだけ熱いメンバーが揃い、これだけ素敵なコンサートができたのではないかと、そう思わされるコンサートでした。

由美子さんは「『Step By Step』を歌いたいからこのコンサートをしたいと思った」とも仰っていて、感動そのもの。

由美子さんは今回のコンサートを「日本青年館でしかやりたくない」とまで仰ったそうで、それをご本人は「わがまま」と仰っていましたが、それは必要な「こだわり」だったんじゃないかと感じます。
特別な場所である「日本青年館」でやることで、30周年が意味あるものになる、それを皆が感じたからこそ、素敵なコンサートが導き出されたのではないか、そう感じさせられるひと時でした。

この日の公演はカメラが入っておりDVDとして発売予定とのこと。楽しみです。

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『メリリー・ウィー・ロール・アロング』(2)

2021.5.22(Sat.) 17:30~20:25
 新国立劇場 1階2列30番台(センター)

2021.5.23(Sun.) 12:00~15:30
 新国立劇場 1階7列50番台(上手側)

2回目・3回目の観劇で、日曜日はホリプロステージ貸切公演ということで、同い年3人組のトークショーも付いてきた回。玲奈ちゃんFCでは落選し、ホリプロステージ無料会員枠での確保です。
2回目はまさに最前列(1列目は非使用)ど真ん中という、そりゃメアリー様に気づいていただけますよね的な場所です。

トークショーで玲奈ちゃん自身も仰っていましたが、2回見ることで見逃していたところが繋がる感覚がとても面白い。1回目だと頭が混乱して、逆再生が理解しきれなくて、いかに人間「時系列」で物を理解しているかが如実に分かるんですよね。

「この選択があったからこの事象が起きる」、人生はこれの繰り返しですが、この物語ではそれを逆に見せて、「この事象が起きた。その理由は…」と見せているので、よく考えると倒置法と同じ考え方なんですよね。正しくは「この事象が起きた。その理由と想定され『一つの要因』はこれである」でして、原因と事象を逆に見せる結果、「この要因がこの結果を引き起こしている」と「思い込みやすく」されているのかな、とちょっと感じました。

ミュージカルはハッピーエンドで!と言っているモードから考えると、ラストがハッピーなんですが、この作品の場合はラストがハッピースタートになってるという(笑)

3回見てようやく逆再生を順再生に変換できるようになったので、順再生でこの物語を語ってみたいと思いますが、当然のことながら超ネタバレなので、お気にされる方は回れ右で!




では、始めます。

メリリー公式でもお客さんからの質問に答えてたりするので、今日それが言及されていたのですが、
ラストのフランクの立っている姿は、実は若いころの姿ではなく、今なんですよね。
逆再生ではあるのですが、実は今(40代)→若いころ(40→30→20代)→今(40代)という構成になってます。本編が回想シーン(逆再生)とも言えるわけですね。

学生だったメアリーの住んでいるアパートに越してきたフランクとチャーリー。屋上で見たスプートニクは1957年に世界で初めて打ち上げられた、ソビエトの人工衛星なので、2年の「無駄な」兵役を過ごしたフランクの任地はおそらく朝鮮(1953年停戦)。舞台後半のニュースでいきなり語られる「ベトナム戦争停戦」(1975年)と無関係ではなく。

「もし人生にifがあったら」がこの物語の主題ですが、「もし戦争がなくて2年間の無駄がなければ、自分は2歳若く音楽に没頭できていたであろう」というフランクの思いが伝わってきます。

ニュースでもう一つ語られていたテーマが「アメリカ最高裁が中絶を合法化」。

フランクがベスと結婚を決断する直前、ベスはフランクを試していますよね。

「妊娠していなかったら私と結婚することを決めてくれた?」という問いかけのとき、一度は「妊娠していない」と嘘をつき、それでもフランクは結婚を決断します(全般的にフランクはNoと言えない人に見えます。こと女性に対しては)
フランクがその後の過ちでベスとの決定的な気持ちの乖離を迎えたときに、息子であるフランキーの存在に取り乱すフランクの様を見ると、「子供がいなかったらどうなっていたんだろう」ということを感じさせます。

フランクとベスの結婚直前、フランクはよりにもよってメアリーに「自分の決断が間違っていないか」問うているという、何という無神経さ。それでこそフランクではあるんですけどね。名前が体を表しているのか、まさにフランクで誰をも惹きつける「人たらし」(この日のトークショーでチャーリー役のウェンツ氏がいみじくもそう語られてました)。そこでメアリーが自身の本当の気持ちを語っていたら、どうなっていたか。

メアリーは3人の「友達」としての関係を崩したくはなかったのでしょうね。すでに自分のルームメイト(イーヴリン)と結婚していたチャーリーとのことを考えたときに、メアリーとフランクが結婚しても何らおかしくはなかったのだと思いますし、若いころフランクがメアリーに初対面でかけた言葉なぞ、罪作り以外の何物でもないですよね。

メアリーはベスだから祝福できたのに、フランクは成功するたびに成功の波に溺れ、ガッシーという魔物に取り込まれてしまう。メアリーがいみじくもベスに言った「信用しちゃいけない時もある」という言葉の重さを考えると、メアリーはフランクの脆さを一番知っていた人なんだなぁと。

対してガッシーは、自分の成功のために相手を変えている人ですが、しかしながらフランクに言った言葉で「何を目標とするかを明確に定め、行動するべき」という言葉はまさに真実で、まぁそれが「優秀な作曲家であるフランクを手に入れる」という行動になってるわけで、まぁヤなキャラになりますよね(爆)。

この作品の音楽は言わずもがなのソンドハイム氏で、とりわけ2幕の結婚式でフランク、そしてメアリーとベスの二重奏になる「Not a day goes by」が鳥肌。希望に溢れたベスの「私は生きていく」と、メアリーの「私は死んでいく」のコントラストが凄まじかったです。

そういえば日曜日はフランキーが武蔵君だったので、玲奈ちゃんメアリーが寝室に連れて行くのがキム&タムだったし、昆ちゃんベスが隣で手をつなぐのもキム&タムでしたねー。

・・・

ということで、日曜日のトークショーはホリプロステージ貸切公演だったのですが、「司会の」平方元基氏が「え、今日ってホリプロステージ貸切公演だったんですか?」と初っ端言い出す不安な展開(笑)。いや、いつものモードなのは分かってるんですが。

ラストの衣装のまま登場で、上手側から玲奈ちゃん、中央に平方さん、下手側にウエンツさん。

初っ端から玲奈ちゃん大爆走。

玲「チャーリーが、結婚式のシーンでスベってたよね?」
ウ「いや、あれ台本通りだから。この作品アドリブないじゃん」
「いや、もっと笑いが取れたはず」(←厳しい笑)
平「(笑)」

「ほかの人のシーンで気になるところある?」な質問に

平「ガッシーの「Hmm~」みたいなとこ」
玲「まぁちゃん明日からやりにくいじゃん」
平「ウエンツは?」
「俺、人の様子に興味ないもん」
2人「だよね(笑)」

そこから繋がってそれぞれの役と役者さん自身のリンクの話に。

平「ウエンツは出てくる言葉と持ってる感情にずれが少ないように思ってて信頼してる」
「え、俺の感情分かるの、いつ知ったの(笑)」

ウ「役(チャーリー)との関係だと「イヤなものはイヤ」と断言するところは似てる」

玲「(フランクが)平方元基なのかフランクなのか
  分からなくなることがある。
  昆ちゃんがガッシーとの関係を(フランクに)
  問い詰める時に「俺のこと愛してる?」
  って聞いてるじゃん。あれがホントにイヤ(爆)。
  顔見るだけでイラっと来る(笑)

平「役だから!(笑)」

「ごめんごめん、大好き」(←)

ウ「フランクは人たらしだからね。みんながフランクを盛り立てようとするわけだし」

…と、そんな感じのノリ良すぎなトークショー。

ウエンツ氏が「この3人だからこその深め方もある」と仰っていましたが、3人が話し合った裏設定で演じられている部分も多々あるそうで、脚本にないそんな面を見るのも面白そうです。

トークショー最後は3人からそれぞれご挨拶されていましたが、玲奈ちゃんからの「ぜひ2回見てほしい、2回見ることで「こういうことだったんだ」ということが分かったりする。もちろん1回見ていただいて逆再生を感じていただくことも素敵ですし、また2回目といってもやはり皆さまの健康、ご家族の健康が大事ですので、無理はなさらずできる範囲でご覧いただけると嬉しいです」の言葉が印象的でした。

新国立劇場は31日まで、その後名古屋・大阪公演が予定されています。

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『メリリー・ウィー・ロール・アロング』(1)

2021.5.17(Mon.) 18:30~21:25
新国立劇場中劇場 1階6列30番台

8年ぶりの再演初日、初見での拝見です。

2013年の時は天王洲銀河劇場でしたが、今回は新国立劇場中劇場。
前回のサブタイトルは「それでも僕らは前に進む」でしたが、
今回のサブタイトルは「あの頃の僕たち」
スタンスの違いをちょっと感じたりします。

緊急事態宣言の延長に伴い、開幕が危ぶまれましたが、舞台業界全体のご尽力で、何とか都内は無観客公演は免れ、50%上限(すでに販売済みは超過可)の条件のもと、この日初日を迎えました。

この作品、ポスターにもろネタバレがあるという(笑)なかなか勇者な作品ですが、テーマをネタバレしても楽しんでもらえる、という自信があるからなのかなと。

「逆再生ミュージカル」ということで、同い年3人が、40歳の今から、20歳の昔へ遡っていくストーリー。

1幕初っ端は、笹本玲奈ちゃん演じる売れない作家・演劇評論家のメアリーが、かつての友人フランク(平方元基さん)のパーティーで、むっちゃくだを巻くシーンから始まるのですが、玲奈ちゃん史上最上級のやさぐれが発動します。それでいて逆再生なので、1幕ラストは玲奈ちゃん史上最上級のはっちゃけで終わるという、その落差(笑)

かつての仲良し3人組、メアリーとフランク、そしてチャーリー(ウエンツ瑛士さん)の過去は時に楽しく、時に思い出したくなかったりする物語だったりで、時系列を逆にしながら見ると、あぁなるほどなぁと。平方くんは一つの過ちで昆ちゃんと別れるのですが役名で言いなさい笑)、そのきっかけが後から語られるので、「○○が起こりました。その原因は次にお話しします」的な流れになってます。

ただ、逆再生と言ってもパーツ1つ1つは順時間なので、例えば30分間の物語を、「21分~30分」、「11分~20分」、「1分~10分」というように展開するので、紙芝居を後ろから見ていく感じというとわかりやすいかなと。

やさぐれメアリー(ってどっかで聞いたぞ笑)が、実のところ以前は3人の先頭を切って走るポジティブメンバーだったことに、切なくなったり。玲奈ちゃんがここまで弾けたキャラというのも、言われてみると過去そうそうないかもしれません。昔にさかのぼれば遡るほど、笑顔も元気も出てきて、ありし日の思い出を感じさせる、ポップな存在感でした。

同世代(というか同級生)3人でわちゃわちゃできる現場というのもそうそうないわけで、はっちゃけられるところは玲奈ちゃんの素の笑顔が見られたりするところも微笑ましい。昆ちゃんと憎しみの瞳でぶつかり合ったりしないし(爆)、むしろまぁ様とバチバチしてますわな。

下手側にSTAGE DOORがあるのですがカテコ終了後、「1人残して扉を閉めてしまう(結果、舞台側に残される)」遊びが発動し、2回目で油断した玲奈ちゃんがしっかり舞台上に取り残された様がむっちゃチャーミングでした(爆)。

 

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『ひめゆり』(4)

2021.3.27(Sat.) 18:00~20:30 1階L列20番台
2021.3.28(Sun.) 18:00~20:30 1階H列10番台

彩の国さいたま芸術劇場大ホール

昨年10月に公演中止となった『ひめゆり』、ミュージカル座のリスタート公演は同じこのホールでの『ひめゆり』。

去年の公演ではメインがシングルキャストだったこともあり、公演を中止せざるを得なくなったことを踏まえて、今回は完全ダブルキャスト制で、月組・星組がまったく動線が交わらないようにと、公演日も完全に別です。そのため、以前は月組・星組でマチソワも物理的には可能でしたが、今回は必ず別日ということで、結果、遥か埼玉の与野本町まで、2日間通うことになりました。

2回目の2018年(シアター1010公演)でマチソワをやったことがあって、『ミス・サイゴン』に負けず劣らずマチソワが精神的に苦しすぎるこの作品なのですが、今回は前後の予定の関係上、どうしても

・土曜日ソワレ『ひめゆり』月組
・日曜日マチネ『アリージャンス』東京千秋楽
・日曜日ソワレ『ひめゆり』星組千秋楽

…という構成になってしまい、何と戦争物3連続という、何をとち狂ったのか、という日程にした結果、結構精神的にダメージがきました(苦笑)。

無理なスケジュールを強行した理由は、メインのキャストが個人的に待望のキャストが揃っていたから。

月組のキミは黒沢ともよちゃん。前回2019年(戸田市文化会館公演)で好印象だったバランス感の良さは健在。今回は初『ひめゆり』出演のふみ、大胡愛恵ちゃんがとても頼もしい存在で、キミがふみを頼りにするさまがとってもしっくり来たかな。ともよちゃんキミは最初からクラスの中でも精神的な支柱というか、笑顔でみんなを明るくするさまがぴったり。

そして月組の上原婦長は三森千愛さん。責任感に富む、でもふわっとした優しさも兼ね備えた素敵な婦長さん。ともよちゃんのキミを最初から頼りにしてた感じがあって、キミは唯一ふみだけを頼りにしていて、しっかり者のキミを上原婦長が頼りにする、そんなバランスが良い月組。

そして、星組のキミは清水彩花ちゃん。自分は2013年(シアター1010公演)から『ひめゆり』をほぼ見ていますが、少なくとも2013年以降では初めてのふみ経験者のキミ。ふみはキミの支え、だからこそふみを知ってる彩花ちゃんのキミは、繊細かつ大胆。最初こそおずおずとしているけれども、杉原さん、檜山さんとの時を経て、ぐんぐんと頼りがいのある女性に変わっていくさまが印象的。

星組の上原婦長は平川めぐみさん。こちらも、少なくとも2013年以降では初めての「四季経験がない」婦長さん。とにかくオーラが凄い!背筋がぴんと伸び、その若さゆえに婦長としての優秀さを身にまとわせる存在感が凄いです。だからの印象なのか、何気に色々なことにとっても厳しそうな感じも窺えて(爆)。最初は彩花ちゃんのキミを認めていないさまも感じられるのですが、どんどん成長してくる彩花ちゃんキミを認めて、自然に一目置いていくさまがとっても良くて。
「よく頑張ったわね」という言葉の温かさは、めぐみさんだからこそのものだなと。

逆に言うと、若いからこその脆さも感じさせて、病院を離れ、皆を元気づけるときは本当に限界そのものを感じたし、洞窟にキミが来たときに、あれほど安堵した上原婦長を初めて見た気さえするぐらい、「若さゆえの張りつめたもの、またその脆さ」を強く感じて。だからこそ、上原婦長が彩花ちゃんのキミに託す様が何の違和感もなく感じられて、そういう点で星組の方がまとまり感を強く感じました。

※2013年以降の歴代のキャスト(2018年観劇blog)はこちら

・・・

今回、従来に比べて30分以上上演時間が短くなっていることもあり、かなりコンパクトになった印象はあり、特に初めて短縮版を見たとき(土曜ソワレの月組)には、相当な違和感を感じざるを得なかったのですが、2回目の星組では意外にしっくりと来たので、元々の作りがしっかりしているのだなぁということを改めて感じました。

生きるパッションを強く感じた、黒沢ともよちゃん率いる月組、それを『ひめゆり』経験者の三森さんの上原婦長がしっかり支え、『ひめゆり』初挑戦とは思えないしっくり感を見せた大胡ちゃんがナイスアシスト。月組はその3人のトライアングルのバランスが絶品。

生きるエネルギーを強く感じた、清水彩花ちゃん率いる星組、それを絶品の相性で並び立った、こちらも『ひめゆり』初挑戦と思えない平川めぐみちゃんの上原婦長。星組は2人の思い合いが、お互いサバサバなところがぴったり合ってて、同世代の戦友!って感じがぴったり。今まではキミより上原婦長が年上のケースがほとんどでしたが(2013年の彩乃かなみさんキミと木村花代さん上原婦長がほぼ同い年だったケースがあるぐらい)、同世代の近い関係性もいいなぁ、と改めて感じたのでした。

上演時間が短くなって初めてということもあって、色々この後、試行錯誤も軌道修正もあるのでしょうが、きっと、今『ひめゆり』を幕を開けることこそ、ミュージカル座さんにとって必要な歩みだったのだと思いますし、まずは公演の無事終了をお祝いしつつ、2週間後の「完全終了」までつつがなく終えられることを願っています。

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『BARNUM』

2021.3.6(Sat.) 17:00~19:20

東京芸術劇場プレイハウス
1階H列20番台(上手側)

興行師バーナムの半生を元敷きに作られたブロードウェイミュージカル、この日が初日です。

主演バーナムを演じるのは加藤和樹さん。ほぼ口から「イカサマ」(自称)で次々と企画を実現していくあたり、なぜかわからないけれどハマっている(笑)

そんなバーナムの奥様は元宝塚宙組トップの朝夏まなとさん。和樹氏とまぁ様の掛け合いが絶妙で、遠すぎず近すぎず、夫婦のお互いの違う様を認識しながらも、愛し合って必要としあっている様がとっても見ていて楽しい。テンポもいい。

派手な興行をぶち上げるバーナムに全面的に賛成しているわけではない奥様だけど、何だかんだ言いながらも最後はやりたいようにやらせてあげてる様がカッコ良くて、口げんかでつい旦那様も「何年もこんな『男』とやってきて」とか言って会場内の笑いを誘ったりしますわな(笑)

※和樹氏曰く「間違い」って言ってましたが台本じゃないですよね(笑)

そんなバーナムの興行の中でもとりわけ輝きを放つのがスウェーデンのオペラ歌手、ジェリー・リンド役。Wキャストで、この日は綿引さやかさん(びびちゃん)。明日はフランク莉奈さん。

本編のアメリカに連れてきたときの説明で紹介されるときに「スウェーデンの王様に2度も拝謁し」という話になってて、リアルすぎる…と思ったり(びびちゃん自身、スウェーデン王閣下・王妃様の前で歌を披露されたことがあります)

オペラ歌手ということで今までと違う音域ということもあり、どんな感じかと思っていましたが、澄み切った高音と、ドレスをまとった高貴さ、そして異国から来て、良い意味でふわふわした感じがぴったり。英語が通じないわけで、バーナムの和樹氏と「ズレた会話」するんですが、そのすれ違いぶりが超面白いです(笑)。

そんなコメディエンヌぶりも発揮しながら、しっかり堂々と存在しつつ、バーナム夫妻の間に微妙な空気感を持ち込むあたり、どこかで見たことがある役の系統な気も(爆)

ともあれ、興行師の物語だけにエンターテイメントの目指すものというか、前向きなエネルギーをたっぷり持った作品で、楽しく見られたのでした。

 

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